なんでもない日、おめでとう
先日、パートナーと久しぶりのデートに行きました。
コロナ禍になるまでは、年に一度その年をふり返るための旅行に行っていたのですが、今年も日中のデートに差し替え。
少し奮発して、少しいい感じの焼肉ランチを予約しました。
予約の段階から、雲丹のせ肉寿司ありのコースにするか否か、肉ケーキ(インスタで見かけるお肉でホールケーキを模したあれ)はある方がテンションが上がるんじゃないか、ご飯か冷麺どちらを選ぶかで「あーでもないこーでもない」とかなり悩み、予約が完了する頃にはハイタッチを交わし、小躍り。
デートの醍醐味を味わいました。
当日もまだ布団の中のもぞもぞタイムに、「デートだデートだ」と二人してやはり小躍り。
前日までに決めておいたニットが気に入らず、急なファッションショーにも文句ひとつ言わず付き合ってくれるパートナーに感謝しつつ、上機嫌で準備をして出かけました。
街に出てみると、さすがはクリスマス当日ということもありかなり賑やか。
大小さまざまカラフルな紙袋を手に持ち、少し弾むように歩く人の姿も見られました。
ぬいぐるみを抱えている人にも出会いました。
子どもも大人も、クリスマスの特別なピクシーダストをかけてもらい、やはりサンタクロースはいるのだと妙に納得したのでした。
次々に運んで来られる食事や飲み物に「キムチまで運んでもらってまじでありがたい」「ふたりとも冷麺にして、ご飯は別で追加しちゃおう」などと久しぶりの外食を心から満喫していると、不意に店内が少し暗くなりました。
私たちはすぐにピンときました。
サプライズだー!!!
アニバーサリーのお席はどこだろうと、キョロキョロ見渡し拍手の準備をしていると、パチパチと小さく燃える花火の刺さった肉ケーキを大事そうに両手に抱え、ニコニコスマイルの店員さんがそろりそろりとこちらに近づいてくるではありませんか。
「しまった!」
議論の末、結局肉ケーキありのコースにした私たちでしたが、まさかサプライズ対応型の肉ケーキだとは思わず、暗転サプライズ&チェキの記念撮影までしてもらうことに。
周りの席のお客さんから、微笑ましい顔で「おめでと〜(口パク・拍手)」などとしていただき、私の頭の中には「なんでもない日、万歳〜☆」と不思議の国のアリスの『The Unbirthday Song(お誕生日じゃない日の歌)』が盛大に流れたのでした。
2021年ももうすぐおしまい。
誕生日以外のなんでもない日だらけの毎日を、今年もなんとか生き延びた私たちに、おめでとう!
ご飯を食べて、ちゃんと寝て、暑いとか寒いとか頑張って、おめでとう!
みんなみんな、今年も本当におめでとうね。