まぁまぁ可哀想なエリカ@Wan
昨夜は興奮状態のまま、セルダルのいとこや友達が集っているバーに合流し、ビール一杯で深夜まで話し続けた。
帰宅すると、泥のように深く眠り、朝起きて、昨夜の夢のようなコンサートをまた振り返る。
部屋から出ると、バルコニーにセルダルがいた。えらく早起きだなぁと思って「おはよう」と声をかけると、ひどい頭痛でよく眠れなくて、コンサートに来てくれたお客さんへの謝罪文を考えてるんだという。
音響がうまくいかない、大雨で会場が使えない、お客さんはずぶ濡れ。中止せざるを得ないだろうという判断を一度は下していた。
昨日の状況を振り返ると、とんでもないストレスがかかっていただろう。
全ての悪条件が悪条件として残ったままコンサートを仕切り直したにも関わらず、全観客の心に深く深く響いた。奇跡的なコンサートだったのだ。そう感じる。
でも、やはり主役としては、両手離しで「良いコンサートだった」と言える心境でないこともよく分かる。
頭痛を抱えながら謝罪文を考えているつらそうな顔を見ると、「薬飲んで少し横になったら?」「チャイ飲む?」そんな言葉しかかけられなかった。
「チャイも飲みたいけどその前にお腹すいた!」と言うので、よっしゃ、と朝ごはんの準備をする。セムロを起こして、みんなで朝ごはん。
お母さんが手術を受けるためにWanへやってくるので、セルダルは必然的にBefircanに早めに帰らなければならない。お父さんのお世話をできる人が限られてるいるからだ。
チャイを飲みながらゆっくりしていると、妹ジヤンに連れられてお母さんが早めに到着した。お母さんに直接お礼を言えなかったので、また会えたことが嬉しくて仕方なかった。
セルダルとセムロは身支度を整え、いよいよ帰るという時、絶対に我慢しようと思っていたのに、そう思えば思うほど、制御が効かなくなり、いろんなものが溢れて涙が止まらなくなってしまった。「なんで毎回こんなにつらいんだろう」。つられてジヤンも泣き出してしまった。
「まぁまぁ可哀想なエリカ」と冗談めかすお母さんにつられて笑い出すみんなと、笑い泣きでグチャグチャになる私。
セムロは、ブティックをオープンする予定で、その店名を「Erika ブティック」にする、というのだ。みんな「いいね!」という。嬉しい、嬉しすぎるけど、いいのか?!
レコーディングした歌のクリップを作ること、9月に日本でコンサートをすること、未来の楽しいイベントのことを考えよう、とセルダルになだめられて、ようやく落ち着く。
またね!とセルダルとセムロを見送り、病院へ行くお母さんとジヤンを見送り、大きな家に一人きりになった。寂しくてまた涙が出てきて、泣いているうちに寝落ちして、気づけば何時間も眠りこけていた。
起きたらジヤンが迎えに来てくれて、最後にアイスンと赤ちゃんにご挨拶へ行き、空港へ。ジヤンの旦那さんも来てくれた。
今年も本当にお世話になりました。
さてイスタンブールへ。明日は日本へ。この一週間ほど、ほぼ毎日飛行機に乗ってる!