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ひとことエッセイ

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2021年8月から始めた、ひとことエッセイ。ためにはならない。
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2021年8月の記事一覧

日本版「彼女はキレイだった」の7話が良すぎた。台詞と芝居が100%マッチしたとき、それは人の心のど真ん中を射抜く。大勢の合唱で、ぴたりと音が合うように。あるいは好きな人とふいにぱちりと目が合うように。それが幾万人と、同じ時に同じ経験をする。テレビドラマの素晴らしいところだと思う。

花
3年前
3

20:30発の電車には、それはもうたくさんの人がいる。ケーキの箱を抱えるひと、可愛いショッピングバックをいくつも持っている人、買ったばかりであろう綺麗な本を読んでいる人。みんな20:00にお店は閉まるから、慌てて駆け込み、慌てて外に出たのだろう。それなりに楽しく、不自由な毎日だ。

花
3年前

「初めてのルーヴルはなんてことなかったわ。私だけのモナリザとっくに出会ってたから。」って天才すぎん?(今さら?)ルーヴル、モナリザ、どれも私に接点はないのに。余談だが、クリムトの接吻が観たくてウィーンのベルヴェデーレ宮殿まで足を運んだが、丁度その絵画は来日していた。なんでやねん。

花
3年前

自分ですべてコントロールできるとは思わないことだ。人も物事も、悲しいことに自分の願う反対側に転がる。別れたくないと泣いて縋っても、あの子の気持ちは変わらない。なんでだよと怒ってみせても、彼らは呆気なく解散する。
ただ、一直線に。神さまが決めた方向に、自分だけは見失わないよう歩く。

花
3年前

小さな価値観のズレが、もう戻れないほどの大きな溝を作っていく。それは恋愛でも、友情でも、仕事でもそうだ。価値観は生きている限りずっと変わり続けていて、誰が悪いとか良いとかそんなの関係ない。ただ、価値観が合っている時期なんてほんの少しなのだから、その刹那を大切にしたい。

花
3年前
1

どんなにつまらなく感じても、人は忘れないために、言葉を遺した。どんなとき私はつらく感じたか、どんな言葉でわたしは死にたくなったか。時と人間の脳は残酷なもので、すべて忘れ去ろうとするから(わたしを守るために)、わたしはわたしを知るために、言葉を遺さないといけない。忘れるものか。

花
3年前

「好きな人の前では泣いちゃダメって言われたの。」と、口の下をしわしわにさせて零した10才下の男の子を、いつまでも覚えている。保育体験で出会った、5才の可愛い男の子だった。来年はもう、高校生だ。あの頃のこらえた涙なんて忘れて、青春を謳歌しているのかしら。

息切れがひどい。「息ってどうやってするんだっけ?」と思うことが日に日に増えてきている。ずっと海をぷかぷかしているみたいだ。気を緩めたら溺れて死ぬ。

花
3年前
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