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絵の具で理想通りの色を生み出すコツ

こんにちは。
マジック:ザ・ギャザリングのアート大好き創作オタクのErinです。

TCGにおける「拡張アート」とは罪深く、不思議な遊びです。
以前、アクリルガッシュについての個人的How toを書きましたが、今回は第2弾となります。

今回のテーマは、「絵の具で理想通りの色をつくるコツ」
アクリルガッシュ以外の絵の具にも通ずるところがあるかなと思います。モリモリと手懐けていきましょう。

理想通りの色とは?

拡張アートを嗜まれる方は、「色合わせ」というのを意識的に行うことが多いと思います。境目が目立たないような色を作る、アレです。

境目が目立たない努力をする我々。

拡張アートをするにあたり、この色合わせは特に難しい要素な気がするので、自分なりのコツをまとめました。
よければ試してみてくださいね。

色のつくり方

では、拡張アートを行う流れで見ていきましょう。今回は実際に《興隆する木立/Thriving Groveを塗っていきます。

極楽鳥が飛んでいそうな雰囲気が素敵。
南国らしい鮮やかな色も良いですね。
アーティストはJenn Ravenna。流れるような筆のタッチが印象的です。

今回は色合わせにフォーカスして書いていきますので、全体的な拡張アートの進め方については、過去記事をご参照くださいませ。

1.色を観察する

まず、塗りたい色を決めて、その色を観察しましょう。
今回は、ベースとして2色つくります。

白丸部分。明るめで白っぽい緑と、暗めの緑〜茶系。

では、その色が下記の図だと、どこに当てはまるか考えてみましょう。

教科書に載っていたようなやつ。この色とりどりを「色相」と呼びます。

理想の色が、この図で完全に当てはまらなくてOKです。この辺りの色かな、というのを見てみてください。

上記2色だと、ざっくりこの辺りかなあ。

次に、その色の明るさを確認します。

こちらは「明度」と呼びます。

色で明るさを表現するなら、白が明るく、黒が暗いと考えます。
このような白から黒の間で、つくりたい色がどの辺りにあるかを見てみます。

この辺りかな?

ここまで観察できればOKです。
続いて、実際に絵の具を混ぜていきましょう。

2.メイン色の絵の具を調整する

では、先ほど観察した色と図を参考に、絵の具を出していきます。
まずは明るい緑色からつくります。

白丸部分の色をつくる。

手持ちの絵の具だと、シンプルに黄緑色が1番近いように見えるので、それをメインに使います。
では、ここから何色を混ぜれば理想に近くなるか?というのを見ていきましょう。

黄緑をベースにするとして、そこから…?

A.メイン色+三原色を混ぜ合わせる

まずは、色相を理想に近付けていく方法です。
不思議なことに、絵の具の場合は赤・青・黄の3色があれば、大体なんとかなります。(色の三原色と呼びます)
改めて、先ほどの図を見てみます。

三原色。

赤・青・黄に★マークをつけました。
そして、つくりたい色に隣接するふたつの★を見ます。
それぞれの色を加えることで、色相の位置をずらすことができます。

今回の黄緑で考えると、隣接している★は黄色と青です。
メインの黄緑に黄色を加える、または
メインの黄緑に青を加える、ことで
色相を調整することができます。

実際にカードに試し塗りをしながら、近い色相に近付けます。

ベースの黄緑に黄色を足すと、理想に近くなりました。

B.白・黒を混ぜ合わせる

続いて、明度を調整するために白または黒を混ぜます。
先ほどの図を見ながら、明るくする・暗くする目安をつけて、調整していきます。
明るくしたい場合は白を加えます。

Aで混ぜ合わせた色に白を足すことで、ほぼ理想色になりました。

暗くする場合は黒を混ぜますが、黒は人工的な色なので、無機質な印象もあります
三原色など他の色も加えつつ暗くすると、自然物らしい色になりますので、題材に合わせて試してみてください。

2色目の、ほぼ黒に近い緑〜茶色系はこんな感じになりました。

3.ひとまず塗ってから考えよう

色々書きましたが、ひとまず試し塗りをするのが手っ取り早いです。
パレットの上で見える色と、紙に塗った色が違って見えることは、大変よくあります。
そして、カードの上にアクリルガッシュを塗った場合、塗った直後であれば水を含んだ筆ですぐ拭き取ることもできます。やり直ししやすいので、恐れず塗っていきましょう。

恐れずモリモリ塗る。

そのあと「あ、色合ってないな……」となることも大変よくあります。
そうしたら、何色を加えれば理想に近付くか、もう一度考えてみましょう。

・メインの色を追加で足すか
・理想の色に近い、別の絵の具を加えるか
・三原色で色相を調整するか
・白や黒で明度を調整するか

このあたりに慣れてくると、色合わせがぐっとラクになると思います。

まとめ

自分はよく「絵の具は基本色があればOK」と言っていますが、今回の話を踏まえると、「赤・青・黄、そして白・黒があればなんとかなりそう……」というのが伝わったでしょうか。
実際、三原色があれば全ての色相をカバーできますが、3色から全ての色を作り出すのは手間ですので、一般的な12色セットなどで十分活用していただけると思います。

大抵は基本色があれば十分ですが、塗りたい色が彩度の高い色(蛍光色のような鮮やかな色)だと、基本色では再現が難しいので、理想に近い色を用意いただくのが良いかと思います。

狙った通りの色が作れると、思わずニコニコしてしまう満足感があります。(主観)
楽しんで色塗りしていただくためのお役に立てれば、嬉しく思います。感謝。

個人的な創作How toをまとめています。

本記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

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