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犬を連れてオーストラリアに引っ越す方法

オーストラリアに犬を連れていくのは、他国に比べて大変だそうです。
といっても私自身はオーストラリア以外の国に犬を連れていったことがないので比較できないのですが。

オーストラリアに犬を連れていく場合、
事前の準備や手続きも多い上に、
必ずメルボルン行きに乗せて行き、
メルボルンにある施設に10日間係留しなければなりません。

その手続きをほぼ自力で行い
無事犬がオーストラリアに到着しましたので、
そのプロセスをここに残しておきます。

マイクロチップを入れる

まず絶対的に必要なのがマイクロチップ。
マイクロチップが入っていなければお話になりません。
まずはかかりつけの獣医さんのところに行き、
マイクロチップを入れてもらいましょう。
ISO規格に準拠していれば大丈夫なので、メーカーはどこのものでもOK
我が家のかかりつけ医ではNITTOKUスマートチップでした。

代理店の見積もりをとる

いくら自力といっても、
動物を貨物として輸出する場合、
通関などの手続きは通関代理店を通じて行う必要があります。

航空会社に直接連絡をして予約するわけにはいきません。

私が見積もりをとったのは2社
日通エコノムーブジャパンです。

予約に必要なのは、だいたいの日程と犬のサイズ。
そのほか、犬種や犬の年齢なども必要です。
必要なケージのサイズを計算する必要がありますので、犬の大きさを測ります。自信のない方は獣医さんにお願いしてください。

体長 = 鼻先からしっぽの付け根まで
体高 = 立った状態で地面から一番高いところまでの高さ
            耳が立っている犬は耳の先まで
前足の長さ
肩幅
体重

【こんな人には日通がおすすめ】
ある程度英語が理解できて、自分で手続きをしたい、あるいはできる。
その分費用を抑えたいという人。
日通では成田〜メルボルンまでしか取り扱いをしてくれませんので、
メルボルン以外の地域へ引っ越す方は、メルボルンの係留施設でのピックアップ〜お住まいの地域までの移動手段を自分で手配しなくてはなりません。
ただし、オーストラリア国内にはこういったペットの移動をサポートしてくれる会社が何社かありますので、英語ができる方は安価に外注することも可能です(これについては後述します)。

【こんな人にはエコノムーブジャパンがおすすめ】
英語に自身がない、細かい手続きが苦手、できるだけお任せしたい。
そんなフルサービスをお願いしたいという方はこちらがいいでしょう。
指定の処置を受けるために獣医に3回連れて行く以外の全ての手続きを代行してくださいます。
メルボルンの係留施設でのピックアップからお住まいの家までの移動も丸っとパッケージにしてもらうことも可能です。

ちなみに、私は結局日通さんにお願いしましたが、
日通さんにお願いした場合と、フルサービスのエコノムーブジャパンさんにお願いした場合のコスト差は、50万くらいでした。
けっこう金額差はありますが、その分手続きが全部お任せできるのは大きいですね。
20kg近い重さのボクサー犬と、2.5kgのトイプーでこんな感じだったので、
小型犬のみという方はもしかしたらこの2社の差額がもっと小さいかも。
差額があまり大きくないのであれば全てお任せできるエコノムーブジャパンさんにお願いしたらきっと楽チンでいいかもしれませんね!

オーストラリア輸入許可申請(出発6ヶ月前〜)

ここからは私のようにエコノムーブ以外の会社を選んだ人のみ必要な手続きです。日通などを選んだ方は手続きを初めていきましょう。
日通などでは予約する時点でこの輸入許可申請が必要です。
ですので見積もりを取って、依頼先をエコノムーブのようなフルサービスの代理店以外に決めた方はまずはこのPermitを取ります。

BICONにアクセスをし、申請をしましょう。
メニューの「Permit」から申請を行うことができます。
初めて申請をする方はまずは登録が必要なので「register for a new account.」から登録し、申請へ進んでください。

なお申請にはオーストラリアの住所や電話番号が必要です。
ただ、申請時点で住所が未確定な方も多いですよね。
私もまさにそれでした。そこで問い合わせをしたところ、
本人に許可さえ取れていれば
親族や友人知人の家、職場や学校などで登録してもOKとのこと。
私は友人の住所をお借りしました。

申請内容に問題がなければ10日ほどでPermitが発行されます。
このPermitは発行から半年間有効ですので、半年以上前に申請しないようにしましょう。

ここでかかった費用

Online Permit Application-New $120
Dog (the first cat or dog in a consignment) Minimum Assessment Fee $360
Dog (other than the first cat or dog in a consignment) Minimum Assessment Fee $240

新規申請費+1匹目の申請費+2匹目申請費で合わせて$720

2匹目以降は一応安くなるシステムですが高い〜〜

代理店に予約を入れる

無事Permitが届いたらそのPDFを添付して代理店に予約を入れます。

具体的な日程をいつにするか
係留施設にいるのは10泊11日
ご自身でピックアップに行く場合など、犬がリリースされる日をしっかり確認して日程を決めてください。
なお、日本を出発する日も、メルボルンに到着する日も平日でなくてはいけませんのでご注意を。

我が家はボクサーが他の犬より受託リスクが高い短鼻種であることから、
短鼻種を通年受託しているカンタスのみが選択肢となり、
QF80便 (20:05 NRT - 7:35(+1) MEL) を選択することとなりました。

