乳がんになりました
実はこの春、乳がんであることがわかり、手術と治療を行いました。
手術に伴う入院のため、2週間ほど生放送もお休みをいただき、多くの方にお見舞いと励ましの言葉を頂戴しました。
当時は治療を進行中の段階で病名までお伝えする気になれず、曖昧な表現で返ってご心配をおかけしたかもしれません。
ただ、乳がん患者として私には何ができるのだろうと考えた時に、私の経験が誰かのお役に立てるかもしれないと考え、いずれ必ずお伝えしたいという気持ちでいました。
夏の間のつらかった放射線治療も終了し、乳がん啓発のピンクリボン月間である10月に入ったので、私も微力ながら啓発のお役に立ちたく、このタイミングで公表させていただくことにしました。
今やがんは治る病気です。(もちろん完治という意味ではないので、再発のリスクと闘い続けないといけない一生モノの病気ではあります)
乳がんは女性の9人に1人がなる病気とも言われています。
必要以上にがんに怯えるのも違うと思います。
でもだからといって、乳がんは怖くない、などと私は言いたくないです。
体のことは信頼できる先生にお任せすればいいかもしれない。でも、想像以上に”心が”ダメージを受ける病気です。
だからあえて、乳がんは怖い病気だ、と言いたいです。
私にはもともと日記をつける習慣があり、乳がんが発覚した頃から細かく記録をつけてきたので、これからそれらを掲載していこうと思っています。
以下は全て、告知を受けた当日に書いて保存していた文章です。
我ながら当日にここまで理路整然と伝えたいことをまとめてたのは偉いなと思う。
けどあの日は、書いていないと気持ちが保てなかったんだと思います。無事に治療を終えた今、手を加えて書き直しても良かったのですが、あの日書き殴った文章のままの方が熱が伝わるように思うので、そのまま掲載します。
勢いに任せてあまり言いたくはないプライバシーに触れるようなことも赤裸々に書いてます。実際、その箇所は消そうかとも迷いました。
でも私の経験が1人でも誰かの何かの役に立つならと思い、勇気を持って公表します。誰かに届いてくれるなら、書いた甲斐があるってなもんです!!よろしくぅ!!
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タイトルの通り。
乳がんと診断されました。
(と、文字で打っている自分がまだ信じられないくらい、自分に起こったことという実感に未だ乏しいです)
告知された瞬間は、雷に打たれたように頭の中が真っ白になった。
どこか人ごとのような気もした。
どうか悪い夢であってくれと思う。でもどうやら現実らしい。
なんで私が?と思う。
選ばれちゃったなーという感じ。
でもこれでこの先の私の言葉には、意味が宿るようになると思うし、表現者として深化していけると思う。
より意味のある言葉を吐けるようになると思う。
だったら。
人って強いなと思う。死なない限りは生きてる。
経緯や詳細は後述するとして。
なぜこんなパーソナルなことをわざわざ公表しようと思ったか。え?どしたの?と聞かれるのが面倒だし言っちゃった方が早い、というのも一つですが。
それ以上に、読者のみなさんにどうしても伝えたいことがあるからです。
それが今回の経験から私に与えられた使命なのではないか、という気がして、ぜひみなさんに聞いてほしいのです。
(使命だとか綺麗事言って、何か意味を見出さないと、自分が納得できないんだと思います。でもそれくらい強く伝えなきゃという気持ちに支配されて書きました)
それは大きく4点!(ここだけでも読んでください)
まず、女性のみなさん、必ず乳がん検診に行ってください!必ずです!
公的には2年に1度の乳がん検診が推奨されているようですが、可能なら1年に1度検診すべきだと私は思います。特にアラフォー以降のみなさんは。
(後述しますが、私の場合2年前の検診では引っかからなかったのですが、2年でこうなりました。2年前からしこりはあり、徐々に大きくなってきたという自覚はあったので、もっと注意深く経過観察していれば・・という自戒の念もあり。ただ担当医には、仮にもっと早くても医師によっては見逃した場合もあるので(私のは良性との判別が難しいパターンだった)タイミングとも言える、なので後悔することはない、とフォローされました。とは言え、常にセルフチェックをして、異常が感じられればすぐに病院に相談することをお勧めします)
私の友人の中にも、乳がん検診に行っていないなどという怠け者がいますが(わかるよ、マンモグラフィとか拷問かってくらい辛いもんね)、自分のため、必ず行ってあげてください。
自治体から検診の案内は来ているはずです。(しかも2年に1度の検診は、自己負担ほぼなしで診てもらえるわけですから、利用しない理由がないです)絶対に行ってください。
それから、若い女性のみなさんで、将来的に出産を望む方は、卵子凍結しておくことを検討してください!
