
日本の労働生産性が上がらないのは宿題が原因?【デンマークそもそもラジオ〜幸せな人生のヒント〜】
今回は、あるラジオ番組をぜひとも紹介したいと思う。
SpotifyやPodcastで視聴可能なそのラジオ番組の名前は、
『デンマークそもそもラジオ〜幸せな人生のヒント〜』。
デンマークといえば北欧にある国の一つで、
国民幸福度ランキングでも常にトップ3に入っている。
そんな幸せ満足度高いデンマークのエッセンスがたっぷり入ったラジオ番組。
すでにたくさんのエピソードが配信されている。
ぜひピンときたものから、または過去から遡って順番にと…
お好きにチョイスしてもらいたいと思いつつ、
夏休み宿題撲滅運動!
のエピソード回をまずはぜひとも聞いてもらいたいと。
お子さんが勉強しない、
夏休みの宿題が子どもだけではなく親も負担に感じている、
宿題は嫌だったけどあって当たり前でしょ?
そんな方にはぜひ一度ポチッとしてみてもらいたい。
そして実をいうと、
休むことに対して罪悪感がある人、
休みを取ることに対して周りの目が気になる人、
休みの日に予定を詰め込んでしまうなんていう大人にこそ、
実は聞いてもらいたい内容なのです。
デンマークの衝撃
2016年に初めてデンマークという国を訪れた。
その時の衝撃は大きく、わたしの人生観を大きく変えたと言っても過言でない。
人として幸せに生きるとは?
豊かに働くとは?
子育てとは?教育とは?学ぶとは?
まさに“そもそも”のオンパレード!
同じ時代、同じ地球で生きているのに、
こんなにも違った価値観、考え方で自らの幸せを創っている、
創れるということを知っている人たちがいるのかと
ものすごいパラダイムシフトが起こった。
違ったというようより、その感覚はものすごく成熟していて、
自分の何倍も先を進んでいるといった印象を受けたことを強烈に覚えている。
日本にいると感じる生きにくさや急き立てられるような感覚がなく、
自分たちが築いた居心地の良い場所の中で、
子育てして、働いて、プライベートな時間も大事に生きている人たちがいる。
そう、安心感や充足感、ゆとりのようなものが
出会う人出会う人ひとり1人から感じられた。
その旅をコーディネートしてくれたのが、
今回紹介しているラジオ番組のメインパーソナリティーである
ニールセン朋子さんだった。
休みに罪悪感を抱く日本人、休みを心から満喫するデンマーク人
ニールセンさんは、デンマークに在住されつつ、
日本のさまざまな企業や団体ともお仕事をされている。
そこで朋子さんが特に感じるのが休みに対する
日本人とデンマーク人の感覚の違いだという。
日本では、休むことに対して罪悪感、後ろめたさを持っている人が
あまりに多いことにびっくり!
(高校生や大学生ですらも、休むとバイト先に迷惑かけるなんて子が多い)
有給休暇すらも義務にしないと取れない日本人。
子供の通院、看護、学校行事など何か目的がないと休みを申請してはいけないような空気感。
身体や心が疲弊して悲鳴を上げていても休まず出勤して働くを優先する感覚。
ご自身、または周りの人をみていて心当たりはないだろうか?
ちなみに、デンマークの人たちは休みをガッツリとる(年に5週間の有給休暇)
もちろんこの期間に研修や会議など一切ないし、会社から電話がかかってくることもない。(違法)
休み中も家で仕事をするなんてことも考えられない。
学校も2ヶ月近く休み、宿題なし、遊び倒す
大人も子供も仕事や勉強を離れ遊び倒す
デンマークではほぼ宿題はない、普通の宿題すらほとんどない
ニールセンさんは、休みは人権と断言される。
どんなに仕事が好きで休みはいらないという人も
休むことは必要であり、動物として自然なこととお話しされる。
ここで、ふと思うわけです。
なぜ、こんなにも「休み」に対して感覚が違うのか?
