1日に一箇所、念入りに掃除をしていて
最近、1日に一箇所念入りに掃除か整理をすることにしている。
引き出しを一段。
換気扇のフードのカバーを外して洗ったり。
家中の鏡を少しずつ綺麗にしていったり。
昨日はキッチンの灯りを綺麗にした。
随分前から気になっていたのだが、埃と油が混ざった汚れは手強い。
しかし、コロナの関係でアルコールスプレーやシートがたくさんあるので
それで拭いてみたら結構するっと落ちる。
掃除しながら考えていた。
この灯りはペンダント式で昭和からある。
実は結婚した時に新居となったマンションに夫が自分が使っていたこの灯りを持ってきた。ひょっとしたら独身で独り住まいをする夫に姑が買い与えたのかもしれないけれどとにかく40年ほど経っていると思う。
ほんのりと明るいオレンジの透明なかさに、今時ないような丸いリングの電球。
でもなんとなくレトロな感じが嫌いではなく、現在も使っている。
実は夫はもういない。
2008年に急に他界した。
その時に単身赴任していたので私たちとは生活は別で
葬儀が終わった後、その部屋へ行き、持ち物をチェックして
必要ないものは遺品整理サービスの人に持って帰ってもらった。
家に持って帰るものはほんの僅か。
でも、靴を一足とスーツなどは持って帰った。
もしも帰った時に着るものがないとね・・・と変だけど真面目にそう思った。
まだ現実と夢が交差しているような感じだったから。
その後10年以上が経過して
手帳や写真、やっぱり上着は一着、そのほかほんの少しの遺品はある。
でも、昨日その灯りを掃除しながら
「これを捨てて新しいものにしたら
本当にお父さんの痕跡がなくなる感じがするよね」と娘と話した。
しばらくはまだここで私たちを照らしてもらおう。
もしもまだ見守ってくれているとしたら。
時々「死後離婚」(姻族関係終了届)のことを真剣に考えることがある。
正直な話、まだ迷っている。
でも、まだ
「一方的に離婚したらかわいそうだな」とちょっと思うので笑える。
もう会えるはずもないので相談もできない。