☆ポンコツ野郎の非日常〜アースセレブレーション 2019〜☆
トンコツ(豚骨)だったら、
いい出汁が出て、美味しいスープにすこぶる貢献して、
ラーメンマニア達を熱狂させるのに…。
ここ数日のわたしときたら、
トンコツさまの足元にも及ばない
ポンコツっぷり。
ここまでポンコツになったのは、
人生で初めてじゃないかと思うほどの
ポンコツっぷり。
強制的にいろんなことを
“止めて”
“手放して”
“休む”
しかない。
そんな超ポンコツ野郎を
いや…超ポンコツになったからこそ気づけた
この世界に溢れている優しさ、
心と身体の関係性なんかについて
今日はどうしてもしたいと話したいと思うのです。
ちょっと長いけど、
よかったら最後の見出しだけでも
気になった方は読んでみてくださいね^^
1.ポンコツになった日
身体に変化が出たのは8月13日。
台風10号接近の影響で猛烈に暑かったこの日。
1日の大汗をシャワーで流していたら、
みぞおちの辺りに赤いぽつぽつが…。
「あせもができたかな?」
なんて思いつつ、さっぱりして就寝。
翌日バイトに出かけ、
せかせかと動いていると
胸の下あたりがなんだか痛痒い。
何度か素通りさせてものの
痛痒い感覚はなくならず、
人がいないのをいいことに
鏡の前でTシャツをグイッと捲り上げてみたら…!!
左胸の下から脇、背中の背骨まで
赤いぷつぷつ(水膨れになってるところも)が
ぶわーーーーっと広がってるじゃあ〜りませんか!!!
…。
…。
なに…これ?
いったい、何がわたしの身体に起きた?
思考停止。
稀にみる異常事態。
緊急警報が脳内体内を響き渡る。
落ち着け。
病院の受診が必要なことは明らか。
ちょっと冷静になってから調べたところ、
総合病院であれば明日15日でも
診てもらえることがわかった。
(16日以降は休みだったみたいだからよかった!)
明日、受診しよう。
赤みや水膨れ、痛みはどんどん増し、
謎の症状と不安を抱えて就寝。
明日からアースの準備…。
明後日から本番…。
この身体でもつのか……?
翌日15日。
2時間待って診察室に入ると、
わたしの症状を見た看護師さんが先生よりも先に
「あぁ〜これは典型的な帯状疱疹ね〜」
と病名をなんともライトに告げてくれた。
帯状疱疹…。
先生はわたしの裏側(背中側)を
見ることすらせず、
カルテに何やら書き書きして、
処方箋やらなんやら決めている模様。
その間、看護師さんが一生懸命
帯状疱疹のいろはについてレクチャーを
してくれる。
「実は、明日からアースに出店するんですけど…」
と切り出すと、
さすがの先生もカルテを書いていた手を止め、
苦い顔してわたしの方を見る。
看護師さんも「そりゃ無茶よ」的な
渋い顔で圧をかけてくれる。
「帯状疱疹は疲労などで、
体力や免疫力が下がった時に出てくるから、
まずは安静にして回復に努めることが大事です」
無言の圧力では不十分と
無口な先生が言葉で説明してくれる。
アース…。
1年に1度の大好きなお祭り。
今年のアース、
わたしはこの身体で乗り切れるのか?
先生が処方してくれた薬袋を持って、
いつもよりだいぶ重く感じる身体を
よたよた動かしながら病院を後にする。
外に出たとたん、猛烈な暑さ。
ポンコツの烙印を押された身体に
その暑さが突き刺さる。
台風10号は今日の夜、最接近するらしい。
2.台風10号とアースセレブレーション
アースに出店するかどうかは、
もはやわたし一人で決めることではない。
なぜなら、初出店のときから共同出店している
同級生の仲間がいるから。
同級生に病名を報告。
衝撃といったリアクションと
心配してくれる優しさの両方を受け取る。
アースには出る!