なぜ、日本人は休みを取ることに罪悪感を覚え、ただただ遊び倒すような休みにくつろげないのか?
その答えが今回ご紹介するラジオの中にあるわけです。
日本の労働生産性の低さは宿題からきている?
休み少なく、残業多く、給料も低く、それでも真面目に働く日本人。
まだ一生懸命働いた結果が、
日本の国力を上げていると実感できたり、
生産性が上がっていれば希望にもなる。
けれど、残念ながら、
日本の労働生産性は年々下がり、
GDPは中国に抜かれ、ドイツに抜かれ、インドにも抜かれる。
こんなにも真面目に働いて、結果がこれでは泣きたくもなる。
働けど働けど、豊かになるどころか幸せは遠ざかる一方だ。
なぜ、頑張って働いているのに労働生産性は上がらないのか?
詳しくは、ぜひ本編のラジオを聞いてみてもらえたらと思うのだが、
どうやらその原因が夏休みの宿題からきているというのだ。
え?どういうこと?
と思われるかもしれないけれど、
先生をしていたわたしからするとものすごくわかる!
納得と共感しかない繋がりなのだ。
そもそも宿題って何のため?
先ほど、デンマークの子供たちは長い休み期間も宿題は一切なく、
遊び倒して休みを過ごすということを書いた。
デンマークの場合は長期休みに限らず、普段から宿題が出されることはほぼない。
ニールセンさんがデンマークの子供たちに
「日本の場合は、夏休みにたくさん宿題が出されるんだよ」
と話すと、
「そんなの、休みじゃないじゃん!」
と、みんなたまげるらしい。
至極その通りだというしかない。
なぜ、日本の場合は休みをただの休みとして与えてはもらえないのか?
なぜ、夏休みに大量の宿題が出されるのか?
そもそも、宿題って何のため?
もし、宿題が学力を上げるため、知識を定着させるためだとしたら、
その目的は達成されているだろうか?
いや、目的達成どころかむしろ宿題嫌い、勉強嫌いの子を量産している方が大問題になっていやしないだろうか。
ラジオの中で、“宿題はめちゃくちゃお節介“というフレーズが出てくる。
心の底からその通りだと思う。
お節介にもいいものと悪いものがあるとしたら、
宿題お節介は完全に悪と言ってもいいと思っている。
やりたくもないものを出されて、なのにそれをやらなきゃ怒られる。
我慢して、嫌々ながらも言われた通りに提出して、そうすることに慣れてきて…
おやおや?
この感覚、働くことと共通してないかい?
ーーー
宿題と日本の労働生産性の関係性。
これは本当に強く関係していて、繋がっているなぁと思う。
単純に、宿題だけ働き方だけ改善しようとしていても根本解決にはならない。
働き方を考えようとしたら、労働生産性を上げようとしたら、
宿題から遡って考える必要があるということをラジオは教えてくれる。
ニールセンさんは、「休まない日本だからこそ労働生産性が下がる」とおっしゃっていた。
デンマークでは、休み明けとてもフレッシュな人たちで溢れるのだそうだ。
心も体も十分に休息したことでエネルギーが満たされ、フレッシュなインスピレーションやアイディアが湧いてくる。
だから、休み終盤は早く仕事がしたくなる人も多いんだとか。
休み明けは仕事に行くのが嫌、長期休暇の後は退職者が急増する、
夏休み明け、学校に行きたくないと自殺する子が多い、
そんな日本の現状からは信じられないような世界の話だけど、
やっぱり人間には休みが必要で、
ただただ自由に過ごしていい、遊び倒すような休みを誰もがとっていい。
それは人としての権利なんです。
そして、それが自分にとっても、周りにとっても、社会やこの地球にとっても
幸せになることを教えてくれているような気がした。
気になった方はぜひラジオをポチッとしてみてください☺︎
ーーー