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安全なヘアケア製品について
以前、私が愛用しているヘアケア商品についてシェアしてことがありますが、その後私の体質もまた変化していて使えなくなったものもあるので、改めて、私が実際に使用していて、すべての人とは言えませんが、化学物質過敏症の方や嗅覚過敏症の方でも比較的安全に使用できるものをご紹介したいと思います。
まず、シャンプー&リンスに関してですが、以前はシャボン玉石けんのEMシャンプーとリンスのシリーズを使用していました。
基本的には無香料なので、他社の香料付き製品に比べて使いやすいので、初めて無香料生活へシフトされる方にはシャボン玉石けんの商品はどれもおすすめです。
残念ながら、私にはどうもリンスの成分が合わないようで、使用すると時々、頭皮がヒリヒリすることがありました。
当初は我慢できる痛みだったので、なるべく頭皮に直接リンスがつかないように工夫したりして使用していたのですが、やはり違和感を感じることも理、もしかすると、あまり身体に合ってないのかも、と感じ始めていました。
シャンプーは問題はなかったので、そのまま使い続けていましたが、なぜリンスが合わないのか、を検証した結果、どうもリンスの成分に含まれている「エタノール」が原因だと分りました。
ちょうど同じ頃に、別方面からも「エタノール」が使用されているコスメ製品の有害性の話が届いたこともあり、それを機に使用していたリンスも含めて、基礎化粧品など肌に触れるものはエタノール不使用の製品へと切り替えることにしました。
それ以前にも、オーガニックの基礎化粧品でも、市販のものには精油などの天然由来の香料成分やエタノールが使用されているものが多く、実際に私が問題なく使えるものは少なかったため、化粧水はシンプルな成分で手作りしていました。手作りする際にレシピを検索して参考にしようとしましたが、自然派や無添加と謳っているレシピでもエタノールが含まれていることが多く、参考にできなかったりして、手作りや無添加だからといって必ずしも安全とは限らないな、と常々感じていました。
精油などを使用したい場合、どうしてもエタノールで薄める必要があるため、避けられないのかもしれませんが、肌に直接影響を与える基礎化粧品などは無香料にした方が、より安全な気が個人的にはしています。
特に、お子さんやペットに使用できる虫除けを手作りされている方は、エタノールの使用については慎重になさった方が良いと思います。
と、話がだいぶ逸れてしまいましたが、エタノール入りのリンスは私の肌には合わないことが分かったので、リンスはクエン酸リンスを希釈して使用することにしました。
これまで石けんではなく、いわゆる市販のシャンプーとリンスを使用している方には、皮脂のバランスや髪の毛が落ち着くまで、ある程度の切り替え段階の準備期間が必要だと思いますが、私の場合はもともと石けんシャンプーを使っていたので、クエン酸リンスへの切り替えはそれほど大変ではありませんでした。ただ、いわゆるリンス的な潤い感はなく、想像以上にさっぱりとした仕上がりになります。そのままでも大丈夫ですが、私はもう少し潤いが欲しかったので、クエン酸リンスに少しグリセリンを混ぜて保湿を高めています。グリセリンはリンスに入れても入れなくても構いませんが、私はリンスに入れ、さらに髪をタオルドライする時に化粧水で頭皮と髪を保湿し、無香料のオイル(私は無香料の馬油を使っています)を少し髪に付けて乾かすようにしています。
その後、しばらく石けんシャンプーとクエン酸リンスを続けていたのですが、だんだんと石けんシャンプーも刺激が強いと感じる時があったので、それからは、重曹シャンプーへと切り替えました。
普段から整髪剤などを使用していないので、過度な洗浄成分は不要ないので、重曹シャンプーでも洗浄効果は問題ないように思います。ただ、もし普段から整髪剤をつけている方の場合は、何回かに一度は石けんシャンプーで皮脂の汚れなどはしっかり落とすほうが良いかも知れません。
