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ストリップに憧れる私のはなし

 突然だが、私はストリップを見に行くのが好きである。誤解を恐れずに言うと、昔から性風俗産業への憧れがあって、同じ人間で同じことが出来るのに、私と彼女達を隔てているものはなんなんだろう?と漠然とした想いを抱きながら生きてきた。多分キッカケは高校生の頃に「AV女優」という文庫本を購入したあたり。風俗誌で掲載されていた、女の子達のインタビューをまとめた本で、彼女達の生い立ちや、今や、夢が語られているのを何度も読んで、何を考えどう感じているのか、彼女達の内面に興味を持っていた。

 私がストリップに行くキッカケになったのは、NHKのノーナレというドキュメンタリー番組で、ロック座のダンサーとそれを見に来るファンの女性が取り上げられていたことだった。ダンサーの女性達の覚悟と、生き様と、そこに生まれる美しさのようなものを感じたからである。

 それで、友達を誘って浅草ロック座に行ってみたのが6年ほど前。会社の先輩(男性)にストリップに行くんです、というと凄くびっくりされたことがあるが、海外観光客も女性客も多いので、一人でも気軽に行ける。しかも60分くらいあって、数千円。

 ショーは、1つ10分ほどの小さなステージ6回ほどで構成されていて、そのステージの主役の女の子が最後に一人で脱いでいき、客席中央にある舞台に立つ。素っ裸ではなくて、薄い衣をまとっている場合もある。
 そこで、最初のステージを見て、私は泣きそうになった。自分を隠せるものなんて何も纏わない状態で、「見ろ。これが私だ!」と言うような美しい笑みを浮かべ、堂々とステージに立つ姿に心が震えた。

 何にあんなに感動したのかと考えると、何も纏わないありのままの自分で堂々と前を見据えている姿。例えば一般的な女優の人って、自分の綺麗な面だけを見てもらうのが仕事なのだと思うのだが、それに対し自分の良い面も悪い面も、A面もB面も、隠したい部分も全てさらけ出して、ただ堂々と自分でいること。私はそんな姿に惹かれたし、それがしたいのだ、と思った。
 それが本質的なわたしの話。

 話が変わって、私は某アイドルグループが好きなのだが、アイドルって自分の色んな面を見せるのが仕事なんだなと思う。こないだはワイルドだったから、今度は切ないラブソングで。次は王道キラキラアイドルっぽい感じもいれておこう、みたいな。はっきり二分出来る訳ではないけれど、作品が主役のアーティストと違ってアイドルはあくまで自分が主役。自分を魅せるのが大前提。
 それで、ストリップ的なA面もB面もその他の面も魅せるということって、ある意味アイドルなのかなと思った。

 ところで、私の変換テイスト(注)は「乙女」「セクシー」「迫力」。女子っぽくてブリブリした乙女っぽさと、女っぽいセクシーさと、女帝みたいなオーラと迫力がある人のイメージ。
 普通に考えると相反するように思えるテイストだけど、これらの要素は全て私の中にある。自分軸ワークを通して見つけた、こういった自分のカケラ達を、服に落とし込み、身体に纏い、一つ一つ自分にインストールしていく。
 自分には様々な面があってよくて、どれも矛盾しない。色んな面を持つ「わたし」を作り上げていく。これもまたアイドルっぽいなぁと思っている。

 因みに、フランスも近いのでキャバレーも訪問済み。ムーランルージュとクレイジーホース。リド?は行く前に閉店してしまった。女性達はとっても美しく、ダンスもキレッキレでまさに芸術。クレイジーホースは絶対もう一度行く。
 でも、私は日本のストリップのちょっと拙いダンスと、完璧でなくても唯々自分を見せるっていうあの感じが大好きです。是非行ってみて欲しい。

注:変換テイスト
JFメソッドで服を選ぶ基準となる、自分を表す服のテイスト。スポーティー、ガーリーなど、ファッションテイストとしてわかりやすいものでも良いし、自分がその服をイメージ出来るのであれば私のように抽象的なものでも良い。

ノーナレ(オンデマンドで購入可)

JFニスタInstagram


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