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【読書感想文】いつも買っているモノ・サービスの見方が変わる。『世界一楽しい決算書の読み方』
今回から読んだ本の感想を書く「読書感想文シリーズ」を始めていこうかなと思います。
第1弾は大手町のランダムウォーカー著『会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方』。
実はこの本めちゃくちゃ人気で、渋谷でトップクラスに大きい本屋であるMARUZEN & ジュンク堂書店の入り口に大量に平積みされているのを昨年末見かけました。
あと、近所の図書館で借りようとしたらなんと100件以上の予約が入っていました・・・(唖然)。
つまりはそれくらいの話題本なんです。
●この本のおもしろいところ
この本のおもしろいところは、決算書(=数字&専門用語の羅列)という一見難しそうで多くの人が敬遠しがちな書類から、様々な会社のビジネス戦略を読み解いていくところ。
決算書そのものを読むというより、「この会社がどうやって儲けているのか・どういうマインドで事業をしているのかが決算書からわかるんだよ!」ということを示してくれている本なんです。
たとえば
●なぜルノアールのコーヒーはドトールのコーヒーよりも数百円高いのか?
●ドン・キホーテが「激安販売」で儲けられるワケ
●東急グループが鉄道事業から不動産・小売・ホテルリゾートにまでビジネスを拡大する理由
などがこの本でわかります。
「数字とか会計の専門用語とかまったくわからん・・・」という人でも、「この会社ってこうやって儲けていたのか!!!」と眼から鱗が落ちること間違いなしです。
あと図解が豊富でわかりやすいので、一気に読めてしまうという読みやすさもポイント。
どんな図が載っているのかはAmazonの商品ページからちょこっとだけ見れます。
●個人的に、本書を読んでモノ・サービスへの見方が変わった
見出しのタイトルにある通りですが、この本から得られたのは「モノ・サービスへの新たな見方」です。
たとえば毎週当たり前のように買っている日用品を手にして「この商品ってなんでこの値段なんだろう?」と立ち止まって考えることができたり、
おしゃれなカフェに入って飲み物を頼む時に「この飲み物代には空間整備代も入っているんだなぁ。じゃあ空間にどっぷり浸かってやろう」と思ったりしています。
逆に「この商品めっちゃ強気な値段だけど、めっちゃCM打ってるし販管費がたっぷり乗ってるんだろうなぁ・・・」とか、
「自分にはこの贅沢なサービスは必要ないから、もっと安いところで済ませよう」など、TPOに沿った判断もこれからできるようになる気がします(笑)。
「自分が大切にしたいモノ・企業にはきちんとお金を払う、逆に不要・納得がいかないと思ったモノにはお金を払わない」という判断力が、この本を読むことで磨かれるのではと思っています。
●この本を読もうと思ったきっかけ
そもそも私がこの本を読もうと思った=決算書に興味を持ったきっかけは、最近ハマっている勝間和代さんのYouTubeで、「原価構成を考えて商品・サービスを選ぶべき」という話を聞いたからです。
詳しくは動画を見てほしいんですけど、「原価なんて意識したことなかったな・・・」「でも言われてみればそうだな・・・」と思い、勢いそのまま決算書について勉強してみることにしました。
ただ、実はこの本を読む前に、別の決算書にまつわる本を読んでいるんですよねー。
『会社の活動とお金の流れが見えてくる 決算書の読み方の基本』という本なんですが。
こちらは初心者向けに決算書に載っている専門用語をかたっぱしから解説したものなのですが、覚える用語が多すぎて途中で挫折してしまいました。
それで今回の本(『世界一楽しい決算書の読み方』)に至ったというわけです。
ただ『会社の活動とお金の流れが見えてくる 決算書の読み方の基本』は、『世界一楽しい決算書の読み方』を踏まえて「もっと本格的に決算書を読めるようになりたい!」と思った方にはおすすめです。
決算書にまつわるほとんどの用語を丁寧に解説しているので。
●この本を読んでみてほしい人
別の本の話もしてしまって申し訳ないんですが、とにかく
「決算書についてざっくり知りたい!」
「仕事でよく聞く『粗利』とか『原価率』とかの意味がわからない!」
「有名企業がどんなビジネスモデルで稼いでいるのかを知りたい!」
という方は、まずは『世界一楽しい決算書の読み方』を読んでみるのがいいのではないでしょうか。
決算書という見るだけで「うわあ・・・」となるような難しい書類をここまでわかりやすくできるなんて、著者さん&編集・制作さんは発想力とセンスと努力のかたまりみたいな方たちだなぁと思います(あとがきもめっちゃよかったです)。
会計・ファイナンスの入門書として最適なのではと私は思ったので、興味のある方はぜひぜひ読んでみてくださいね。
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以上、記念すべき第1回目の読書感想文でした!
そのほかの読書感想文はこちら。