いや、出るのだ。
こんな状態でも
ポンコツなりにできることがあるはずだと、
アースの準備を全て整え、
道具や荷物を車に積んで家を出発。
アースセレブレーションの会場は
自宅よりも実家に近く、
毎年この期間は実家に泊まってる。
実家に到着すると、
運転してきただけなのに
身体がだいぶ疲れているのを感じる。
病名を言えば心配をかけるのは分かってるけど、
隠しておくこともできまいと母に伝える。
案の定、特大の心配をかけてしまう。
「それは大変だ!」「一大事だ!」
と、介護モード全開で
ポンコツ娘をおもてなししてくれる。
そういう母なのだ。
とりあえず、
ポンコツはポンコツ状態である事実を
大事な人に伝えるという役目は
ポンコツなりに果たすことができた。
ポンコツ任務完了である。
晴れて、ポンコツを隠すことなく
堂々とポンコツでいられるベースはつくった。笑
次の心配はやっぱり台風10号。
超特大の台風の情報は、
朝からずっとニュースで流れている。
明日アースはできるのか?
とりあえず、
事務局の意向や他の出店者さんの動向を
リサーチしに同級生(ともみちゃん)と
会場となる広場で合流することにした。
アースセレブレーションの
ハーバーマーケットが開催される場所は、
目の前が海の広場。
海風の影響をもろに受ける。
責任者の方の話だと
お店を始められるのは、
早くて明日16日の夕方からとのこと。
要は、1日目のハーバーマーケットは
実質休んで2日目以降からやった方がいいとの判断。
今年で4回目となる出店だけど、
こんな幕開けのアースは初めてだ。
ポンコツ野郎と台風10号。
でも、超特大台風10号のおかげで
ポンコツ状態のわたしは
思いがけず1日休息の日を与えられたのであった。
3.その優しさがポンコツに沁み渡る
アース1日目の16日は、
ひたすら横になって休息day。
思ったほど台風の影響はなく、
ずっと大騒ぎしていたニュースも
大陸を通過するとピタリと報道しなくなった。
けれど、台風一過の影響で
明日明後日は再び猛烈な暑さになるらしい…。
アース2日目17日の朝。
道具や荷物を車にパンパンに詰めて
会場へ向かう。
前日の夕方から営業を開始していたお店も多く、
まだ早い朝の時間でも
たくさんのお店がもう今日の開店の支度をしていた。
自分たちのお店の場所に道具を運び、
タープを張り、
お店にしていく。
ジリジリと熱を強めていく太陽の光で
すでにかなり身体が熱い。
普段はなんともないのに、
机を運ぶと「ふぅ〜」。
道具を並べると「ひぃ〜」。
おばあちゃんのようなスローな動きのくせに、
マラソンでもしてきたかのようなしんどさ。
f
お店が開店できる状態になる頃には、
イスに座ってるのもやっとな状態で、
これはマズイと車に戻り横になる。
ポンコツ過ぎて情けない。
水が欲しいけど、
お店まで歩いて取りに行く体力がまだない。
同級生(ともみちゃん)の娘ちゃんが
様子を見に来てくれて、
娘ちゃんにお水を配給してもらう。
お水のなんとありがたいこと。
さらに、ともみちゃんがお客さんの接客中にも関わらず、
わたしを心配してサプリを娘ちゃんに預けて
届けさせてくれる。
サプリのこれまたありがたいこと。
ともみちゃん親子の優しさが
ポンコツの心身に沁み渡る。
おかげで少し動けるようになり、
お店にヨロヨロ戻る。
食のスペシャリストでもあるともみちゃんは、
いろんなアドバイスをくれる。
明るく、社交的で、エネルギッシュな彼女。
気を遣わせない優しさがほんとうに愛の塊。
サバサバしているけど、
食の知識や技術、ネイルやマツエクの腕は超一流!
