【エターナルリターン】正式シーズン5大会環境のマクロレポート
こんにちは。局員です。
そろそろ正式シーズン5も終わるわけですが、正式シーズン6では”戦場”システムの削除が予告されています。
これによって環境に対する考え方が変わる可能性があるので、さっくりとだけ現環境のマクロについてまとめておこうと思いました。
注意事項として、この内容は直接大会参加者などに聞いたわけではなく、あくまで3年ほど日本語公式配信にて天の声をやらせてもらってる僕個人の視点によるものになっています。
根本的に大きく間違ってるわけではないと思いますが、細かくは違ってくる可能性もあるのでご了承ください。
1.キャラクターピック傾向
ERMではシード権を持っているチームが必ず出場しているので得意ピックとして特定の実験体が出るといえばそうなのですが、パッチが何度も当たったのにも関わらずというのは根本的な性能の強さが出ていたかなと思っています。
なのでまずはそんな実験体達の紹介です。
1-1.マイ
大会でのタンクといえば真っ先に名前が上がります。
Qのスロウ、Wの基本攻撃無効化、Eの挑発、Rの味方救出、パッシブの強化装備製作。
どれをとっても優秀です。
特定のダメージディーラーを守って活かしたいという場合にはとりあえず選ばれます。
あまりに都合が良く強力なので、定期的に基礎ステータスをボコボコにされて環境から姿を消します。
現環境では専用装備のファントムジャケットとクエイクLv2だけで謎火力が出るため守る以外にも仕事ができるようになっているためおすすめです。
1-2.アロンソ
実装からそろそろ1年ですが、おそらくピックされなかった大会が無い実験体です。
Qの気絶、Wのダメージカット、Eの対象指定束縛、Rの耐久、パッシブも耐久。
タンクとして欲しいものを全部持っています。
特にWのダメージカット。
本来なら300は防御力を盛らなければ到達できない耐久性を一時的に獲得できるの優秀すぎた上、大会においては都合が良すぎました。
そのくらい自前のスキルだけで耐久できるならレア装備いらないようね、と。
クレジットでレア素材を奢って味方を強化するというスタイルはアロンソの実装から大きく広まったように感じています。
単純故にやれる事の幅は少ないですが、タンクの勉強にはおすすめ。
1-3.エステル
特にマイがBANされた時などに採用される事が多い実験体です。
他だとマイでは合わせて守ってあげられないような機動力を持つ実験体と組み合わせて採用されました。
Rによって味方の位置へ飛びながらシールドを貼り、周囲をエアボーンさせるのでコンボにも使えて丁度いいという感じですね。
体力や防御のスキルダメージ係数がないのでオフタンクなビルドになりがちですが、盾を構えている際のダメージカットで誤魔化していることが多いです。
そのため純粋なタンクとして選ぶという機会は少なめです。
他メレーと合わせてヘイトを分散させて使うのが定番かなと。
普通のタンクでは満足できなくなってきたらおすすめ。
1-4.ヤン
今期活躍した数少ないファイターです。
ファイターのような持久力があり、アサシンのような瞬間火力を持ち合わせ、味方をサポートできるCCもあり、擬似的なタンクもさせられ、敵へのイニシエートもやらされ…。
今期においては戦闘における一番大変な部分をほとんど押し付けられていたように思います。
そしてそれをほとんどこなしていたのが、とにかくすごかった。
正直大会出るならヤンが使える人と出たいですねってくらいキャラとして優秀だった。
武器はトンファーの方が多かったし求められていたかなと。
瞬間火力でさっさと終わらせたい場面が多かったので。
エタリタで一目置かれたくなったらこいつ。
1-5.ナディン
今期はほぼずっと選ばれていたんじゃないかなってくらい見ましたね。
マークスマンが選ばれる理由はだいたい火力が出るからなんですが、ナディンはずっと火力が安定したのが刺さったんだと思います。
