たけのこ掘り
4.25 たけのこ掘りをしました。
生まれて初めてです。
おそらく、毎年食べてきたであろうたけのこ。
なんとなく、竹の子なんだろうなとは思いつつ
自生しているたけのこを見る機会も滅多に無い。
祖父が掘りに行くとのことで、同行。
私はあまり畑仕事が得意ではないので、
心なしか嬉しそうな祖父。
頭が出ているたけのこをみつけ、
筍のまわりの草や落ち葉を避け、
土を掘っていく。
だいたい、30〜40センチほど掘ると、
大方、根元まで辿り着く。
折らないように慎重に、
たけのこを左右に揺らして掘り返す。
ここが、難しい。
たけのこを左右に揺らして、
イケる!と思い力を込めると
途中で折れてしまう…。
祖父は私が一本のたけのこを掘る(折る)間に
5本近くのたけのこを掘り返していた。
さすが、熟練ともなると手際が良い。
歩幅を小さくし、足の裏の感覚を頼りに
たけのこを見つけ、土を掘り進めていく。
あまりの素早さに魅入っていると、
「もう掘らんのか?そろそろ辞めるか」
と30分ほどで切り上げることになった。
わたしは、手は真っ黒で、
じんわりと汗をかいていた。
家に持って帰る前に、することがある。
それは、たけのこの皮を剥ぐこと。
私がペリペリと茶色の皮を剥いでいると、
祖父は鎌で切れ込みを入れ、
バリバリと皮を剥いでいた。
わたしは、刃物を扱うのが怖いので
手で剥ぎ続ける。
たけのこは、
1/3か、それ以下の大きさになってしまった。
ちいさい…
あんなに大きいのをとったはずなのに!
これっぽっちしか残らないの?
私は、ちいさいたけのこを掘るのも大変なのに
大きなたけのこをエイサホイサと掛け声をして
独りで掘り進めていく祖父を見て、
優しい気持ちに包まれた朝だった。