ありのままこそ魅力だ。

この週末は、東京と鎌倉にちょっとした旅行に行っていた。

普段、私は日本海側の雪国に住んでいる。
面倒な雪かきがあり、空模様も自分の気持ちもどんよりしがちな雪国に住んでいる私にとって、冬でも晴れの日が多く、晴れやかな気持ちを与えてくれる関東という土地は何とも羨ましい土地だった。

この旅行中、東京に住んでいる友達と会っている時に、今書いた関東のイメージを伝えるタイミングがあったのだけれど、同じ地方の雪国出身の彼女の、関東の天候に対する印象はこうだった。

「確かに、晴れてると気持ちいいし、『布団干さなきゃ』とか『家にいるのはもったいない。外に出なきゃ損だ』とか、やる気に火が着く。ただ、そう思えるのは、晴れ間がたまにあるからこそであって、晴れの日が続くと、つい『また次でいいか』とだらけてしまうこともよくあるんだよね。だから、どんよりな空模様が続いて、たまに晴れ間があるっていうのも悪くないと、私は思うかな。」

なるほど。そう捉えているのかぁ。

晴れ間がずっと続くより、雨や雪や曇りの日があるから、たまの晴れの貴重さ、嬉しさといったポジティブな感情をより深く味わえる。

ずっとどんよりした空模様が続く地域に住んでいる私は、彼女の言うように、たまの晴れ間に、貴重さ、嬉しさといったポジティブな感情も無意識に感じていたはずだが、ポジティブな感情よりも晴れの日の少ないことで湧き出してくるネガティブな感情にフォーカスしすぎていたのだと思う。だから晴れ続きの関東に羨ましさだけを抱いていたのだと思う。

1つの事実でも解釈の仕方って様々だよなぁと改めて面白さを感じた友達との会話だった。


加えて、もう一つ感じたことがある。

それは、友達である彼女の人間性の魅力。
彼女はいろんな視点から物事を見ることができる人だ。同時に、自分と違う考えの人の話も一旦受け止め、自分の意見も伝えられる人。

彼女の視野の広さ、思考の深さ、フラットさ、人としての器の大きさには、いつも「すごいなぁ」と感心させられる。

かといって、素晴らしいことだけを言うのが彼女ではない。仕事で大変なことがあると愚痴を言ったり、腹が立つようなことがあれば、イライラすることも多々あると言う。

時折毒舌になっていることもあるが、基本的には目の前にいる相手が嫌な思いをするような言い方はしないので、安心して同じ空間に居られる。毒舌が程よいスパイスになっていると喩えたら良いだろうか。良い意味で、「この人も私と同じようなこと思うんだ」と親近感を感じた。

プラスマイナス、陽陰両方あってのその人。むしろ両方ないと人としての深みって出ないんだろうな。

どんなことにも良い面も悪い面もあること、それは表裏一体である場合もあること、両方あってこその魅力なのだ、良いところを無理やりアピールしなくて良いし、悪いところを完璧に隠そうとしなくていい。そう思えた週末だった。

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