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Impression:黒部市美術館開館30周年 サエボーグ「Enchanted Animals」展 関連イベント「見て!感じて!作品鑑賞バスツアー」 

富山県・黒部市美術館で始まったばかりのサエボーグさんの展覧会「Enchanted Animals」に関連したバスツアーが11月22日に開催された。
バスツアーに参加した所感をまとめる。なお、本稿は筆者のポリシー*として広報よりの内容であり、批評は含まない。

*筆者ポリシー:このノートは筆者本人の鑑賞記録である。また、会期が始まったばかりのものは「ネタバレ」を防ぐため、全体像がわかるような写真の掲載や内容を記さない。どちらかというと、わたし以外の人が読む場合は「興味を持ったなら、会場に足を運び鑑賞してほしい」という気持ちがあり、そのため「広報に近い」と考えている
本展の公式サイト→https://kurobe-city-art-museum.jp/2024/08/07/saeborg/

「Enchanted Animals」@黒部市美術館にて撮影

体験日:2024年11月22日@黒部市美術館など
結論:良い企画!有意義だった!
理由:アーティストトークは展覧会の鉄板イベントだけど、このツアーは10:30開始→15:30終了とじっくり時間をとり、鑑賞&作家トーク→ランチ(イノシシ肉のパスタ)→狩猟屋見学&猟師の話→牧場という生き物が食べ物になる順を逆にたどるコース。
「Enchanted Animals」展も「参加&体験」型だけど、ツアー参加者の胃の中までテーマが介入してくるのがユニークで興味深く、所用時間や充実した内容を鑑みるとまたとない贅沢なサブイベントだった。

ジビエ料理(イノシシ肉のパスタ)を参加者一同で食す。ナイフが不要なホロホロ加減に感激

私が現代アートが好きな理由に「作者が(私と)同時代に生きている」というのがあるけれど、作品が形を成すまでの背景や変遷、作者が影響を受けた体験などを知ることで、展覧会と作家への解像度や思考が深まっていくことが楽しかった。

なお、バスツアー内でサエボーグさんは「これまでは(言葉にならないことが大事だから)ヴィジュアルアートに言葉は不要、見たものが全てでは?とおもっていたけど、友達から「作家の思いが知りたい」と言われた」「きっかけのキーワードとして言葉は大事」「エンタメとアートの違いを考えている。エンタメは受け身で見てられる。けれど、アートは入っていかないといけない。興味がないテーマだとわからないことがある。自分もわからないときはアーティストトークとかでガイドをもらうことで、理解が深まる」と話していた。


「精神的支援の門」には変身キットが用意されている

「動物に変身して森の中に入ったら、人間の言葉は使えません」

本展には体験するための「お約束」が複数用意されている。展覧会入口にあるA4サイズの用紙に書かれたことを頭に入れてから会場に入ろう

*参考 「I WAS MADE FOR LOVING YOU」@東京都現代美術館

2024年3月〜7月の「I WAS MADE FOR LOVING YOU」@東京都現代美術館は、人間がラテックスをまとった「犬」と「観覧者」が作品の一部になる趣向だった。展示を見るために会場を訪れた人が無意識下で自身も「作品の一部」になる体験がユニークだった。展覧会というと観覧者は自ずと「観覧=眺める」と受動的になりがちだけど、今回の「Enchanted Animals」は能動的にアクションを起こして自己を開放するタイプ。動物に変身して、ラテックスの森の匂いをかいで、檻の中に入る。
牧草を食べたり、母豚と見つめあったり、弱っている動物にミルクを与えたり。動物ヨガのスペースでストレッチするのもOK。
なお、照明が重要な役割をしていて暗くなったら「マイクに向かって吠えろ」という趣向。会場の中心にあるマイクはオンになっていて、会場に降りそそぐ音楽というか効果音の助けをかりつつ、マイクに向かって「動物の言葉で吠える」ことで自己解放(になるのかな)。この行為が、観覧者にとってはちょっとしたセラピーになるのでは?🤯

「Enchanted Animals」@黒部市美術館にて撮影

傍観してるだけだと、まったく楽しめないのでぜひ、変身→ラテックスの森で深呼吸(決意を固める)→動物として過ごして展覧会に参加しよう🐷

タイトル:黒部市美術館開館30周年 サエボーグ Enchanted Animals
会期:2024年11月16日(土)-2025年1月13日(月・祝)
会場:黒部市美術館
休 館 日:月曜日(但し1月13日は開館)、12月29~1月3日
開館時間:午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
閲 覧 料:一般500円(400円)、高校・大学生400円(300円)
( )内は20名以上の団体料金 
*中学生以下無料 *障害者等手帳をお持ちの方と付添1名無料
※黒部市美術館による
公式サイト
出品作家:サエボーグ 
https://saeborg.com/

■公共交通機関を使った黒部市美術館までの行き方

私は黒部駅から歩くつもりでしたが、かなり雨が降ってたので心が折れて、駅まで戻ってタクシーに乗りましたw

・あいの風とやま鉄道 黒部駅から
・徒歩→Googleマップによると約27分
・タクシー→私が利用した平日9:30ごろは、駅前にタクシーが数台停車していました。また、美術館から駅に戻る場合、美術館でタクシー会社(くろべ交通、桜井タクシー)の電話番号を教えてくれました!

#Impression #2024年11月22日 #展覧会 #saeborg #遠征

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