犬笛日
天気 晴 34/28
体重 0.2増(前日比)
筋トレ やらず
朝飯前詩集
架空線
朝
温いコーヒー
水
昼
おまん屋さんの小っちゃいおむすびこぶしゃけかつぶしたらこ
味噌汁なめこ
“スイーツ仕立ての”飲むヨーグルト
上司がうまっそーに飲んだはるのん見て真似
うまかったうしまけたでも腹痛し
なんぞ
配付された土産菓子
自慢やおへんけどどこ行ったかて
会社のお人らにお土産よー買わん
行ったことすら黙ってますんにゃ
なんでてケチ且つ邪魔くさがり且つ
荷物嫌い且つ我事話すん恥ずかしいしどっせ
夜
棒状に切り揃えられた野菜4種
むっちゃほっそいプリッツ
みたらしだんご
カールスバーグの瓶ビールがおいしゅうて…
どないしょもう近所の酒屋の在庫全部飲むしかおへんよってどむならん
短歌
路地過ぐる歯笛の音追い駆くる辻子辻々見ゆるブーツの踵
口語譯:夢の中でまっだ追いかけてんにゃろか、うち。
あんなぁへえ、太宰治『葉桜と魔笛』て短編の、あの口笛はどなたはんが吹いた思わはります。うちは当初、妹の恋人はやはり実在したんだろう思て読んでました。
そやけどあれは恋人でも神さんでもなく、テテ親がすべて承知で、幸のない娘を慮っての口笛やったん違うかいう姉のラストの独白を読んで、そないな夢のない話かいなと興ざめてぽいっと手から放しましてん。
そやけどそやけど、いまになってみるとテテ親の優しさとか弱さなんかが見えてきて、ああどっちゃの説でもいいなと思うことでした。
人はいつかその物事の両面を知る。
もうちょっと先になったら、今度は死ぬる側の気持ちもわかるだろうか。
わたしのために口笛吹くんは恋人でも肉親でもなく、通りすがりの、しかも口笛ですらなく、犬がおやつを要求する不満げな鳴き声とかだと最高に好みの話になりますんにゃけど、どないです。