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エリックゼミ・コラボ講義-お茶の水女子大学”自分の人生を生きるアーティスト思考の人生設計” powered by アバナード 


人の言うことは気にするな。
「こうすれば、ああ言われるだろう・・・」こんなくだらない感情のせいで、どれだけ多くの人が、やりたいこともできずに、死んでいくのだろう。
                    ジョン・レノン

BBC インタビュー

青山学院大学と事業構想大学院のエリックゼミでは、外資系コンサルファームで鍛えられたMBA的アプローチである課題解決型の『論理的思考』『批判的思考』そしてDX時代の『デザイン思考』、その進化版である『スペキュラティブデザイン』、さらにその先をいくエリック流『アーティスト思考』を提唱している。他人の言うことに耳を傾けすぎて自分の価値や本当にやりたいことを見失ってしまわないように、アーティストの自由な発想を人生設計にも活用できたら、そんな想いから”アーティスト思考の人生設計”のプログラムをデザインした。

今回、”アーティスト思考の人生設計”3回のプログラムを実施したのは、お茶の水女子大学 総合コースInterdisciplinary Lectures。文教育学部で国際政治及び国際関係学を専門とする小林誠教授とDXをリードするアバナード株式会社の寄附講座にゲストとして機会をいただいた。
1回目の講義では、まず予測不可能といわれるVUCAの時代に根強く存在する根拠のない常識について皆で考えた。非連続的な発想が求められるのは何故か。人生に明確なゴールやビジョンがなくてもいい、大切なのは外の世界の雑談から遮断され自分と向き合うこと、そして自分の直感や官能に従うことであることを体感していただき、課題解決型ではない直感ベースのアーティストがなぜ必要なのかを講義した。

2回目の講義では、ワークライフバランスについて考えた。日本ではよく仕事と人生はバランスを取るべきで、仕事に偏りすぎない時間調整が必要とされている。ワークライフバランスという言葉が頻繁に使われ始めたのは1990年代以降からで、雇用環境の悪化や男女雇用機会均等法の考え方の浸透をきっかけに労働者の働き方に対する価値観の多様化が背景と言われている。しかし、仕事は人生観の中に包含される一つの要素にすぎず、バランスを取るものでは決してない。米国の名俳優モーガン・フリーマンの”演じることこそ人生”という言葉を引用し、皆で人生と仕事について議論した。人生は仕事とバランスを取るのではなく、人生という大きな枠組みの中で思い思いの価値観を反映した独自の世界観を創り上げることが重要なのである。そして大人の固定化された思考を取り除いて独自の世界観を思い出すために子供の頃の忘れモノを思い出すワークショプを行った。

3回目の講義になってくると学生の目の輝きに気づくようになってきた。授業といえば受け身で臨む学生が多いのだが、お茶の水女子大の学生は積極的であり、自分事として真剣に講義に楽しんで向き合っているようだった。子供の頃の成長する思考に立ち戻って自分の素直な人生、そして仕事に対する想いを話し合った。そして、それぞれの将来を妄想するセッションを行い、いくつかのパターンの人生設計を各自デザインした。最後に皆のデザインした人生設計をシェアし、意見を交換した。

今回の講義の目的は、予測不可能な世界で溢れる情報、圧力に負けることなく”個”を貫く態度の重要性を学び、自分のための人生計設計に挑戦することにある。この態度は、企業でも同じだ。グローバルというステージで企業が存続していく為には、個の力、そして個の力の結晶が鍵になってくる。そこには個と個がお互いを無視して主張するのではなく共感を持って成長し合うことが重要だ。講義を通して、人生、社会、企業、就活と様々なテーマに触れた。学生にとって、新しい気づき、そして人生に対して前向きな姿勢に少しでも貢献できたら幸いだ。

最後のこの素晴らしい機会を与えてくれたお茶の水女子大学の小林誠教授、学生の皆、アバナードの小西まさ美さん、日野紀子さん、素晴らしいグラフィックレコーディングを描いてくれた池田智子さんに心から感謝申し上げます。

Peace out,

Eric

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