なお、カンタスの便を予約できるのがおよそ1ヶ月半前。
ひとまず代理店に正式に予約をした後、
フライトが確定するまでの間に次の手続きや準備へと進んでいきます。

メルボルンの係留施設を仮予約する

メルボルンの係留施設を予約します。
予約はここから。

昔は早く予約しないといっぱいになってしまったりということがあったそうですが、今は施設が増築されたりして余裕がありそうです。

混雑状況をWebで確認して早めに仮予約を、という情報がネット上にたくさん転がっていたのですが、混雑状況の情報にたどり着くことがありませんでした。

予約の際には、費用の一部として1匹あたり$29払います。
手付金みたいなものですね。
うちは2匹いるので$58払いました。

最終的には予約確定の際に追加で$1581支払いますので、
かかる金額は1匹あたり$1610ですね〜!
どこの高級ペットホテルだ〜!という金額です。

なお、予約の日程は、仮予約時点では自由に変更できますので、
フライトが確定できていなくても心配いりません。

成田動物検疫所に連絡する

さて、そろそろ動物検疫所の成田支所に連絡を入れましょう。

「何月何日の便でオーストラリアに犬を輸出する予定なんですけど・・・」
と電話すればOKです。

これから先、かかりつけの動物病院でいろんな処置をしてもらい、
最終的に書類を出してもらう必要があるのですが、
かかりつけ医に日本語で発行してもらった書類をチェックした上で、
オーストラリアに提出する英語の書類を発行してくれるのが
この動物検疫所です。

成田支所犬・猫輸出入手続窓口 (犬・猫の輸出入)
電話:0476 ‐32 ‐6664 FAX :0476 ‐34 ‐4261
aqs.nrtcargo@maff.go.jp

私は最初に電話をしましたが、
「情報の行き違いを避けるためにもメールでやりとりしましょう!」
と言っていただき、以降はすべてメールでした。

こまめにスキャンした書類などを送り進捗を確認してもらったりもしました。

お役所と思って侮ることなかれ。
めちゃくちゃ頼れる存在ですよ!

動物検疫所に必要な検査や処置などは確認しながらここから先の手続きを進めていきましょう。

かかりつけの動物病院へ

マイクロチップの挿入が終わっていれば、
あとは病院に行くのは3回だけです。

⑴出発42〜45日前

外部寄生虫駆除をします。
いわゆるノミ・ダニ駆除です。

オーストラリアで薬剤の指定があるのでプリントアウトして持っていきましょう。
指定の薬剤はこちら

もともと飲み薬でノミダニ駆除をしていた我が家でしたが、
指定の薬剤ではなかったため、
追加でフロントラインプラスをすることになりました。

フロントラインプラスは有効期限が30日。
3回分の薬がセットになっているので、30日後に追加投与もしました。

そのほか、狂犬病ワクチンや混合ワクチンの有効期限が近い場合は打ってしまうことをおすすめします。
これらのワクチンは必須ではないのですが念の為。

⑵出発前19〜21日前(上記外部寄生虫駆除から21日以上経ってから)

採血内部寄生虫駆除を行います。

採血は動物病院にお願いし、1〜2mmの血清を作成し、
冷凍便で国の指定機関まで送ってもらう必要があります。

結構な採血量になるので、小さいわんちゃんには負担が大きいようです。
我が家のトイプードルは4箇所くらいに分けて採血をしていました。

内部寄生虫駆除も指定の薬剤があります。
指定の薬剤はこちら
我が家のかかりつけ医ではドロンタールプラスでした。

⑶出発前5日以内

最後の受診です。
2回目の内部寄生虫駆除健康診断を行います。

健康診断に関しては書式は自由ですが、
成田動物検疫所が一例として書式を提供してくれますので、
これに沿って記載をしてもらうと間違いがないと思います。

出来上がった健康診断証はスキャンして即検疫所へメール !
チェックしてもらい、間違いがあった場合は即座に病院で訂正してもらいましょう。

フライトを正式予約

さて、検疫所とやりとりしながらかかりつけ医に行っている頃、
出発の30日前くらいになると、
フライトが仮予約できました!と代理店から連絡が入るはずです。

このフライトの仮予約をしたときの予約番号であるAirwaybill Noが、
メルボルンにある係留施設の正式予約に必要です。

予約番号をもらったら係留施設の仮予約を正式予約に切り替えましょう

手続きは仮予約をしたのと同じここから

confirm reservationを選択し、
仮予約時に発行されたPEQ Reference Numberと、
予約に使用したメールアドレスを入力することで進めることができます。

$1581支払えば正式予約が完了!
支払った料金のレシートがメール で送られてきますが、
このレシートがフライトの正式予約に必要です。
レシートを代理店に転送し、フライトを正式予約してもらいましょう。

当日、成田動物検疫所へ

当日、指定された時間に成田の貨物地区にある動物検疫所へ。

輸出検査申請書と、健康診断証、オーストラリアから発行された輸入パーミットの3点セットと、犬を連れて行きます。

犬のマイクロチップの確認と、
英語での書類の発行が終わるまでだいたい30分〜1時間かかります。
職員の方と、細かいスペルミスがないかもしっかり確認し、手続き完了です。

書類を持って日通の支店へ

動物検疫所で発行された書類一式を連れて、
すぐ向かいのビルにある日通の支店へ向かいます。

ここでケージを確認し、ペットボトルで飲み水をセットしたり、
お金を支払ったり(トホホ)して、あっけなくバイバイ。

20:05発の飛行機ですが、15:00にはバイバイとなりました。

がんばれよーーーがんばれよーーーー。


さて、ここまで日本での手続き〜見送りまでざっくりと書いてみましたが参考になりましたでしょうか。

あとはオーストラリアで犬を迎えるわけですが、
メルボルンに飛行機が到着してからまず無事が確認できるまでや、
リリースがどう確定するか
そして我が家が使った係留施設でのピックアップ〜アデレードまでのペット専用輸送サービスについてなどは次回ご紹介する予定です。

じゃ、またね!

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