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熟柿日

天気 晴時折曇 18/12
体重 0.2減(前回計測値比)
筋トレ やった

朝飯前詩集
 万能塀


 熱い和紅茶
 水


 ちくわパン
 リンゴの甘パン
 コーヒー
持参したこれらを図書館内飲食スペースにて。
図書館に2つあるカフェの内、好きな方は土曜に休みがち。
嫌いな方は、いつも営業している。
この世はほんにままならぬものよのう。
と嘆き、いろいろに自分の心を折りたたんでまで嫌いなカフェにて震えながら米飯麺類摂取するくらいなら、いっそ簡単食でよろしやんと思いつくまでにだいぶかかった。シナプスの連絡が悪い。

嫌いなカフェの嫌いな理由。
・古い油を使っている
・効率だけを考えた端折りがすごい
 (例:蒸した魚の切片に味噌かけて「鯖味噌煮」とするなど)
・調理長的男性が常にイラついていてホール係に当たり散らしている
・ごゆっくりどうぞーの声掛けが煩い
あんたはほんま、何にでも文句言うな。どむならん子ぉや。


 ビアー
 冷蔵庫にあるものを出したりしまったり
食卓に様々並べて晩酌然とさした風景にげんなりするのは、こら一体どのような原因からくる症状なんやろうか。
単に片付けが嫌なんかな。
あるいはもっと根源の、人としてどうなん的欠如からくるんかな。
そやったら解明せんとこ。あぶな。あ、怖。くわ。
対処法として、ビアーを満たしたグラスだけ部屋に持ち込み、アテは冷蔵庫やら棚から出したものを調理台に置き、立ったまま食べる。
何遍も行き来して。

こないだ、家の中で二日酔いのおっさんの呼気のような匂いを感じた。
留守の間に誰か入ってる?ギクリとして立ち尽くす。
息を詰めて辺りを見回すが、これといった異変は感じられぬ。
もしくは自分のにおいだろうか。
酔うほどの酒は久しく飲んでいないつもりだが、こんな匂いを発して生きているのか、わたしはっ。と佇立したまま絶望する。
早急な改善が必要ではあるまいか、と思うが風呂入ったりなんだりしてすぐに忘れる。
そしてまた二日酔いのおっさんの気息奄々な、しかし内蔵はなかなか健康そうな匂いを感じると同時に、調理台の上の、まさに秋を思わせる深い朱色を見せて熟す筆柿に気づく。
これか。

 僕は何となくこのオー先生が好きだった。
 二日酔いのせいだろう、いつもだるそうなしゃべり方で、前の方の席に座ったりするとぷんと熟柿くさいにおいが漂ってきたりした。
 脱線も多い人で、文学の話などになるともう線路も何もあったものではない。話は時空を飛び越してあっちこっちをさまようのだ。
 たぶん、O先生は若いころ、作家志望の青年だったろうと思う。
 僕が教えてもらったときにはもう五十前だったろうが、あのけだるさというのは何か大きなものをあきらめた人に特有のけだるさだったような気がする。

中島らも『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』

果物が好きって、なんとのー猿っぽいので余所ではあまり言わんようにしている。ウキキ。
とりわけ好きなのは、メロン。それも青肉に限る。黙れ。
柿やら梨やらの地味な果物も自分で買うようになったんはこの数年か。
柿の色ってどれもみな、とても暖かい。
中でも筆柿の紡錘形に見惚れてよく買う。
そやけど安い筆柿は種が多いめで、なかなか食べ進まないうちにすっかり熟していたのだなぁ。
ほんで柿が熟すと、ほんとうに二日酔いのおっさんみたような匂いがすんにゃなぁ。
え、ちょと待てよ、嗅いだこともない匂いと、それに似ている匂いを、文章で先に知っていたってこと?不思議。
五感、特に嗅覚と脳の結びつきについて、興味あるわぁ。

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