子どもたちにも手仕事を楽しんでほしい
過去のメルマガから掲載しています
(2023年12月のメルマガより)
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コラム”麦藁手仕事の魅力” ~子どもたちにも手仕事を楽しんでほしい~
先日、いばらき子ども大学(小学生を対象にした様々な学びの場を提供している)さんにて、ヒンメリ講座をさせていただきました。作るだけでなく、ヒンメリの背景となる太陽の動きや穀物のことなど、たくさんお話もさせていただき、貴重な経験となりました。
その中で、子供が手を動かしてモノづくりをする経験が圧倒的に減っていること、そして苦手な子がもっと苦手になってしまう環境にあることを感じました。
何か物を作り出すことって、”喜び”に直結することなのに、そこから遠ざかってしまう…とても勿体ないことです。その喜びの中には、”達成感”や”自己効力感”(ぼくはこんなことが出来るんだ)や、”美的満足感”や”成長(出来なかったことが出来るようになる)の喜び”もあると思います。特に自分で物を生み出せるんだという感覚は、大人になってからも人生を創造していくうえで欠かせない感覚かもしれません。
また、手先を動かすことは脳と直結しており、「手は第二の脳」とも言われます。よく老人のボケ防止に手仕事がいいなどともいわれますよね(笑)。手を使うことは脳を活性化させ、子供にも大人にも大切なことだと思います。
しかし、苦手な子にとって、モノづくりをすることは簡単に”苦痛”になってしまいます。私の息子もそうなのですが、思ったように出来なかったり、周りからの評価が悪かったり…「やりたくない」と思わざるを得ない環境にあると、ますます手を動かさなくなってしまいますね。
無理やりやらせるわけにはいきませんが、我が家では出来るだけ興味を持ってもらうように仕向けています(笑)。大人がやっていることに興味を持ったら、すかさず「やってみる?」と声をかける。糸紡ぎや紐づくり、編み物など。それに母の手伝いで、5年生でヒンメリを作れるか、何分くらいかかるか、を調べる名目で作ってもらったり…(^^)
子ども大学での貴重な経験から、もっと子供たちに手を動かす環境を作ってあげたいなという想いが強まりました。子供たちの一生懸命な様子と、完成後のニコニコの笑顔。「面白い」と思ってもらえたようで、麦藁手仕事が子どもたちの育ちに貢献できることを感じました。
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トップ画像は、ストロースターの物語をモチーフにした貼り細工。
羊飼いの少年ナタナエルの手仕事は、純粋に誰かを喜ばせたい、プレゼントをしたい、という献身の姿勢が表わされています。
クリスマスにぴったりの物語。もう何年前に出会ったのか忘れてしまいましたが、ずっと好きです(^^)
最後までお読みいただき、ありがとうございました(^^)/