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水銀朱の役割
西谷古墳群の石棺には水銀朱が敷かれている
中国では水銀は不老不死の象徴として扱われていたが、果たして水銀朱にはどのような意味があり、役割を果たしたのか?
古墳内に展示された水銀朱の埋葬風景を眺めていると、このような情報を受け取ることができた
水銀朱の赤色は、血液に感じる生命エネルギーを表現している
血液は体外に出てしまうと変色するが、水銀朱は時間が経っても鮮やかな赤色を留めている
朽ちることがない生命エネルギーの象徴
王や王妃の肉体は生存を止めてしまっても、その生命エネルギーは水銀朱に宿り、子々孫々まで、この土地を育む
姿は見えなくなっても、存在は永遠に消えることなく土地に溶け込んでいる
本来の不老不死とは、この世での姿を維持することではない
いつでも古い自分を手放せること
常に新しい自分に出会うこと
無限に湧いてくるエネルギーを表現すること
循環し、代謝し続けるエネルギーの輪に入ること
それは、これからの日本の暮らし方を示すようなものだった
だが、全く未知のものではなかった
古代の日本に息づいていたもの
それらを思い出すときなのかも知れない