DXで経営者が考えるべき具体的な第一歩(デジタルトランスフォーメーション初級編)
デジタルトランスフォーメーションというキーワードを事業の戦略目標として掲げたのはいいが、このことを具体的なケースとして事前に想像することは難しいと思います。この記事では、実際に起こりうるケースや目線を軸に、デジタルトランスフォーメーションのはじまりについて考えるきっかけになればと思います。
デジタルトランスフォーメーションの具体例を理解する。
デジタルトランスフォーメーションは、簡単に言えば「会社の変革をデジタル技術を活用して行う事」です
例えば、紙にペンで記入していては時間や手間がかかっていたことを、PCで、選択式で入力することで、時間とコストを削減できます。
例えば、商品を発送完了のボタンを押すと、担当者のスマートフォンに完了のお知らせが届きます。残りの在庫数もわかったりします。
例えば、業務日報をスマートフォンで記録できるようにして、そのデータをどこからでも見えるようにします。
さらに、日報データを蓄積し、適切な営業活動やサービスを提案することができるようになります。
デジタルトランスフォーメーションの実施を具体的に想像してみる。
デジタルトランスフォーメーションにおいて、上記の事例は、企業がかかえる具体的な課題や悩みを反映することで実現するものです。いきなりパソコンを買ったりシステムを購入することで実現するのではありません。
まずは、自社の課題を分析し、どのような変革をするべきか考えます。デジタルトランスフォーメーションをするための戦略を考える前に、今、何が問題で、今後何をやるべきなのかを考えます。売上の減少が問題であれば、減少の要因と増加に転じる新しい変化とは何かを考えます。このためには、自社の現状をしっかりと向き合って分析することです。そうやって本質に向き合っていくことになります。
自社の環境、競合の動向、外部の状況、景気やトレンドなど、様々な要素を検討します。その結果、今の業務の延長線上に、新商品やビジネスアイデアをひとつ生み出すのではありません。変革するための情報を整理するのです。
トランスフォーメーション:何を変革するのかを考える
トランスフォーメーションとは、変化・変革という意味です。まずは、経営者自分自身が変わろうとする意識、その上で社員にたいして、今後こう変化するべきだというメッセージを投げかけることです。
そしてそのビジョンを策定し、改革する業務や目標を計画し、IT戦略を実行していくのがデジタルトランスフォーメーションです。これはIT経営ともよばれます。
何をやれば会社は変わるのか?何をやれば社員の意識が変化していくのか、を考えていく時に、それはシステムやツールありきではありません。
ただ参考として、結果として戦略と導入するツールによくあるのは、デジタルでコミュニケーションが見える化されること、今時間がかかっていて困ることや無駄になっていることを自動化すること、AIによって人間がやっていたことを代わりに生み出すこと、などがあります。それらの実施によって社員は代わりに何を行い、企業はなにを還元するのかを考えていく必要もあります。
まとめ
デジタルトランスフォーメーションの実施や変革の実現には、いくつかのステップが必要です。まずは、自社のビジネスにおける課題や改善点を明確にしましょう。こうしたことは、社内の幹部だけでなく、専門機関やITコンサルタントに相談することも推奨されます。
イラスト:Canva