シンハラ語を読もう! スリランカの新聞を読む ~マーリマワ(方位磁針)の大勝利~
シンハラ語を読もう!
スリランカ留学から早20年。シンハラ語のブラッシュアップを兼ねて身の回りのシンハラ語を読んでみようと思います。新聞、広告、看板、もしかしたら小説などなど、こんなシンハラ語(スリランカ)もあるんだーというのを紹介していきます。
スリランカの新聞を読む。
ランカーディーパ(ලංකාදීප)日曜版11/17発行より。
マーリマーワの大勝利
11月14日に行われた国会議員の総選挙。
もう、現政権があれよあれよと得票率を獲得し、圧倒的な強さで大勝利。
මාලිමාව (マーリマーワ)とは方位磁針のこと。スリランカでは政党毎に選挙用のシンボルがあり、現政権のNPP(National People's Power) 国民の力党は方位磁針をシンボルにしています。
もともと左派政党JVPのイメージが強かったNPPは、この方位磁針を使ってイメージの刷新に成功したとも言えます。経済破綻以降抱える先行きの見えない不安感に、明確な方向付けをする期待感を与え、正式な政党名よりもキャッチーなフレーズとして誰もが「マーリマーワ」と呼ぶようになりました。
どれくらい、すごい勝利かと言うと。
2000年に行われた総選挙では国会議員の議席が現大統領含めて3議席のみ。
それが、今回はマントゥリーアーサナ(මන්ත්රී ආසන、議席)を159議席獲得。びっくり仰天です。
選挙県22県のうち21県でマーリマーワの候補者が得票率パラムタナ(පළමු තැන 1位)で当選という快挙を成し遂げました。
国会は清潔になった!?
汚職撲滅を公約に掲げるNPPは古い政治体質の政治家たちの一掃を約束しました。すでに80人以上の元議員が選挙に出馬しないことを表明していたところ、出馬した元議員の候補者のうち87人が落選しました。
新聞の見出しでは、ヒタプ マティ アマティワル (元議員、元大臣)アスーハタック(87人が)ゲダラ(家へ)と表現。実際、職を失った元議員が少ない政党議席枠を取り合う事態も発生し、歴史的な大勝利の前に、混乱もあるようです。
スリランカ歴史上初の単独政党による過半数議席
これまでは連立与党として議席を確保してきたちめ、実は単独政党で過半数の議席を確保したのはこれが初めてとのこと。当選した議員は教授、医者、弁護士、会計士、教師など、高学歴なインテリ層が多いことも特徴。
世襲や成金の政治家への嫌悪の裏返しかもしれません。
おわりに
大統領選挙、総選挙と続いてしまったため、やたら政治の話が多くなってしまいました。
次回以降は、身近なシンハラ語を読んでいきたいなと思います。
ではでは、またー!