普段は新潟で活動してるけど、
月に1度は佐渡に来てお店を開いているので、
「マツエクしてみたい」「ネイルできるお店探してた」
なんて方はぜひ訪れてみてね。
↓
https://www.instagram.com/p/BhaaGT5jQVU/
とはいえ、
本格的に照り照りし出した太陽の熱に
ポンコツの身体が悲鳴をあげ出し、
一度退散し、実家で休むことを決断。
ほんとにポンコツ…。
ポンコツの身体を気遣いながらも、
「ゆっくり休んできて!えりのお客さん来たら、
わたしが注文受け付けとくから!」
と言ってくれる頼もしすぎるともみちゃん。
その言葉が、その優しさが
ポンコツの身体に沁み渡る。
4.母の愛
「帰りは遅くなるから、先に寝ててね」
と、調子のいい発言して朝出て行ったわたしが
よろよろと戻ってきたもんだから、
お母さんの心配は最高潮。
100歳近いおばあちゃんの介護と
家のこと、畑のこと、仕事で
日々わたしの10倍は忙しいんじゃないかという
生活を送っているお母さん。
それにも関わらず、
いつも誰かのことを想い、
誰かのために時間もエネルギーも使ってる
お母さん。
今まですごいと思う人に山ほどお会いしてきたけど、
お母さんほどすごい人に
わたしはまだ出会ったことがない。
食欲はまったくなかったけど、
何か少しでも食べれるものをと、
このクソ暑い中
クーラーも扇風機もない台所で
おかゆを作ってくれる。
お母さんお手製の梅干しにお粥。
このコンビネーションの美味しいことといったらもう。
何も食べたくなかったけど、
食べれてしまった。
毎度のことだけど、
今年のアースほどお母さんの食事に
助けられたと感じたことはない。
お母さんを見ていると
台所に立っている時間がすごく長い。
野菜を取ってくるところから始まり、
ほぼ一から手作り。
食事を作るって、
こんなにも手間のかかることなんだと、
普段手抜き料理しか作ってないわたしは
改めて考えさせられた。
よく“母の愛は無償の愛”
と言われるけれど、
ほんとうにそう思う。
見返りなんて一切求めてない母の愛ほど
ありがたく、すごいものは
この世にはないんじゃないかと。
ポンコツで何もできない身体で、
心はしみじみ感じるのだった。
ありがたや〜。
5.やっぱりわたしはアースが好きだ
日が落ち、気温も落ち着いた夕方
ポンコツがお店に戻ると、
ともみちゃんが4件も注文を
取ってくれていた。
自分の接客だけでも忙しいのに…。
こういう人にわたしもなりたい。笑
いろんなことに感謝しながら、
作品を書かせてもらう。
ポンコツでも筆ペンは持てるので、
この仕事ができる。
仕事ができるって幸せだ。
夜のライブに向けて、
お客さんの数も増えてきて、
お店もぽつぽつ灯がともり始め、
さらにハーバーマーケット全体が
賑わい出す。
カップル、家族、友達同士、1人でぷらぷら。
いろんな人たちが
お酒やジュースや食べ物なんかを持って
にこにこしながら行き交う。
この光景がわたしは大、大、だ〜い好き!!
うまく言葉にできないのがもどかしいけれど、
アースが生み出す”ラブ&ピース“な空気感がたしかにあって、
それをただただ眺めているだけで、
ほんとうに幸せ。
出店者の方が言ってたみたいだけど、
(社交的なともみちゃん情報)
みなさん、採算的に考えたら利益はほぼない(か、赤字)。
「でも、この雰囲気がいいんだよね〜」
と、口を揃えるらしい。
その気持ちわかるな〜。
「ここに居たい」
「この空気感が好き」
その感覚なんだよな。
だからかな。
出店者の方はみ〜んな“ラブ&ピース”な人ばかり。
人としての魅力って
こういうところにあるんじゃないかと思う。
まだアースに来たことがないという方は、
ぜひ一度この空気感を味わいに来てほしいな。
↓
https://www.earthcelebration.jp/
6.プロフェッショナル鼓童とポンコツの格の違い
実は、今年のアースは大事なお客さんを
お招きすることになっていた。
福岡、宮崎、京都から
初めて佐渡を訪れてくれる仲間が
来てくれることになっていて、
そんな仲間と最終日
鼓童のライブを一緒に見る約束を
1年くらい前から計画してた。
ポンコツ状態で迎えることに
申し訳なさは半端ないけれど、
どうしようもない。
ポンコツなりにベストを尽くすしかない。
長旅の疲れも感じさせず、
仲間はぶじにお店を訪れてくれて、
再会に花を咲かせつつ鼓童のライブへ。
チケットは完売。
チケット販売開始当日で
すでにネットではS席は完売になってたから
鼓童の力は恐るべし。
日が落ち、徐々に世界が暗くなり、
月明かりがきれいに輝き出した頃、
いよいよスペシャルライブがスタート。
鼓童のライブは、
今までも何回も見たことがあるけど、
毎回感動して涙が流れる。
どれほど鍛錬を重ねたのだろうと思わずにはいられない
圧倒的なパフォーマンス。
鍛え抜かれた肉体とまんべんの笑顔。
