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Mehmet Atliドキュメンタリー撮影の現場@Amed

Mehmet Atliという音楽家は、もともと建築家で、そこから音楽家に転身した、変わったキャリアを持つ人だ。

プロの音楽家として30周年を迎えるということで、目下、ドキュメンタリー映像の制作が進められている。その制作チームの1人が先日知り合ったアザドだ。

この人は、最近知り合った人の中で最も波長が心地よいな、と思う人で、会話もウィットに富み、要点をサクサク話し、場を回すのもうまく、抜群におもしろい。

さてそのアザドが、「良かったらMehmet Atliの村の庭で撮影するからおいでよ」と誘ってくれたのだ。私のことをMehmet Atliに話したところ、とても喜んで、是非招きたいと言ってくれたそうだ。

一度聴くとずっと耳に残る旋律を作るメロディメイカーで、さすらいの旅人のような、どこか寂しく達観したような声も比類がない。

去年、イスタンブールで開催された彼のコンサートを観に行った。コンサートの後に少し挨拶させてもらったことをよく覚えてくれていた。本当に、温かく、やわらかく、めちゃくちゃ感じの良い人だ。

彼の村はAmed郊外のエルガニという地域の山の方にあり、小さな小屋と、様々な木が植えられた広大な庭があった。



Mehmet Atli単独のインタビューも撮影しつつ、メインは、Mehmet Atli、セルダル、私、の3人の音楽と会話だった。

停電でピアノが使えなかったこの時間が一番良かった



アザドはこのために電子ピアノを持ち込んでくれていて、正直言ってプロフェッショナル音楽家2人の邪魔をしたようなものだ、と心底焦った。

ジタバタ見苦しいシーンもたくさん見せたのに、Mehmet Atliは本当に懐の深い人だ。辛抱強く待ってくれて、歌い終わったらとても温かい言葉をかけてくれた。

多くの有名音楽家が活動拠点をヨーロッパに移している中で、彼は故郷に留まり、音楽活動と庭仕事を両立している。村の生活がとても好きらしく、嬉しそうに語っていた。

意外に長くなったAmed滞在もこれにて終了。とても貴重な経験をさせてくれたアザドに感謝!

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