☆今日も佐渡のどこかで… in 岩首☆
佐渡ヶ島って、
どれくらいの大きさだと
思いますか?
一周、約210km。
おそらく車で海岸線をぐるっと1周すると
4〜5時間はかかるのではないでしょうか。
佐渡で生まれて、
高校卒業までの18年間。
先生になって戻って来てから8年間。
26年間佐渡に住んでいる
私でもまだまだ知らない佐渡が
いっぱいです。
いや、むしろ
佐渡生まれの人の方が
佐渡を知らないことが多いような気がします。
意外…というと失礼ですが、
佐渡を訪れ、
佐渡を好きになり、
中には移住までして来てくれた方達は、
ほんとうに佐渡の魅力をよく知っていて、
熱く語ってくれたりします。
今日は、
そんな素敵な移住組の方に
誘っていただき、
「岩首」という地区を
初めて”ちゃんと”訪れてきました。
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2017年8月2日〜6日までの期間、
岩首集落にて
海と魚をテーマに
『リトルフィッシャーマンズ養成塾
GIAHS キッズキャンプ@岩首集落』
が開催されており、
そちらにひょっこりおじゃま
させてもらいました。
こちらのキャンプは、
全て参加者の子ども達が
組み立てていきます。
岩首集落という舞台を使って、
”何をするか”
”どう過ごすか”
は、自由!!
でも逆に、
”何をしたいか”
”どう過ごしたいか”
を持っていないと伝えないと
何も始まらないということになります。
小麦色を通り越して、
ごげ茶色に焼けた子ども達は、
海で泳いだ後、
地元の漁師さんのお話を
聞きました。
漁師さんのお家の前に、
漁師さんが用意してくれたござに座って、
おせんべいや大福を頬張りながらの
最高の学習がスタートです!
70歳を遠に超えたであろう
漁師の佐藤さん。
今も現役で漁に出られるという
佐藤さんの肉体は、
細身でありながら
二の腕は筋肉がはっきりわかるほど
鍛え上げられた身体でした。
たくましい身体つきとは正反対に、
穏やかで優しい眼差しと話し方。
定置網の模型や佐渡の地図を
子ども達に見せながら
お話をしてくれました。
・佐渡で水揚げされる上等な魚、高級魚は、
みんな築地など都会に送られること。
・佐渡といっても場所によって
漁の仕方が異なること。
・網の仕組みや魚の習性について。
などなど。
漁師さんのこの時期は、
2時半起床
3時自宅を出発
6時出航、入港、水揚げ
午後は漁協組合のお仕事
というような生活を送られているそうです。
さらっとおっしゃっていましたが、
すごい生活です。
子どもたちからは、
「いくら稼げますか?」
「サメを取ったことはありますか?」
などの質問がたくさんあがり、
その一つ一つに佐藤さんは、
笑顔で答えてくれました。
漁師さんのリアルな声を
やりがい、大変さを含め
語ってくれていました。
昨年まで漁協の組合長をされていた佐藤さん。
目の前に豊富な海の資源が広がる場所でありながら、
その資源を獲る人たちが減っていること、
後継者がなかなかいないこと、
そういった問題をこれからどうしていくべきか。
そんな想いもちらっと話してくれました。
岩首集落は、
海岸線の道路沿いから
山に向かって
小さな坂が何本も伸びていて、
その細い道の斜面に集落の家々が
建っています。
そして、
その家々が並ぶ集落のさらに上へと
登っていったところに「棚田」がありました。
まさかこんなところに
こんなにも美しい、
芸術とも言えるような
「棚田」があるなんて…。
海岸線からは全く見えません。
集落からも分かりません。
くねくね曲がった細い道を
登り続けた先にこの「棚田」は
存在していました。
自然の美しさと
人の力で生み出した、
思わず息をのんでしまうような絶景です。
今でこそ、
とても有名になった岩首集落の棚田ですが、
最近になってできたわけではありません。
ずっと長い間、
人の手によって生み出され、引き継がれ
存在していたのです。
岩首の人にとっては、
今も昔も当たり前の光景なんです。
今日も狭い道の路肩に
軽トラックが点々と止まり、
あぜの整備や草刈り、水の調整など
地元の方が田んぼ仕事に汗を流されていました。
岩首の棚田が有名になって建てられた、
棚田を見下ろせる「展望小屋」には、
『あきらめてはならなないものがある、
失ってはいけないものがある』
との言葉とともに、
岩首集落を紹介する板がありました。
現在、大小合わせると400近くある田んぼ。
過疎化や高齢化が著しい岩首集落に住む、
約110名ほどの住民で保っているそうです。
”あきらめてはならないものがある”
”失ってはいけないものがある”
この言葉がひどく胸に突き刺さりました。
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もしかすると、
今日も佐渡のどこかで、
岩首集落の棚田のように、
まだ多くの人の目に触れていない
素晴らしい景色が営みが
存在しているのかもしれません。
そして、
今日も佐渡のどこかで、
それらの光景を当たり前の日常として、
守り、保ち、引き継いでいる人たちの
生活が存在するのかもしれません。
今日も佐渡のどこかで…。
今日も日本のどこかで。
今日も世界のどこかで。
このキャンプを経験した子どもたちが
大人になった時、
今日の日をどんな風に思い出すのかな?
ふと、
そんなことが書きながら
浮かんだ夜でした。
きっと、
今頃子どもたちは爆睡していることでしょう。
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筆文字えりちゃんLINE@
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