一切無駄のない美しい動きとリズム。
何かを刺激し呼び覚ます太鼓の音。
まさに、プロフェッショナル。
世界に誇る日本のエンターテイメント。
鼓童のライブもまだ体験したことがないという方は、
ぜひ一度聞いてみてほしいな。
日本全国、世界中で講演してます^^
↓
https://www.kodo.or.jp/performance/performance_kodo/16691
腹や魂に響く太鼓の音を聞きながら、
自分の仕事を省みる。
最高の状態でのぞめていない今年のアース。
ポンコツ状態で作品を書かせてもらっている現状。
猛烈に恥ずかしくなる。
普段は、心と身体が不安定なときは
絶対に作品は書かないと決めている。
「アースならいいのか?」
「これでいいのか、自分?」
「お客さんに失礼じゃないのか?」
「ポンコツなりに、ほんとうにベストは尽くしたのか?」
目の前で繰り広げられる
プロ集団のパフォーマンスが
わたしに訴えてくるものがある。
まだまだ自分はちっぽけだな。
これじゃいかんな。
大きな感動とともに
改めて自分との格の違いを教えてもらう
時間になった。
7.心と身体 強制ストップになる前に
長々とここまでお読みいただき、
ありがとうございました。
アースセレブレーションという
わたしにとっての大きな非日常を経て、
改めて感じた日々の小さな幸せや
当たり前に居てくれる周りの人の有難さ。
ポンコツ状態になったからこそ、
(まだまだ帯状疱疹は継続中)
気づけたことがたくさんあった今年のアースでした。
再び戻った穏やかな日常の愛おしいこと。
朝、ゆっくり起きられる幸せ。
コーヒーを味わえる時間のある幸せ。
洗濯や掃除をして家を整える幸せ。
散歩できる幸せ。
主人と一緒にごはんが食べられる幸せ。
日常があるからこその非日常。
日常こそ大事に、丁寧に、育んでいきたい。
今回、このタイミングで!?
と半泣きになりそうだった帯状疱疹。
でも、この帯状疱疹がわたしに教えてくれたことがある。
というか、
帯状疱疹という一大事が出るまで
無視し続けてきた心の状態の方が大問題。
心と身体は繋がってるって
いつも偉そうに言ってたのに、
いちばんできてなかったのはわたしだった…。
あぁ恥ずかしい。
穴があったらしばらく入ってたい。
心はずっと
「もうこれは違うよ!」
「これはもう辞める時期にきてるよ!」
「ほんとうにやりたいのはこっちでしょ」
とサインを送ってきてたのに、
「もうちょっとだけ」
「今はまだ辞められないから」
と、心の声やサインを無視してきたのは、
このわたし。
「もうっ!!こいつはダメだ!!」
と、痺れを切らし、
ここまでしないとやめてくれないならしょうがないと
身体がやむなく出した答えが帯状疱疹。
そう。
病気はサイン。
身体からのメッセージ。
ほんとうはそうなる前に気づいて、
修正して、大事にしてあげなきゃいけない心の悲鳴の表れ。
病気にはちゃ〜んと意味がある。
そして、そうなる前に、
小さな違和感から始まり、不調、疲れなど
サインはたくさんあったはず。
大きな病気ほど、
そこに至るサインを無視し続けた蓄積の量。
要はそこまでの強制終了をかけるしか、
方法がなかったということ。
だから、問題にすべきは病気を治すことよりも
自分自身と向き合い、
見つめ直すことの方が大事なんだと思う。
帯状疱疹になるまで、
無視し続けていた心の声があることを
誰より自分が一番知っている。
「ほんとうにやりたいこと」
「手放したいと思っていること」
あとは、
それを叶えてあげるだけ。
叶えてあげられるのは自分だけ。
帯状疱疹が強制ストップをかけて
教えてくれたおかげで、
ようやく自分の中で決めることができました。
大きく2つ手放すことになりそうです。
これについては、
また改めて報告しますね。
もし、これを読んでくれたあなたが
今、違和感を感じていることがあるなら、
今、不調を感じているなら、
今、疲労感を感じているのなら、
一度、心の声に耳を傾けてあげる時間を
とってあげてほしいと心から思います。
わたしみたいに、
強制終了がかかる前に気づいて修正できるのなら
それにこしたことはない。
わざわざ病気になる必要はないからね。
「今、何したい?」
「今、何感じてる?」
そんな自分との対話を非日常ではなく日常に。
ポンコツ野郎からのメッセージです^^
帯状疱疹とのお付き合いは
もうちょっと続きそうなので、
ポンコツはポンコツらしく身の丈にあった
暮らしをしばらくは送ろうと思います。
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北澤英理子(えりちゃん)LINE@
https://line.me/R/ti/p/%40ygb6314t
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