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Gever最終日 イスタンブールへ飛ぶ
「Rojbaş」朝8時頃、一番下の妹のDîlanが出勤時に上着を取るために入ってきて目が覚めた。例によって前日も夜更かししているので頭がまだ寝ていて、今日出発するよ、いろいろありがとう、と伝えられなかった。次に帰ってくる時にたくさんお土産を買ってこよう。
最後の朝食に、Serdarがジャガイモのオムレツを作ってくれた。前に作ってもらってめちゃくちゃ美味しかったので、リクエストした。じゃがいもとパプリカと辛くない青唐辛子。スパイス使いのセンスも抜群。このオムレツと、お母さん特製のチーズ、最高に大好きな朝ごはんの組み合わせだ。
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朝食を終えて、少しサズを弾いて遊んで、”Geverの渋谷”へ繰り出した。特に仲良くなったBerîvanに連絡して、3人でぶらぶらする。ラマダン明けの祝祭の日が近いので、街は大量に買い物する人で溢れかえっていた。祝祭に合わせて、食べ物をたくさん用意し、衣服も新調するのだという。商売する人にとっては書き入れ時だ。
家に帰るとお姉さんと子供たちが遊びに来ていた。生まれて6ヶ月のめちゃめちゃかわいいPamirに家族はみんな夢中だ。Serdarおじさんも甥のためにいつも演奏を聴かせている。Pamirも音楽家になるかなぁ。
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Serdarが空港まで送ってくれた。セキュリティの人やその他空港職員が私に何か言うたびに、Serdarが「クルド語で話して。えりかはトルコ語は話せなくてクルド語を話すから」と言って、みんながら「え〜!!」となるくだりがここでも繰り広げられる。Serdarもその反応が楽しいんだろうな。小さな空港なので、アットホームな雰囲気で面白い。
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イスタンブールへ到着。今日からイスタンブールきってのヒップエリア、カドゥキョイにあるBelgizの家に居候させてもらう。Belgizはウィーン生まれのクルド人。数日前からウィーンに帰郷しているので、家には誰もいない。
家に向かう道、おしゃれなバーやレストランが並ぶ。誰もいない家に入る。
温かいCanan家とおじさんおばさんいとこ、美しいBefircan村、おいしいご飯、”Geverの渋谷”、いろんなことが思い返されて、恋しくて、寂しくて、泣きそうになった。
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泣くな。勉強しに来たんだから。
明日歌の先生に連絡しよう。