こもれびラジオ
劇団BLUESTAXI
『こもれびラジオ』
10月末にすべての公演が終了しました。
ご来場くださった皆様、応援してくださった皆様
ご参加くださったキャストさん、スタッフの皆様
ほんとうにありがとうございました。
とにかく全員で無事に終えられて、ほっとしております。
おかげさまでたくさんの方にご覧いただけて、上演中からたくさんのあたたかいお言葉を頂戴し。
しあわせな日々でした。
架空の地方コミュニティラジオ局「こもれびラジオ」を舞台にした作品でした。
稽古中演出から、コミュニティラジオと小劇場には通じるところがある、という旨のお話があり。
それはわたしにとって作品を考えるうえでひとつの指標というか、こもれびラジオという場所をより身近に感じる手掛かりともなっていたのですが
演じさせていただいた役についても、自身と近しく感じる部分があって。他人とは思えないです、いまも。
自分の始めたことや関わったことについてどう責任を果たすか、というのは、これからもついて回る課題のように感じます。
コロナ明けの公演からサポートメンバーとして劇団に関わってきました。
同じタイミングでメンバーになった関さんが山口に移住されてさみしかったのですが、翔子ちゃんと琴ちゃんが仲間になってくれて。
今回、劇団員がお休みの中、ふたりの存在にどれだけ助けられたことか。
もしもふたりが居なければ途中で逃げてました。気がおかしくなってました。
板の上に立っているときも、裏の仕事も、頼ってばかりで。
本来歴も長くて歳も上なわたしがしっかりしなきゃいけなかったのですけど、甘えていた記憶しかありません。
客演の方々にもご迷惑をおかけしてしまうことが多々あり、でも皆さんほんとうに優しく力強く助けてくださって。
サポートしてもらうメンバーでしかなかった、、
ありがとうございました、ほんとうに。
演じること自体はほんとに誰でもできると思うんですけど
それを人前でお金をいただいてお見せするとなると、そこには相応の責任が伴うわけで
わたしは務めを果たせているのか、そしてお客様の前に立つ価値があるのか、ということを考え続けています。
その辺の葛藤が、役を近しく感じていた理由のひとつかと思う。
物語のなかでは、彼女は様々な出来事を経て少しだけ成長したのだと思いますが、では自分はどうなのか、とか。
そんなことを考えているうちにとんでもなく時間が過ぎてしまいました。自分のこういうところもほんと許せないね。一生。
お客様や関わってくださった方たちに愛される団体に、人に、なりたいです。
自身の足りないところばかり目について、役立たずで闇。という感じもあるのですが
現状の自分を受け入れて、前進したいです。
好きなことを元気でやれていることがまずしあわせで有り難いこと。
なので、周りの方にもしあわせになって欲しいし、恩返ししたいし、演劇をずっと好きで居たいです。
好きなだけでは進めないというのも重々承知なのですけど、好きがなくなったらもう、終わりなので。
ちゃんと好きで居られる心を保ちたい。
劇団のブログでも発表がありましたが
来年の春は、下北沢での公演が決まりました。
劇団初の下北公演。わたし自身も下北の劇場でのお芝居ははじめて。
うれしいことです。
コロナ禍以降演劇界を取り巻く状況は厳しいままで、というか生活そのものが厳しさを増している感覚ですけれども
だからこそ、足を運んでくださる皆様と良い時間を共に過ごして、心のお土産をお渡しできたら。それほどしあわせなことはありません。
そうなれるように。
いま一度前を向いて、がんばりたいと思います。
『こもれびラジオ』本を初めて読んだ時から好きって思った作品でした。
一員になれて、皆様にお届けできて、好きだと言ってもらえて、よかったです。
ありがとうございました。またお会いできますように。
丸山千穂役 鈴木絵里加
(ゲネプロ写真撮影 添田晃史さん)