嫌なことを「イヤ、やめて」と言えた日
今日、というかもう昨日のことになっているけど、「イヤ、やめて」を言えた日だ。
今までも、断ること拒否することは大小さまざまあるけれど、昨日の「イヤ、やめて」はちょっと勇気が必要だった。
何に対する拒否かといえば、仕事上で付き合いのある親世代の年齢の男性から、ずっと、苗字呼び捨てで呼ばれていたこと。
それの何がイヤなの?普通のことでは?と思われるかもしれないが、私は嫌なのだ。
質の良い付き合いがある人から、苗字呼び捨てで呼ばれることには抵抗がないのだが、たかが仕事上で知り合ったくらいで、表面的な付き合いしかしていない人に呼び捨てで呼ばれるのは、人として一段下に見下されているような気持ちになるのでいやなのだ。
相手は呼び捨ての他にも、結構失礼だと感じるような発言をこれまで悪気なく言ってきた人だったので、その度モヤモヤした思いを抱えていた。
とはいえ、組織としては、うまくやっていかないといけない外部組織に所属する人だったので、「自分の組織に迷惑かかるかもしれない」「ここは自分さえ我慢すれば丸く収まる」と思って、これまで何度も「イヤ、やめて」を言いそびれてきた。
でも、もうそれはやめることにした。
業務には一切関わりのないことで、私が嫌だと感じているのなら、その言動は拒否していい、それが自分自身を大切にすることだし、自分自身を大切にできない人間に、他人を大切になんて出来ないんだから、これは自分のためであり、人のためでもあるのだと思えたから、ハッキリ「イヤ、やめて」を言うことにした。
実際は「前から疑問に思っていたことがあるのですが、聞いてもいいですか。なんで私のことを呼び捨てで、呼ぶんですか?」と質問して、相手が若干面食らった様子だったので、そこで「私は呼び捨てで呼ばれるとあまりいい気持ちがしないので、やめてください」と伝えた感じである。
そうすると相手は「ごめんごめん」と笑いながら謝ってきて、「本当にこの人、謝る気あったのかよ」と心の中で思っていた。
が、いつもは自分の要件が済めば、さっさと立ち去るような人だか、今日は要件が済んでもなかなか立ち去ろうとせず、そこら辺をウロウロしている。もしかして、動揺している?
私とその相手の他にも、私の上司や他の外部組織の関係者もその場にいて、その様子は見ていたが、特に私の言動に対してたしなめられることはなかったため、相手もこの状況どうしたらいいのだろうかと思ったのだろうか。。。
まあ、何がともあれ私は嫌なことを拒否したし、今まで言えなかったことを言えたこともあり、スッキリした気持ちと自分を大切にできた誇らしさで胸がいっぱいだった。
私はもっと大切にされてもいい。ていうか、大切にされるべき存在だから、きちんと線引きはするべきなんだと心から思えた日だった。
仕事が終わって、上司と職場に戻る時に、「そういえば、さっき言ってやっとったね。私はずっと親しみ込めた感じでやりとりしとったんやと思ったけど違ったんやね」と言われた。
あー周りからはそう思われていたんだ。
言われてみれば、今まで関わってきた男子、男性、なんなら自分の父親も男の人たち同士では、親しい間柄ほど相手を貶めるような言い方だったり、普通は失礼に感じるようなことを言い合いながら、つるんでいる場面を何度となく見てきた。
全員とは言わないけれども、男の人たちの、付き合いは、「相手をけなす=親しいことの証」みたいな傾向はあるのかもしれない。それに、女の人であってもそういう人はいるかもだし、誰に呼び捨てをされてもさほど気にしない人もいるのだと思う。
でも、だからといって、呼び捨てにされることを嫌だと感じている私が、呼び捨てで呼ばれることを我慢して受け入れなければならない理由にはならない。
周りの人がそうだからといって、自分を押し殺す必要はない。
多分これからもこういう状況には出くわすだろうし、毎回が毎回、今回のようにはっきり言えないこともあるかも知れない。
でも私は自分が思っている本音を伝えることは諦めないで居ようと思った。
ワタシ元年が始まった気がした、そんな1日だった。