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好きな自分で生きよう~LGBTQについて理解が足りていませんでした

PTA関連で「ちばLGBTQフレンズ」代表の方の講演会に参加してきました。

LGBTQって少しづつ認知されているとはいえ、自分たちがいかに個人の思い込み(バイアス)で生活しているのかということや、当事者や家族の苦悩を全く想像できていなかったなと気づかされました。

人により物差しが違う

「まずは手元の紙に終わりというまで数多くのマルを書いてみてください」
というワークがありました。みんなでマルをかいた後で見せ合うと○の形も大きさも全然違うだけじゃなく、丸の中にたくさんの丸を書く人、漢字の丸を書く人など様々いるということがわかりました。
私はだいたい同じ大きさのとても小さい丸をたくさん書いたので、隣の方に感心されました。

このように同じことを聞いてもみんなが想像するものが違うということがわかるように、同じLGBTQというカテゴリーで分類されていても1人1人環境や性格で全く違うんですよと教えてくれました。

カミングアウトしたい人もいるし、したくない人もいるし、日々気持ちが揺らいでいる人もいる。悩みもそれぞれ違うので、全員をひとくくりにしないことの大切さを学びました。

男らしい、女らしいは個人の思い込み

令和の今よりも、特に昭和生まれなんかは完全に染まっていますね。

長男がランドセルを選ぶときに、これがいいと鮮やかな青を選んだのに、「男ならランドセルは黒だ!」とうちの夫が言いはりました。
「えー、青もダメなの?頭硬すぎる」と思って私が夫(団塊ジュニア世代)と言い争い、子供が選んだ青を勝ち取った(?)ことがありました。

個人の好みを押さえつけ、男なら!女なら!と型にはめがちな人は年齢が上に行くほど多い気がします。
今は15年前よりもさらに様々な色のランドセルが売っているし、ランドセルに限らず昔よりは多様性を受け入れられる人は多くなったと思います。

男なのにピンクってキモイ、
可愛いのは男らしくない、
女なのになんで青?とか…

これは決めつけでしかないですよね。また、男性が男性を好きになったり、女性が女性を好きになることも自然界にも存在する普通のこと。

「好みは個人個人で違っていいのに、人は男性らしい、女性らしいというバイアスで判断しがちだ」と意識するだけで見え方が変わってくるかと思いました。

SDGS ACTIONより

学校教育は男女に分けることが多い

代表のお子さんは小さな女の子として生まれたけれど、小さなころから女性ものの服が嫌で、ズボンを履きたがり、シンケンレッドになりたいと言って戦隊ものの剣やおもちゃを欲しがったそうです。

親としては「レールから外れるといじめられるかもしれないから体の性に戻ってほしいと思っていた」とおっしゃっていました。やはり世間体も気になったとのことですが、子供の苦悩を日々見ていて少しづつ受け入れられたそうです。

小学校の時には、髪の毛をショートにして男の子の格好で過ごしていたそうです。男女どちらにもいる名前であったことと、見た目が男子で女子の方に名前があったため、入学式の時に全校生徒の前で「男なのか?女なのか?」と先生に問われたそうです。まだこのようなことに周囲は全く理解がない頃ですよね。

そして男子トイレを使うことも、女子トイレに入ることもできず、とても苦しかったとのこと。小学生なのに、水を飲むのを我慢したり、トイレ自体を我慢して膀胱炎になったと言っていました。心理的に安全じゃないので学校を心から楽しめないですよね。

また、男女に並ばされるときにどちらに入っていいか困る場面や、中学校の男女に分かれる制服の選択、プール、宿泊行事の部屋割りなど学校側との協議が必要なことが多く大変だったそうです。毎晩、子供が泣いていた話を聞いて胸が苦しくなりました。

心は男でも胸が大きくなり、生理もくる。本人の意思と関係ないのです。宿泊行事は本人は男でも、周りから見たら体は女なので、親としては男部屋に入るのもやめて欲しいですよね。逆もまたしかり。特別に個室対応をしてもらえたそうです。