重曹シャンプーとクエン酸リンスで落ち着いたかと思ったのですが、最近はそこからさらに進化(というか退化、なのか?)して、「湯シャン」を実践しています。
湯シャンには賛否両論あるようなので、誰にでもおすすめできるものではないでしょうが、やり方をきちんとすれば、とても快適なように思います。
時々、SNSで「湯シャンをしている人が臭くて困る」という話題を目にすることがありますが、確かにそういう場合もあるのかもしれないな、とは思います。ただ、私の知っている湯シャンをしていた方はそんな臭いはしなかったので、多分その人の体質や食生活なども関係しているのではないかな、と思っています。
私の湯シャンのやり方としては、まず整髪剤などは使わず、頭皮が過度にベタベタしていないという前提で、お湯でしっかりと頭皮を洗うようにしています。洗う時間も最低でも10分以上かけ、頭皮全体を丁寧に揉み洗いしながら、じっくりと洗い流すことを心がけています。
湯シャンだけでは心配な方は、塩浴(高い濃度で塩を薄めた水)で頭を洗うのもいいかも知れません。気になる方は、「塩浴の方法」で検索されるとすぐ見つかると思いますので、お試しください。
いずれにせよ、どの方法でも、それまで使用してきたシャンプーやリンスによって、効果や反応が異なるため、いきなり湯シャンへ移行するよりは、少しずつ段階を踏んで変えていく方が、皮脂のバランスや髪の状態も整いやすくなると思います。また、同時に食生活を見直すことでも、相乗効果が期待できるかもしれません。
市販のシャンプーから石けんシャンプーや重曹シャンプーを初めて使用する場合、最初は洗った後に髪がかなりキシキシして驚かれるかもしれません。また、シャンプー後にはクエン酸やお酢などで中和しないと、逆にキューティクルが開きっぱなしになって髪が傷むことになりますので、ご注意くださいね。
また、湯シャンに切り替えても臭いの問題がある場合は(柔軟剤などの香料と同様に、本人は自分の臭いには自覚しにくいので難しい問題ですが)、すすぎ時間をしっかり取って皮脂汚れをお湯でしっかり洗い流すことを徹底することが大切です。
体臭の原因は、皮膚の表面よりも体の内側の問題で生じることが多いようです。口臭が腸内環境に影響されるのと同じように、身体の内側の状態が体臭にかなり影響を与えるようなので、加齢臭なども含め、体臭を誤魔化すために香料付きや洗浄力の高い合成洗剤を一度やめて、体質改善から取り組むのも一つのアプローチかもしれません。
夜間に犬の散歩などで住宅街を歩いていると、入浴の時間帯には近所のお宅から、前を通り過ぎるだけで咽せかるほど強いシャンプーやボディーソープの香料の匂いが漂ってきて、毎回驚かされます。
柔軟剤などでも同様ですが、香料が強いものを長期間使用していると、嗅覚が麻痺してしまい、香りの強さに鈍感になったり、強い刺激に対して平気になってしまうことが多いです。しかし、市販のシャンプーやリンスには香料だけでなく、内分泌撹乱剤などの有害な成分もたくさん含まれていることを考えると、毎日使用するものはできるだけ身体と環境に負担の少ない製品に切り替えることが賢明だと感じています。
最近はシャンプー類にもマイクロカプセル技術を使用した香り長続き製品も販売されているようなので、何億個ものマイクロカプセルが髪の毛にくっついていて、それが動く度にプチプチ弾けて、香料や有害な化学物質を吸い込んでいたり、吸い込んでしまったマイクロカプセルによって喘息やアレルギーなどの健康被害を引き起こしている可能性を考えると、とても怖いですよね。
柔軟剤や除菌抗菌洗剤に関しても、市販の製品に有害な物質が含まれているはずがないと消費者は国や企業を信頼しています。しかし、使用されている成分の有害性やリスクを意図的に隠しているのであれば、一刻も早く、消費者を欺き続けている国や企業が私たちの身体と環境に安全な製品を提供するように改心してほしいと切に願います。