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芸術は恥ずかしがり屋のフィルター

 小さいころから絵や作文が得意でした。

特に得意だったのは国語の授業で「この小説の続きを書きなさい」という課題です。
得意だった理由は、コツを掴むのが自然にできたからで、コツとは、登場人物のに感情移入ができ、登場人物の人間関係や作者の表現の仕方や傾向を分析することだと思っています。
 こういった課題が出るのは「ごんぎつね」や「少年の日の思い出」などだいたいが寂しさ、悲しさを抱えた人物が出てくる物語で課題が出されるし、自分が持っていたり他人が持っていたりする寂しさや悲しさに人一倍興味を持っていた私と相性が良かったのだと感じています。

MBTI


 MBTI、よく就活の自己分析で使われます。自分自身の内面にどのような傾向があるのか(外交or内向、感覚or直感、感情or思考、判断or知覚)をまとめ、どのような気質を持っているのか知るツールと捉えています。
私自身はINFP、INFJが時に入れ替わります。大学時代はINTPと結果が出ましたが、INFPかINFJどちらかのほうが近い気がします。
ようは内省と洞察や理論が好きで、共感を重んじる傾向があり、自分の理想を追いかける気質を持っています。
これは趣味にも関係が深いです。自分自身はどのような容姿をしていて、どのような外見をすると似合いやすいのか?というパーソナルカラーやパーソナルデザインも内省と理論と分析の世界ですし、冒頭の小説の続きを書く課題だって登場人物へ共感し人間関係と作者の表現の傾向を分析することができるから得意なんだと思います。
どこの適職診断でも「芸術に向いている」と判断されるのはこの傾向があるからなんでしょうね。

芸術と内省



 幼稚園のころから絵で賞をとったり褒められる機会が多かったです。リスペクトしていた姉も絵が得意で真似をしたのがきっかけですが、横暴な父の顔色を窺って構ってもらえない寂しさや、支配的な父への恐れと家庭への違和感をうまく呑み込めず「つらさ、かなしさ、さみしさ」を口にすると更に家庭が混乱するので、言葉でできない表現を絵や物語で表現してストレスのはけ口になっていたからです。
更に言葉を覚えてからは文章での表現を好みました。「この作品を絵や文章で表現しましょう」「自画像を描きましょう」といった、同級生に嫌煙されがちな芸術は私にとって「言葉にできない激情を表現する手段」で身につけないと自滅しそうなスキルでした。
「自分の中にある思想や激情」を内省し分析し、自分なりに落とし込んだものを発信することが芸術だと信じています。更に分析や理論は優先順位が低く、内省が一番優先順位が高いと思っています。内省無しで芸術はあり得ないとすら思っています。

私にとっての癒し



 幼少のころから私にとっての満足は「自分の葛藤や辛さを表現すること」です。それがオリジナルの絵の作品や物語を作ることであったり、好きな漫画やゲームかに刺激を得て二次創作をすることであったり、小説や映画から刺激を得て感想文を書いたり姿を変えても「外界の刺激を自分の中に落とし込み、自分から何かを発信する」というプロセスに違いはありません。
ただ、学校で過ごす、会社で過ごすという意味では正反対の「社交を重んじ、自分の理想や正義に固執しすぎず、物質的な物に満足を見出せる」タイプを羨ましく思っています。私が小説作品やパーソナルカラーやMBTIといった理論をかき集め内省している時間を「え?要領悪いな」と一蹴されそうな恐れもありますが、駆け足で現実を生きられるタイプに憧れてやまない。
劣等感はあるけれど、この文章のタイトルが「内省」に対して肯定的なのは自分かわいさ故と、真に価値があるものは「内省と分析と理想を追いかけること」と信じているからでしょうね。

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