えりんごる
毎日を夏休みのように煌めかせて生きる方法。
人生の転機には、ぬいぐるみを捨てることにしている。 たとえば、進学するタイミング。 大学生から社会人になるとき。 結婚して、一人暮らしが終わるとき。 離婚したとき。 生活が変わるタイミングには、絶対にさみしさと痛みが同居する。それを持っていかないために、私はぬいぐるみを捨てる。 離婚したとき、イケアで買った犬のぬいぐるみを捨てた。7年の結婚生活の中で、ずっとそばにいてくれた子だった。 あんなに辞めたかった会社を辞めたら、社会に取り残された気がして、さみしくてたまらない
職業柄、たくさんの女性に 『今後の夢や野望』 をきく機会がある。 そこで出てくる言葉が、画一的でテンプレ通りで 「たぶんそれは、その人の望む本当の夢ではない」 と、心の中で気づいてしまう。 自分の理想や目指す夢でさえ、誰かの言葉を借りないと語れない。そして、おかしくない平均的なものでないと口にできない。 それを多くの人が無意識でしている。 わたしもそうだ。 なんだかそれが無性に悲しい。 みんなと同じの枠から抜け出したようで、その後もみんなと同じにはまり込む。
大人になってから こんなに溺れる日がくると思わなくて 正直驚いている。 そんな恋をしている。 自分もフリーで 相手もフリーで 何の心配も不安もなく誠実な恋愛。 こんなにフワフワで 痛みもなくて 幸福感の、ど真ん中に浸かっているみたいな 時間がくるなんて思わなかった。 女に生まれて良かった。 なんて思う日がくると思わなかった。 このフワフワで持久力のない心と身体をもって生まれたことに感謝している。