23/10/9金薔薇配合の勝ち上がり率【ゴールドシップ産駒】
ゴールドシップ産駒母父ロージズインメイの勝ち上がり率まとめです。
ウマ娘からゴールドシップを知った方、ゴールドシップ産駒をあまり知らない方向けではありますが、母父やクロス( インブリード)とは?という競馬の血統基礎知識の説明はありません。
血統基礎知識はJRA競馬用語辞典や解説サイト(みんなの競馬検証)をご覧ください。
なおこの記事の勝ち上がり率は2023年10月9日コガネノソラの初勝利まで。
金薔薇配合(母父ロージズインメイ)とは
2021年5月23日種牡馬ゴールドシップとして初のGⅠ勝利馬が誕生しました。
母マイネテレジアの6頭目産駒
牝系には
時事通信杯フラワーC(G3)を制した祖母マイネヌーヴェル
マイネヌーヴェルの兄弟に
中山グランドジャンプ(JG1)を制したマイネルネオス
シリウスS(G3)を制したマイネルアワグラス
報知杯弥生賞(G2)京成杯(G3)を制したマイネルチャールズ
生産牧場であるビッグレッドファーム(以下BRF)が生産する競走馬のなかでも優秀な血統を持つゴールドシップ産駒です。
所属するラフィアンターフマンクラブの初のクラシック競走制覇馬となったユーバーレーベンは、母の父がゴールドシップと同じくBRFが種牡馬として繋養しているロージズインメイであることも注目されました。
この記事ではオークス馬ユーバーレーベンと同じ母父ロージズインメイの配合を持つゴールドシップ産駒の勝ち上がり率をまとめています。
注意:ゴールドシップ(黄金の船)×ロージズインメイ(五月の薔薇)の配合を省略して「金薔薇配合」と筆者が勝手に呼称しています。
決して公式な呼称ではありません
ご注意ください
勝ち上がり率
優秀な競走馬が生まれる確率の高い血統の組み合わせを「ニックス」といいます。
有名なニックスはゴールドシップも持つ
父ステイゴールド×母父メジロマックイーン
通称「ステマ配合」
社台コーポレーション白老ファームがGⅠ3勝ドリームジャーニーと三冠馬オルフェーヴル兄弟を輩出し、そして年間生産馬が10頭前後ほどのいわゆる中小牧場である出口牧場が二冠馬ゴールドシップを輩出したことで生産界から注目を集めました。
種牡馬ゴールドシップにもステマ配合ほど強力ではありませんが、ニックスと呼んで差し支えない相性の良い組み合わせが存在します。
それが母父ロージズインメイです。
以下の表は筆者がゴールドシップとロージズインメイの組み合わせの相性の良さがわかりやすい、JRA中央出走馬の勝ち上がり率をまとめてX(Twitter)で公開してるものです。
競馬の予想には役に立たないシロモノです
ご了承ください
2023年10月8日、未勝利戦を初勝利したコガネノソラまでの表です。
(順番は勝ち上がり順ではありません。なんとなくです)
勝ち上がり頭数19頭中13頭
全体勝ち上がり率 68.4%
牡馬 63.6%
牝馬 75.0%
ゴールドシップ産駒3歳世代の勝ち上がり率は
75頭中26頭 34.6%
(数え間違えていたらすみません)
近年金薔薇配合の産駒が増えており出走頭数が増えたためマイネルラウレアの初勝利時の勝ち上がり率73.3%から4.9%ほど下がりましたが、それでも半数以上が勝ち上がるという高い勝ち上がり率を誇っています。
ゴールドシップ産駒は牝馬の活躍が注目されますが、母父ロージズインメイでは
牡馬 63.6%
牝馬 75.0%
牡馬、牝馬別の勝ち上がり率は現在牝馬が優勢です
しかしデビュー予定馬や現役未勝利馬がすべて牡馬のため、次走以降に勝ち上がれば同じ程度または牡馬優勢に傾くと思われます。
今後も勝ち上がり率は変動しそうです。
内訳(所属先、勝利数、主な勝鞍)
金薔薇配合の内訳です。
