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君たちはどう生きるか 観てきました!
米津玄師ファン界隈ではここ数年、いくつかの「ジブリと米津さん繋がり」の匂わせがあったので、これはもう絶対に何かあるに違いないと初日を予約して、朝から観に行ってまいりました。
そしてやはり主題歌は米津さんでした!!エンディングに『地球儀』という歌が流れました。(大変良きです!)
また既に情報解禁されたのでご紹介しますと、声優陣もめちゃくちゃ豪華でした。(山時聡真、菅田将暉、柴咲コウ、あいみょん、木村佳乃、木村拓哉、竹下景子、風吹ジュン、阿川佐和子、大竹しのぶ、國村隼、小林薫、火野正平 などなど 敬称略)
ただ、まだパンフレットが発売されていないので主だった役以外はどなたがどの役をされていたのかはわかりません。(クレジットでもお名前のみでした)
さて、ここからは感想です。
<ネタバレが一切ダメな方は読むのをおやめください>
まずざっとした印象を。
これまでの宮﨑アニメ(特に千と千尋、もののけ姫、ハウル、ポニョあたり)のテイストが、ふんだんに織り込まれていました。全く同じではないものの既視感があるというか、「あ、これ触れたことあるなぁ」という場面が多いのです。
宮﨑アニメによく出てくる、もにょもにょドロドロした肉塊?やユニークな”きもかわキャラ”も健在。
「あぁ、やはりこれは宮﨑さんの作品なんだ」
と妙な感慨深さがありました。
「冒険活劇ファンタジー」と銘打たれている通り、途中からはファンタジーの世界。なので場面転換も唐突で理屈が通じず、夢に入り込んだような描写になります。(そこからは「考えるな、感じろ!」)
「何のメタファーなんだろう?」と考える間もなく、次から次へと展開してゆく世界。
一つ言えるのは、"冒険"を通して主人公の少年が少しずつ成長するというよりは「彼の周囲にはりついていた余計なものが削ぎ落とされ、本来持っていたものが現れた」印象が強かったことです。ある意味、それこそが”成長”なのかもしれませんが。
物語の収束の仕方は千と千尋に似てるかな?「あ、これで終わりなんだ」と思ったら米津さんの歌が流れてきました。優しい歌声が沁みた...
一度観ただけでは十分に味わいきれなかったので、日をおいてもう一度行きたいです。きっと隠されたいろんなポイントにも気づけるはず。
個人的には宮﨑監督から
「闇を孕み猥雑で混沌としている存在こそが人間。それらが構成しているこの世界を、生き抜いてゆけ」
とエールをもらったような気持ちになりました。
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<ここからはさらにネタバレ!>
物語の舞台は戦時中の日本、主人公は思春期に差し掛かった頃の少年「眞人(まひと)」。
(前半のリアル部分の感想は省略。ここは観た方と語り合いたい!)
後半のファンタジー部分は眞人の心的世界の象徴のように感じました。
「冒険活劇」とはいうものの、明るく元気なそれではなく 彼が隠し持っている悪意や言葉に出来ない苛立ちなどの奥に、深く深く潜っていく感じ。
でも、その世界での様々な出会いにより眞人の表情が変わっていき、どんなにドロドロしたものに巻き込まれても清々しく強い目で乗り越えていくさまは、まさに「千」や「ソフィ」を思い出しました。
彼が変わったきっかけはどこだったんだろう?たぶん”あのキャラ"(名前忘れた)や少女に助けられたあたりなんだろうけど、その辺をもう一度確かめたいです!
アオサギ男(名前はわからず)の声が多分、菅田くんかな?
キレと不気味さと愛嬌が絶妙な配分で混ざってて、聞いたことあるのに誰だかわからないという不思議さがたまりませんでした。
この手のキャラが物語前半と後半で印象が変わっていくのも、千と千尋を彷彿とさせます。
(米津さんと菅田くんは仲が良いから、Twitterでアオサギ男のハッシュフラッグが「#米津玄師」の後に付くのが何とも嬉しい)
ところで、今回の作品は手描きで仕上げられてるんですね!
だからなのか、近年のアニメに見受けられる”キラキラリアル感”は無い代わりに、ジブリにしかない臨場感・肌を越えて伝わってくる生々しさがあり、「こちらも生きものである」ことを思い出させてくれました。
こういう親しみというか、温度が感じられるのも宮﨑アニメならではです。
ちなみに今回の映画で一番印象に残ったシーンは、可愛いまんまるキャラ「わらわら」が夜の空へ昇って、現実世界に”生まれていく”場面でした。まるで満月のサンゴの産卵シーンみたいだったなぁ。
<以上が1回目の感想です>
2回目以降の方が、感じたいところを素直に感じられそう。
今回は何をどう解釈したらいいのかわからなくて、ウロウロしている間に終わっちゃった。次回は細かな描写やいろんな気配に気を配りつつ、宮﨑ワールドを再度浴びてきたいと思います。
その頃にはパンフレットが発売されてるといいな。
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