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Alî TekbaşとSerdar Cananの歌声が響く結婚式 @Gever

太陽神Alîの奥さんRubarの妹の結婚式に招待してもらい、Serdar、Naîmと3人で行くことに。Naîmは先にGeverに行っていて、Serdarと私は後から15時くらいに行こうと言っていたが、「車がない問題」が今日も起こる。

Bêrîvan(乳搾りをする女性たち)を乗せた車がZoma(羊のいる高原)から帰ってきたら借りられるかもというので待っていたが、何らかの事情で借りられなくなり、タクシーを呼ぼうとするも空車がなく、Geverに行っていたおじさんにわざわざ迎えに来てもらうことになった。右往左往しているうちに到着は17時くらいに。

羊の乳搾りのためにzomaに向かう車



到着してしばらくすると、先に男性たちに隣の会場で食事が提供され、男性たちの食事が終わると、女性たちの食事の時間。あとは基本的には永遠にGovend(踊り)の時間。会は14時くらいに始まり21時くらいまで続く。



途中、新郎側から新婦側へ贈られる金(ゴールド)のアクセサリーを、一つ一つ紹介しながら花嫁に装着していく儀式がある。

金は富の象徴。たくさんの素晴らしい金のアクセサリーを贈ることにより新郎側がいかに裕福かを示す。同時に、新婦側にとっては、新婦がそれだけの金を贈られるに値する女性であり、その娘を持つ家族であることが示されることになる。

Rubarの家はものすごく裕福で、お父さんの名前がつけられた道路や施設がある。新郎側も聞いたところ金持ちらしく、金装着の儀式はものすごく長かった。

金装着の儀の後の仕上がり



招待された側はGovendにも積極的に参加する必要がある、というのは察しがついていたので、ガシガシ踊りに入っていたが、Serdarや一緒にいた高校時代の同級生たちが「えりか、大丈夫大丈夫、もう十分だから座って」と言って戻してくれる。同じ踊りばかりで飽きていたので安心する。

Alîが、Alî、Serdarと私の3人で歌おうと提案してきていて、私はGovendのための歌を何ら歌える自信がないので嫌だと言ったが、「まぁまぁ」とステージに連れていかれる。

案の定何も歌えずただマイクを持たされていたが、AlîとSerdarの歌はただただ素晴らしかった。彼らをゲストに迎えられたRubarの家族は幸せ者だ。招待客たちがこぞって彼らの写真や動画を撮りまくっていて、地元メディアもインスタにどんどんアップしていた。

私がいなくて2人だけの画ならもっとよかったのに、となんともいえない気持ちでいたが、「日本からゲストがきて、我々の歌を歌って祝ってくれた」という事実が大事なのだ。

この手のポジションから脱したくて勉強しに飛び出してきたのに、出先でも今までと変わらない状況に置かれてしまったことが悲しかった。嬉しく思う人がいることもわかっているが、少なくとも私はまた雲隠れしたい気持ちになっている。

AlîとSerdarという、心から敬愛する音楽家2人のデュエットを間近で聴けるなんて、こんなに嬉しいことはないのに、どこか晴れない、そんな夜だった。

とはいえご機嫌な私

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