心に触れられる経験〜「チェリまほ」第7話〜

最近、ふとしたきっかけで「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(通称:チェリまほ)をamazonプライムを見始めました。


最初は、朝ドラに出ている赤楚衛二君目当てに見始めたのが、赤楚君はもちろん、相手役の町田啓太君の美しさにすっかり心を奪われてしまい、最終的には物語に魅せられてしまい、エンドレスリピートになっちゃいました。

「チェリまほ」は、男性同士の恋愛を描いていますが、それだけではない、人間の心の動きをほんとに丁寧に描いているドラマで、めちゃくちゃ共感しまくりで、胸にグッときたり、切なくなったり、きゅんってなったり。久々にハマったドラマでした。


そんなドラマですが、個人的に「神回だな〜」と思ったのは第7話。


7話では、安達に想いを伝えた黒沢が、冴えない同期の1人に過ぎなかった安達を好きになるきっかけが描かれています。


これがもう涙腺崩壊。
涙なしには見ることができなかった。


"イケメン"で仕事ができる黒沢は、「自分は見た目で得している」ということを自分で分かっていて、ゆえに昔から「外見しか見られていないような気がする。中身を見てほしい」と思いながらも、嫌味になることがわかっているからと、気にしていないフリをして生きてきた人間でした。

会食で取引先の社長を怒らせてしまった黒沢は同期の安達に弱音を吐きます。
「自分は見た目がいいから呼ばれただけなのに、何やってるんだよ自分は」と自分を責める黒沢に、安達は、急に出席が決まった会食にも関わらず、取引先の社長のことをリサーチし、製品のことも全て頭に入れていたこと、お酒が弱い自分の代わりに気を遣って飲んでくれてすごいと思ったということ、いつも完璧に見える黒沢が弱っているところが新鮮でなんか良いと、伝えます。


これまで、努力して頑張ったことでも、結局「見た目のおかげ」と言われて、いつも外見しか見られていないと感じていた黒沢は、安達が初めて自分の努力や周りへの配慮を認めてくれ、「心に触れられた」経験をし、涙を流します。


黒沢の場合は「恵まれた見た目」でしたが、学歴、仕事、家族など、外から見えるものや属性だったりで、ラベリングされて、それが一人歩きすることってないですか?

勝手に期待されて、それに沿わないことをしたら、勝手に失望される感じ。


私にもそういう経験があって、私の場合は「恵まれた学歴」でした。辛いよねー。期待してなんて誰も頼んでいないのに、勝手に祭り上げられて、期待されて、挙句の果てに期待どおりの結果にならなかったら、「どこどこの学校卒なのに」みたいなことを影で言われる。ふざけんなよ

勝手に私のこと傷つけるなよ!って思うけど、そういうことって、大抵の人に言っても理解してもらえないことが多いし、懇切丁寧に説明したところで、嫌味だと思われたり、違ったふうに捉えられる。だからうまくやり過ごすしかない。そうすると、致命的ではないけど、じわじわ慢性的に自分を蝕んでくるんですよ。


だからこそ、内面見てくれた人って貴重だしすごく嬉しい。それで自分の思いを伝えられて、分かち合えたら、そういう人には心許しちゃうな〜。そういう人たちに囲まれて生きていけたらなんて幸せなんだろうって思いました。


心に触れるって、その人が大切にしている価値観や信条に触れるということだと思うんですよね。

価値観とか信条って、パッと見てわかるわけではないから、言動をよく見ていないと分からない。外見に惑わされず、本質を捉えることができる能力は人を魅了するんだろうな。

そういう人になりたいって思った回でした。






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