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☆「見てて」☆


1ヶ月半前くらいだったでしょうか?

小学校中学年の女の子が
壁に向かって、
初めて逆立ちを
披露してくれたのは。


「えりちゃん、見てて」


と。


壁に向かって、
何度も何度も微調整しながら
逆立ちを繰り返しました。

壁まであと10㎝…。

あと、ちょっとが遠い。

最後には、
片足だけ補助して、
壁までタッチさせた気がします。


それから、
数週間後にまた


「えりちゃん、見てて」


と。

その女の子は、
小さな布団を引っ張り出し、
これがマットと言わんばかりに
逆立ちをやろうと
し始めました。

おや?

小さな布団は、
廊下の中央に敷かれ、
壁までには距離があります。

「壁にくっつけなくてもいいの?」

と聞くと、

「いいの」

と。

そして、そのまま
空中に向かって足を振り上げ、
逆立ちに挑みます。

角度にすると、
60°…70°…85°…。

少しずつ垂直に向かって、
足は高くなっていくものの、
あとほんのわずかな“勢い“が足りずに
まだ0°地点に両足が戻ってきます。

繰り返すこと数回。


おっ!!


今までの勢いの一線を超えて、
両足が天井を指し、
足の角度は床に対して垂直。

…を一瞬で通り越し、
両足はさらに角度を上げ、
そのまま対岸に
どしんと尻餅ついて着地。

「いてててて」

と、言いながらも
またすぐに練習を再開。

強い。


そして、
この前またしても呼ばれました。

きっと彼女の中で、
この前見せたときより
進化した自分を感じられたときが
声をかけるタイミングなのかもしれません。


「えりちゃん見てて」


敷かれた小さな布団に向かって、
逆立ち。

一発目から見事な逆立ち!

垂直角度で両足が
しばし停止しています。

そのしばしの静止時間を超えて、
そのまま反対側で両足着くと
態勢はブリッジ。

逆立ちは格段に上達していました。


長く。美しく。


次に声をかけられるときには
どうなってるのだろう?


見てるだけの私。
進化し続ける彼女。

写真:ドーモ君も逆立ちチャレンジ

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sadoベリースクールStars(佐渡の自由なフリースクール)



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