GⅠ勝利馬 ユーバーレーベン
OP馬 ウインピクシス
リステッド勝利馬 マイネルラウレア
準OP(3勝) マイネルモーント
19頭からGⅠ馬を輩出した母父ロージズインメイという血統
近年になるとマイネルラウレアやマイネルモーントなど牡馬の活躍も目立ってきました。
金薔薇配合の所属先は
美浦 12頭
栗東 7頭
そしてゴールドシップ産駒全体(10月9日時点の現役馬)の所属先は
ぶっっっっっちぎりで美浦所属が多いのです。
「西高東低」といわれるほど関西(栗東)所属馬が強いことが競馬界の常識ですが、その原因の一つは坂路の高低差と勾配と言われています。
先日美浦の改修工事が終わり、待ちに待った新坂路が完成しました。
美浦所属が多いゴールドシップ産駒の追い風になってほしいところ。
これからの活躍を期待したい産駒がいっぱいですが、まずはブラックホール以来の牡馬の重賞馬が出てほしいです。
母母父とクロス(インブリード)
次の内訳は
「母父は一緒だけど母母父は違うよね?」
と筆者が個人的に気になったのでまとめた表です。
(特に意味はないです。ひとつの情報として記載します)
ゴールドシップとロージズインメイの組み合わせでは必ずHalo4×5が発生します。
中央勝ち上がりは全て芝
地方のダートで勝利している産駒はいるものの、例えばゴールドシップ産駒コスモアシュラの「これぞダート馬」というほどの戦績ではなく…
個人的な意見ですが、中央で勝ちあがれなかった後に地方のダートで走るなら、中央はできる限り芝を走らせたほうが良いと思います。
全兄弟の産駒と母母父
・バトーブラン、ユーバーレーベン、マイネルエンペラー兄弟はブライアンズタイム
・マイネルソラス、マイネルフランツ兄弟はトニービン
・ブルーローズシップ、コスモブライヤー兄弟はトウショウボーイ
・マイネルシーマー、ツヴァイウイング兄弟はタマモクロス
意外とバラバラな印象を受けますが、血統評論家の方が見るとなにか共通点が見えてくるのかもしれません。
まとめ
お気付きの方もいらっしゃると思いますが、金薔薇配合はラフィアン所属馬が大多数を占めます。
ロージズインメイを種牡馬に繋養しているBRFがロージズインメイ産駒の繁殖牝馬を多く所有しており、それに加えてロージズインメイ産駒の繫殖牝馬の頭数自体が多くないためです。
とはいえウインピクシスのコスモヴューファーム、マイネルソラスとマイネルフランツ兄弟の萩伏三好ファームなど他牧場からも生産されています。
(萩伏三好ファームはBRF所有のシロノクミキョクを生産しているので預託馬かもしれません)
クラシック馬を輩出し高い勝ち上がり率を誇る
金薔薇配合(母父ロージズインメイ)
この組み合わせが初年度産駒から行われていたのは
ゴールドシップが種牡馬として所属したBRFに相性の良い種牡馬がいたため
数多くの配合が行われて初めてニックスがわかることが多い中、隣の放牧地で草を食べてる先輩種牡馬がニックスでしたというゴールドシップ。
改めて「持ってる」馬だなと思います。
ユーバーレーベンのように重賞という大舞台で活躍する産駒が再びこの血統から出てくるかもしれません。
最後に
血統は芝ダート適性、成長スピードに距離適性など
競走馬が生まれる前から予測できる数少ない手段です
競走馬の血統の見方は母の父だけに留まりません。
5代血統にどんな種牡馬が含まれていてどんな影響を与えるのか。
5代血統だけでなくその奥まで見ることも。
さらに母の成績や近親、兄弟の活躍など複雑に絡み合ってきます。
複雑な血統ですが
母の父は誰でも簡単に確認できる部分であり、競走馬の将来を予想する上で重要な要素です。
気になった競走馬がいればぜひ母父を見てみてください。
そして少しでもゴールドシップ産駒に興味を持っていただければ幸いです。