私紋ワークショップの言語化から見えてきたこと
私紋スクエア2周年を迎えて
10月15日で私紋スクエアをオープンして2年を迎えることができました。
これまで私紋に興味を持ってご参加いただいた方、オープンまでのトライアルで貴重な意見を述べてくれた友人、プロダクト作りでお世話になった業者の方々に改めて感謝御礼申し上げます。
ありがとうございました!
皆さんのご関心とご協力がなければ、私紋は生まれませんでした。
私紋作りを通して毎度思うことですが、一人一人ユニークな個性があり、同じデザインは二つとしてないところが、作製者として楽しく続けられている原動力です。
おそらく私紋のコンセプトを聞いて、面白いねと言ってくれた人でも、それを続けられるのか?と疑問に感じていたことでしょう。
確かに何事もやり続けるというのは根気が必要です。
やるからにはそれに見合った報酬や成果を求めてしまうのが人であることは否めないし、悪いとは言いませんが、成果ばかりに気を取られていたら、おそらく私紋は始めていなかったと思います。
しかし、やり続けていった先に何かがありそうだ、という漠然としたものは腹の底にあります。
時間と私紋の数が増えていけばいつの日か、新たに文化として形を変える日が来るのかも、という気だけはしています(笑)。
私紋の言語化
そこでこれまでの2年間、私紋ワークショップを開催して100個以上の私紋を作製した今、私紋ワークショップを言語化してみようと思います。
ここで、私紋を作ったことがない人向けに、私紋作りの工程を簡単にお伝えします。
私紋作りの工程は、自分の好きなこと(モノ)、こだわり、大切にしていること(モノ)を単語で思いつくままに書き出し、その中から3−4個の単語を選び出します。選んだ単語から絵(カタチ)を描いていきます。最後に、描いた絵や文字、数字などを組み合わせてオリジナルのしるし、私紋が出来上がります。
この工程から言えることは、
1.自分の棚卸し後、残したいもの(私紋としてデザインに入れたいもの)を数点に絞り込むことで、現地点での自分の姿が明快にわかる
これを一言でまとめると、納得感や到達感と言い換えられます。
2.自分のことを話しながら(開催者の佐藤と吉川、または一緒に参加したご友人などに)デザイン要素を決めていくと、自分一人では気がつかなかった発見がある
再発見と言い換えられます。
3.自分の手でデザインを描き起こすことで、自分自身から生まれたという感覚が強まる
愛着感と言い換えられます。
さらに、ワークショップでは参加者の皆さんへ「この私紋を1000年後まで残したいですか?」という質問をします。
すると1000年という、未来を考えるにも途方もなく遠い先の話でも、自分でデザインした私紋が遺跡として発掘される日がいづれ来るのかもと想像するようになります。
これを書き示すと
4.遠い未来を想像する荒唐無稽な話にも、自分の作ったものが残るというほのかな楽しみが生まれる
これは期待、希望、夢と言い換えられます。
5.想像のつかない未来を想像してみると、1000年後にあるものはより自然に近いもの、無いものは今ある文明的なもの(テクノロジー)だと気が付く
普遍性の気づきと言い換えられます。
6.1000年後の視点を得ると地球上における人類の存続があやふやになる。近未来であれば、人類滅亡まで想像しない。
これは哀愁感、郷愁感と言い換えられます。
以上がこれまでのワークショップ開催から気づき、分かってきたことです。
今後はこの世界観をどうやって表現していくかを考えていきたいと思います。一緒に世界観を作りたい方、私紋スクエアでお待ちしております!
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