さらに言うなら攻めに出れた時の程よりキャッチ力と機動力も、どうにかキルを取っていかなければいけない大会において相性が良かったですね。
特にEのワイヤーに関しては単純な移動力だけだとトップクラスなので、うまく使って攻めに転じているのが印象的でした。
ただナディンに関しては強いか弱いか、0か1かのレベルではっきり分かれるので、見ない時はまず見ないと思います。
今期たまたま調整が優しかっただけの可能性が高い。
1-6.莉央
無難高校の無難生。
射程が長い安定火力として選ばれていたのがイメージ。
特化している性能がないのと攻めっけ出すのが大変なのでキルが取れなくなる印象もある。
マークスマンをやるならまず莉央からってレベルの教科書キャラ。
1-7.ウィリアム
ナディンの火力がいまいちな環境でよく選ばれた存在。
”火力が出るから”の一点でしか評価されていなかったが、実際火力は凄まじかった。
ただ突発的な戦闘での弱さやナーフがたたりやや選ばれづらくなったものの、火力は据え置きなためまた見れるかもしれない。
1-8.ヘイズ
構成としてメイジを入れたくなったら真っ先に選ばれていた女。
とにかくRのロケランで体力有利を作る事が強く、さらに仕留めようとした時に発揮してくる逃げ性能も高い卑怯者。
どんな射程からでも攻撃できるのもあって、味方のCCに合わせて敵後衛を撃ち抜いたりとやりたい放題していた。
機動力のある射程の長いキャリーと文句の付けようがないポジションなので今後も選ばれ続けるはず。
1-9.プリヤ
ダメージも欲しいけど安定感も欲しい、そんな時に選ばれていたイメージ。
サポートの中でも火力が高く、0.8メイジくらいの役割が持てるのでタンク+キャリーの構成にサポート入れたいけどシャーロットやヨハンだと火力足らないしなって雰囲気になったら出てくる感じ。
後は突っ込んでくるタイプの実験体に対してカウンターできるのでそんな時にも。
今期は使い手が多かったのもありそうだけど、シンプルに評価高かった。
ヘイズ対策にも見えた。
2.大会での理想ムーブ?
現環境でのマクロは洗練されてきた結果数十秒単位で行動が変化していく流れが出来上がってきたように感じました。
そんな中でランク戦でも出来れば強いだろうなって動きを紹介。
キルもクレジットも全部回収してポイントを稼ぐための動きっぽい。
最上位帯ランクも入場料が高いため、できればこれくらいしたいんだろうなって思った。
・試合開始
装備製作開始、事前にチーム員のルートを合わせておく。
自分の素材+チームメンバーの必要な素材を集める
・1日目昼残り1分40~50秒ごろ
オオカミが出現する地域にて素材を持ち寄り合流、武器や脚、火力装備を製作
・1日目昼残り1分30秒~1分まで
残りの装備を製作しつつ地域に他のプレイヤー、もしくはチームがいた場合戦闘。キルと地域占領を両立させる
・1日目昼残り1分
オオカミを狩る、それまでにややチームとして広がって複数地域のオオカミを狩る場合もある
・1日目昼残り30秒
近くの騒音ピンへ近づき戦闘、その後野生の群れやクマの地域へ移動
・1日目夜開始
出現と同時に野生の群れとクマ狩り、その後ある程度周囲の野生動物を狩りつつ合流
・1日目夜残り1分まで
チームでクマや群れの位置を巡りつつ、ソロ狩りしているプレイヤーを狩る。集団戦もする
・1日目夜残り1分から
オブジェクト発生地域に寄る。他のチームがいた場合は戦闘して地域を確保する。2日目昼開始が近い場合は一旦待って衛生レーダーで漁夫チェックをすることも
・2日目昼開始
レア素材回収。同時に衛生レーダーで工場と洋弓場を確認し、誰もいない場合はテレポートまで使って寄る。
テレポーターが遠い場合は無駄足になる可能性もあるため、1日目昼に狩ったオオカミのリポップを狙って移動かテレポート。
・2日目昼中