無知ゆえ、今回初めて知ったのですが、乳がん治療における再発防止のためのホルモン剤の服用は、3〜5年(担当医にもし可能なら本当は10年続けてほしい治療と言われた)続ける必要があるそうです。この間、生理が止まります。さらに排卵が起こらなくなるかもしれません。
つまり、妊娠はできません。
10年妊娠できない。そんな地獄ありますか?!
この話を聞いた時は、目の前が真っ白になりました。
ただ、もちろん体の状況と主治医との相談だとは思いますが、休薬をして凍結卵子を使い妊娠・出産することは可能だそうです。(でも一度投薬をすると、休薬しても生理が戻ってくる完全な保証はないそうです)
実は(あーこんなことまで言うのか、と思いながら、誰かのために役立つならと公表しますが)私は30代の時に卵子凍結をしています。将来的にこの人とならと思えるパートナーが現れたら子供を持ちたいと思い、当時はまだその予定がなかったので、将来の自分のために頑張りました。この時の体験についても実は細かくメモをしているので需要があればいつか公開しますが、一つ言えるのは、想像以上に辛かったです。自己注射とか、採卵とか。いやあ、死ぬかと思ったね。心身への負担は、なかなかのものでした。
なので、お気軽にお勧めできることではないのですが(金銭的負担も大きいですし)、それでも将来何が起こるかわからないので、本当に子供を望む方は将来に備え凍結しておくことを検討してみてください。
卵子凍結に関しては、がんや病気のリスク以外に、この時代なのでキャリアとの調整という意味でも、メリットはあると思います。
卵子の質や妊娠するための力も加齢で落ちてくるので、若い時に凍結するほど良いです。
ある医師に話を聞いた際には「海外では10代の子が”フローズンエッグやった?私はもう済ませたよ!”みたいにライトな話題として話せるほど、認知され普及している」とおっしゃっていました。日本ではなかなかそこまで普及するにはまだハードルが高そうですけどね。
とにかく乳がんごときに人生計画ぶっ壊されることにならないように!若いうちにできる準備はしておきましょう!
3つ目は、健康なうちに、がん保険に入っておいてください!
私は医療保険には入っていたものの、がん保険には入っていませんでした。
まさか自分ががんになるなんて想像すらしていなかったからです。
おそらく健康なみなさんはみんなそうでしょう。
要精密検査となった時、担当医に「これはもしかしたら・・5分5分かもしれない」と言われ、急に不安になりあれこれと調べるうち「やばい!がん保険入ってないやん!」と我に返り、万が一のため2週間後に結果が出るまでに入れるがん保険はないのかしら!と必死に探したのですが、そんなものはあるはずがなく。
がん保険には免責期間というものがあるので、手続きをしてからおよそ3ヶ月は契約が成立しないのです。
そもそもがんの疑いのある人は保険に入れるわけがありません。(私みたいに疑いのある人が切羽詰まって保険に入られても保険会社さんも困りますよね!)
健康な時に入っておくしかないのです。
健康な時は保険のことなんて考えもしないですけどね。万が一に備え、今のうちに入っておいてください!
最後に、男性のみなさんも健康診断には行ってください!必ずです!
言うまでもなく、何事も早期発見が大事ですから。
ご自身の体に耳を傾けて、ちゃんとケアしてあげてください。
以上が私からみなさんへ、声を大にして伝えたいことです。
自分が当事者になって経験して気づいたことばかりです。
どうか周りの人にも伝えてほしいです。
私の経験が誰かのお役に立てるのなら、きっと乳がんになった意味がありました!
治療はこれからなので、闘病の過程も都度記録していこうと思っています。
誰かのお役に立てるならと言いながら、ただ聞いてほしい、ただ書くことで楽になる、結局自分のために書くのかもしれませんが。それでも経験を伝えることは意味があるように思えるので。また更新します。
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今は無事に治療も終え、病気への捉え方も変わりました。
この経験の中にあったものは、気づきや学びばかりでした。
でも、こんなもん別に経験しなくても良いんです!
できれば病気なんてしない方が良いんです!
だからみなさん、どうかご自身の体を大切に。
いつもいつも体と向き合って、それ以上に心と向き合って。
自分のことを一番大事にしてあげてください。
今後詳しい経過の記録を更新していきますので、よければそちらもお付き合いください。
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