男女二元論になると、このようなLGBTQを抱えている人にとって居場所がなくなり、とても生きにくいと言われてハッとしました。

1人の声は届かないが議員の声は通る

葛藤を抱える我が子のために中学校の制服を学ランが選べるようにしてほしいと学校側と2年間交渉したけれど、教育委員会の「前例がないからダメ」という回答で、校長先生からも上が決めているから無理ですと断られたとのこと。

さらに副校長先生に「3年間我慢すればいいだけでしょう」と言われたそう。どうにもならないから諦めさせようという言葉だったようですが、「じゃあ、明日から先生はワンピースを着て登校できますか?」と聞いたら、「それは確かに無理です」と性別の不一致で苦しんでいる子どもの状況を少しわかってくれたようです。

その後、市議会議員の方が働きかけてくたところ、すんなり学ランを着て登校できるようになり、1人の声は通らないけど、議員の声は通るんだということがわかり、そこで団体を作ろうと立ち上げたとのこと。

自殺者が多い

小さなころから常に自分の存在を否定され続けることが多く、また「キモイ」とからかわれたり、いじめの対象になりやすいので、自殺者が多いそうです。
自分の子供が泣いて過ごした翌朝、布団をめくるのが怖かったとおっしゃっていました。

代表者のお子さんは体が女性で心が男性だったので、ボーイッシュという風に受け入れてくれる人がいる一方、体が男性で心が女性の場合は、更にひどい言葉をかけられたり、いじめの標的になりやすいので、苦しみながら我慢し続け自分の思いを隠して生活している人や命をたつ人も多いようです。

何も考えずに何気なくいった一言も人をじわじわ傷つけることがあります。
でもかける言葉を気にしすぎてもコミュニケーションが取れなくなるし、逆にダメな方の言葉をうっかり口走ってしまいよくないので、言われて嫌な言葉を言わないようにしようと考えるよりも、自分も言われたらうれしい言葉の方を想像した方がいいのだそう。
これは人間関係全般に言えることですね。

小学校の時に体が男性で心が女性だったんだろうなと思い当たる子がいました。やはり男子にからかわれていました。
でも授業中に席に座ってられない子もいたし、めちゃくちゃ汚い子(人のことをベロベロ舐めようとする)や、特定の子以外とはしゃべれない子もいたので、私の中では個性の一部くらいの認識でした。私があまり何も考えていない子だっただけですけど。。。

あの子は今元気でいるのかが気になりました。

まとめ

代表の方は、いずれ「私は大阪出身です」みたいなよくある自己紹介みたいな感じで、LGBTQも「そうなんだ」くらいのレベルで話せる世の中になってほしいとおっしゃっていました。

講演の中で、代表の方のお子さんが幼稚園の発表会で女子チームに入れられ可愛い服を着させられて我慢して泣きそうな表情の写真と、高校3年生になった今、とても生き生きとして活動している写真を見せてくれました。(本人の許可は得ているとのこと)

今の写真を見ると、周りの人が多様性を知り、それぞれの存在を認め合うと、その子も周りも幸せになれるよね!とわかるとても良い写真でした。

我が家の写真

幼稚園に入る前の私の娘ももちろん自我があり、全て自分で選んだ服を着てます。全部ピンクで連れて歩くのがちょっと恥ずかしい。
ピンク以外は着てくれなかったので、幼稚園の面接で黒を着せるのに30分以上泣かれて苦労しました。小さくても好みがあるよね。

いろんな人がいて、
いろんな趣味があって、
それぞれ個性がある。
みんな違ってみんないい。

特別扱いするということではなく、多様性を知り、お互いの存在を認めあえる世の中になるといいですよね。
その第一歩は「知ること」だなと感じたので、私もほかの方に伝わるように書いてみました。



話がそれますが、1番トップの絵は娘が描いた絵です。

娘は絵を描くことには夢中ですが、オシャレや芸能人には興味がなく、女子同士の関わりは苦手です。「学校でぼっち率かなり高め」と本人が言っていました。とはいえネット上では見ず知らずの方と活動や交流をしているみたい。
それもまた個性ですね。

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