コア装備をKioskで購入するために足りない分を野生動物狩りで埋めつつ、Kioskで装備更新。
その後次のオブジェクトへ向かいつつ、敵がいたら戦闘
・2日目夜
レア素材回収。その後は残っているアルファや寺と浜辺のクマ群れ、リポップ後のクマとオオカミと他野生の群れを狙って移動。
道中に敵がいた場合は戦闘できるなら戦闘する。
・2日目夜残り1分
予告されたオブジェクトに向かって移動。テレポートは基本しない。
・3日目昼開始
レア素材回収。ここからは血液武器分のクレジットを回収できるまで極力戦闘を回避。
オオカミやクマがいるような地域を2つほどコントロールしてクレジット回収とレア素材ドロップを狙っていく。
・以後
血液武器を回収後、状況を見て戦闘を仕掛けたり。
ウィクラインに関しては無茶ではない程度で寄りつつ、可能であれば回収する程度の判断。
挟まれないように、漁夫られないようにしていき、戦闘で勝って1位を目指す。
3.理想ムーブの意味と理由
大事なポイントとしては
2日目昼のフォースコア代捻出
キルポイントの両立
ダウンの排除
になるかなと思います。
3-1.2日目昼のフォースコア代捻出
まず現環境でほとんどの実験体はフォースコア装備をビルドの中心に置いている事が多いです。
パワースパイクがわかりづらいと言われるエタリタで、露骨に火力や耐久を手に入れられるのがフォースコア装備だからです。
ただ早いタイミングでフォースコアを手に入れるには生命の木や隕石を手に入れた後、片方をKioskで購入して合成するか、350c貯めるかしなければいけません。
ですが前者は戦闘の可能性があり、確実性がありません。
そこで2日目昼に素早くフォースコアをKioskで購入するために、1日目は各自分散して野生動物を狩り、クレジットを稼ぐという方法が持ってこられました。
初日からオオカミやクマ、群れを出現直後から野生動物をチームメンバーそれぞれで狩ると、2日目昼中に350クレジット貯まるってやつです。
そうしてさっさと強力な装備を作り上げ、2日目夜でも勝ち続けようという考えです。
日本だと『分散ファーム』とか『スプリットファーム』とか呼ばれてます。
3-2.分散ファームの弱点
大会や高ランク帯では1つ致命的な問題がありました。
それがキルポイントを稼ぐことができないという点です。
確かにクレジットは効率的に稼ぐ事ができるのですが、戦闘を基本的に回避していくのでキルが稼げません。
キルが稼げないとランクではシンプルに入場料のマイナスを返せず、大会でも勝ち上がれないという苦しい結果になります。
なので”分散ファーム”という戦略は、ゲームの『実験体を育成する』という点では効果的なものの、現環境で評価される部分では適切とは言えません。
ただキル重視にするのもあまり良いものではありません。
クレジットが稼げていないと2日目夜あたりの戦闘で勝ちづらくなるので、レア素材回収の連鎖が止まってそのまま敗北へ…なんて道が見えてしまいます。
3-3.キルポイントの両立
そこで大会勢はさらにゲームの動きを細かく詰めていきました。
それぞれの野生動物が湧くまで、少しではありますが間があります。
装備完成からオオカミが湧くまで、そこから夜になるまで、とかですね。
この時間は短いですが、暇になるわけです。
つまり何かできる時間ではあると。
そこで大会勢は
チームメイトのアイテムをそれぞれの地域から持ち寄り合流
装備製作時間を短縮し、エリアの制圧に当てる
近くでまだ装備を製作している敵を囲んで叩いてキルを回収
一旦周囲へ分散してオオカミを狩る
再度合流してまた浮いた敵を狩る
という流れを作り出したようです。
ようは暇な時間を戦闘に当てられるようにしたって感じです。
また、本来装備が未完成の場合は火力が足りず、敵を倒すのに時間がかかってしまいますが、3人集まれば火力が足りないという事もありません。
