まるでRPGの遺跡探検!観光地化されていない「今」こそ行ってほしい「Hampi」ってどんなとこ?
最近、NYタイムズの「52 Places to Go in 2019」に選ばれた、インド中央部に位置する「Hampi」
20カ国100都市以上(1年半)旅する中でも「また絶対に訪れたい観光地の1つ」なので、NYタイムズのランキングを見たとき、「やっぱり世界的にも素敵なんだ!」と嬉しくなった。
ただ、今後ますます観光客が増えて観光地化されるのだろうと思うと、私の感じた感動はなくなってしまうのではないかとちょっと悲しくなった。どうせ観光地化が進むなら、ぜひその前に行ってほしいと思い、「Hampi」の魅力をご紹介。
どんなに歩いても人に出会わない!開拓者気分が味わえる遺跡!
最寄りの空港から24時間車移動をしなければたどり着けない辺鄙な土地にある遺跡「Hampi」
だからこそ、観光客が少なく、観光地としての整備がされていないので、まるで冒険しているかのように、自由に遺跡を歩き回れるのが最大の魅力。
2日歩き回ってやっと制覇できるくらいの広大な土地に、14世紀から17世紀中頃に実在したヴィジャヤナガル王国の王都の廃墟が40個ほど残っており、普通はリクシャ(インド版トゥクトゥク)を利用して回るのが一般的。
でも、時間があればぜひ自分の足で歩き回ってほしい!
緩やかな丘の多いハンピでは基本行く先の景色が見えない。なんとなく丘を登っていたら、突然視界がひらけ、広大な遺跡が目の前に広がるという経験がたくさん。その「わぁ!」という感動をぜひ皆さんにも味わってほしい。
王都そのままなので、寺院だけでなく、お城やマーケット、浴場、要塞など、様々な遺跡が散在しており、進むたびに顔を変える景色にワクワクが止まらない。
本当に観光客がいないので、どの遺跡も人がいない。まさにプライベート遺跡。
ヒンドゥー教寺院の中は、明かりがないので、真っ暗。ライトを照らして、時にコウモリの襲撃を受けながら進むことになりますw
ヒンドゥー教の王朝がイスラム教の王朝との戦に負けて、占領されたとのことで、寺院の一番奥に祀られているナンディやリンガは破壊されているところが多かった。
「村人に水を上げる」→「舟が出現」と、RPG感あふれる隠しダンジョンも!笑
ここから少し体験談。
「一寸法師のような舟に乗れる」との情報を旅人から入手したものの、どんなに歩いても舟着き場が見つからない…
人気もなく足場の悪い岩場を歩き続けると、日陰に「インド人のおじさん」が腰を下ろして休んでいた。挨拶して、先へ進むが行き止まり。
ガゼ情報を掴んだのかと諦めて引き返すと、さっきのおじさんに「その水少し分けて」と私の持っていたペットボトルを指差し、声をかけられる。
ちょっと嫌だなと思いつつ、炎天下で休んでいるおじさんのことを考えると断る理由も見つからず、少し分けてあげた。すると、機嫌を良くしたおじさんが、対岸に向かって叫び始める!
「おーい!おーーーーい!舟乗りたいってよ!」
「?!?!」
しばらくすると、対岸の寺院から1人の青年が出てきて、ごそごそし始めた。
「どうしたんだろう…?」
不思議に思っていると、対岸の青年が、例の一寸法師舟でゆっくりこちらに近づいてきた。岸につくと、何も言わずに「どうぞ」という身振りで舟に招いてくれた。さっきのおじさんにお礼を言って、対岸に渡る。
対岸に着くと「$1」と言われてお金を支払う。青年は何もなかったように去っていった。
「・・・・え?舟に乗る攻略法これ?!?!」
「おじさん水を分けると、舟を呼んでくれる」なんて、まるでRPGゲームのような展開じゃん。
…これがデフォルト設定かは分からないけど、ハンピで一寸法師舟に乗ろうとしている人は、ぜひこの方法覚えておいてください!w
最後は、「岩と緑の遺跡」と「夕焼け」のコラボをマータンガ丘から堪能♪
頂上にヒンドゥー教寺院の遺跡がある岩山「マータンガ丘」
足を踏み外したら転がり落ちそうな恐ろしい岩場を登っていくと、そこには見たことない景色が!
どこから発生したのだろうと疑問に思うほどの岩・岩・岩の大地と緑のコントラストは、この世のものとは思えないほど不思議で、登っている間の恐怖を一瞬で吹き飛ばす。
先程まで回っていた遺跡が、夕日によって色合いを変え、別の表情を見せてくれる。
こういう景色に出会うと、「まだまだ私の知らない世界がたくさんあるんだろうな」と、もっともっと色々なところに行きたくなる。私の生きる原動力。
今後有名になって観光地化されると、「もう同じような景色は見れないのだろうな」と思うと、なんだか感慨深い。「今」来られてよかったと心から思った。
ハンピこそ、「今」行ってほしい観光地。
「次どこに行こうかな?」と迷っている人は、ぜひ「今」ハンピに行ってみてください。