最初から合流しているチームもそこまで多くなく、普段のランク戦のような動きを持ってきているチームもいるので3対1の構図を作りやすいのもあります。
やろうと思えばこのタイミングで4キルほどは稼げたりするので大会でもランクでも結構美味しいって話になるわけです。
しかも別にファームをおろそかにしているわけではないため、2日目のタイミングでもクレジットが溜まっていて、その後も強い状況を続けられます。
3-4.ダウンの排除
そこからもう1つ考えなければいけないのはダウンの重さです。
3日目以降は1人につき250cのロスになってしまいます。
現環境の高レート帯や大会ではこの差が強く響いてしまいます。
単純に考えればレア装備1つ分程度のロスとなるだけなのですが、血液武器にアクセスしづらくなる、という点がかなり辛いようです。
装備の意義としてはプレイヤーの操作技量以外の部分で戦闘勝敗に差を付けられる部分にあります。
で、上位勢だとプレイヤー技量の差にそこまで大きな壁があるわけではありません。なので装備を入り方や強さが少し重要になってきます。
そんな中血液武器に関しては他レア装備比べても火力の伸び幅がおかしいので、所持しているかどうかが勝率に強く影響していまいます。
で、その血液武器をどう入手するかとなれば、ウィクラインを倒すか500クレジット貯めるかになります。
最近の環境では所持クレジットの少ないプレイヤーのクレジットを使いキャリーの装備を強化し、所持クレジットの大きいプレイヤーは血液のために温存…なんて動きもあるのでそのプランが崩れるようなダウンは避けたいと考えているようです。
そのため3日目からは極力戦闘を避け、血液武器が入手できてから強気な戦闘を再開する、といった動きが見られるようになりました。
血液武器さえ入ってしまえばその後どうとでもなる…というよりは、血液武器という圧倒的な火力があるから勝率シンプル高いでしょ!という動きですが…。
3-5.まとめ
装備完成前に合流して3人の火力で敵を倒し、2日目昼にフォースコアを確保して以降の戦闘での安定感を増させ、3日目以降は血液武器を確保してから戦うことでリスクを極力排除するって感じ。
キルも装備も安定感も全部欲しくなったらこうなったみたい。
4.大会ムーブから取り入れられるもの
そんな大会ムーブですが、そのまま野良やフレンドとこれをやれるわけではありません。
なのでここだけは抑えたいってポイントを上げておきます。
4-1.2日目にクレジットを装備へ変えておけ
装備は敵を倒すための火力としても大事ですが、襲われないための抑止力としても重要です。
その後色々な選択肢を取るためにも2日目のどこかで安全にKioskで装備更新できる時間を作る努力をしましょう。
でなければ貯めたクレジットは蘇生代となって虚空へ消えてしまうかもしれません。
4-2.2日目まではチャレンジを続けろ
2日目までは自動復活ができます。
全滅さえしなければゲームを続行できるのです。
なのでレア素材回収や戦闘は積極的に行いましょう。
セーフティにするのは3日目から。
4-3.オオカミコントロール
初日にオオカミを出現と同時に狩って位置を覚え、2日目昼に向かって再度狩りましょう。
レア素材ドロップのチャンスを広げるだけでかなり気楽です。
高級、病院、川、消防署などは美味しいです。
(ルートを組む際にこのエリアで終わると良き)
5.終わりに
正式シーズン4もクレジットを上手く貯めてフォースコア装備作って…という流れがありましたが、それをさらに発展させるような大会環境だったかなと思いました。
日に日にプレイヤーのやることが増えていくのでどんどん忙しくなるような。
ただ通常のランクにこの動きが取り入れられることがないと思うので、そこは安心していいと思います。
2シーズンもファームが強めのメタが続いたので、たぶんそろそろテコ入れが入って、また別のマクロが生まれると思うので。
ということで局員でした。