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清水エスパルス マッチレビュー J1第24節(A)横浜Fマリノス -トンネルは続く- 16.Sep.20

こんにちは、El Gran Equipoです。
今回はJ1リーグ第24節 横浜Fマリノス戦の振り返りをしたいと思います。

今回の師弟対決もがっちりと組むべく、ミラーゲームを挑んだクラモフスキー監督でしたが、守備の完成度は十分ではなく、ずれを突かれたところで早々に立田が退場。
前半に3点を失い、クラブワーストの7連敗となってしまいました。
ポジティブな要素を挙げるとすれば、数的不利な状況ながら後半は無失点に抑えたところでしょうか。
横浜FMのプレスがそれほど激しくなかったこともあり、ボール保持もある程度出来る時間帯もありました。
次の試合がどんどんとやってくる状況で、試合の振り返りも中々しんどくなってきましたが(笑)、行ってみましょう!

1.スタメン

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横浜FMに合わせて、今シーズンのリーグ戦では初めて、3-4-3の布陣を敷いたエスパルス。
試合開始早々は、鈴木のところを起点にし、ボールを運んだり、選手一人ひとりが対峙する相手をきっちりと掴む意識をもって守備対応を行うことは出来ていました。

但し、急造な布陣であることは否めず、個人の守備能力と横浜FMの攻撃力の部分で劣るところもあり、徐々に押し込まれる結果となりました。

2.最初の失点と立田の退場

ミラーゲーム且つ、かなり個人を意識した守備を行ったエスパルス、必然的に1対1で負ける場所が出ると、一気に守備が難しくなってしまいました。

一つ目の失点も鈴木が突破を許したところから。戸田さんによると、そこをカバーするヴァウドも少し距離が遠かったということでした。

また、立田が退場となった場面も、守備陣が基本的な原則を守れなかったことが要因として挙げられていました。

【戸田さんによる解説】
・横浜FM 水沼へ対峙する奥井のプレッシングが遅れていた。
・ヘナトが若干前にポジションを取っていた(横浜FM 渡辺を意識?)。
・ボールを蹴れる水沼に時間が与えられていた状況で、立田、ヴァウド、鈴木のスライドが遅れてしまった。

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図で示すと、グレーの3つの位置に立田、ヴァウド、鈴木が横にスライドし、各選手の距離をきちんと保つ必要があったということのようです。

これまでの試合にもあったような、中央の脇を取られるというところが、致命的な場面で生まれてしまったということなのだと思います。

残念ながら、立田は次節出場停止となってしまいましたが、代わりに入る選手の奮起と出場停止明けの立田の復活に期待したいです。

3.後半に見せた守備のオーガナイズ

前半の早い段階で一人を失い、試合のほとんどの時間を10人で戦うこととなるエスパルスですが、後半開始早々から守備の組織をきちんと作っていたように感じました。 

①アンカー+2センターハーフによる守備

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後半は、4-3-1-1ような陣形で、中央をきちんと閉めて横浜FMに外側から攻撃させるような守備が出来ていたように思います。
(横浜FMが異常なほどにサイドからのクロスを徹底したことに助けられた部分もありますが)

必然的に横浜FMのウイングバックは高い位置を取るのですが、そこには鈴木が制限をかけ、その背後をアンカーに入った竹内が埋めるという動きもスムーズに行われていたように思います。
この動きにより、エスパルスのセンターバックが中央のスペースを空けてしまうことを減らす効果があったと思います。

②終盤にはセンターハーフを落とし5バックを形成

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後半も時間が経過し、更に体力的に苦しくなり、且つ横浜FMのクロスが非常に多くなってきたところでは、六平を左サイドに落とす守備を行いました。

六平が下りたスペースはカルリーニョスが埋め、中央は閉めた状況を作り、連動した守備を行うことが出来ていたように思います。

結果的に後半は無失点に抑え、守備ではある程度の成果を見せることが出来ました。

③守備の行い方へのヒント?

数的不利ながら、相手の攻撃を跳ね返すことが出来た後半の守備はこれからのヒントにもなるのかなと個人的には思いました。

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これまでも中央のスペースやハーフスペースを使われて失点することが多かったエスパルス。
この試合に使ったアンカー+2CHで中央のスペースを埋める守り方は一考の価値があると思います。

というのも、上図のように前線から制限する方向を決められれば、きちんと中央のスペースを埋めた状態で守備が行えるからです。

サイドからハーフスペースへボールを入れられ、センターバックが引き出されたスペースはアンカーが落ちることで埋めます。
アンカーが落ちても中盤には2人の選手が残るので、バイタルを空ける心配がありません。

反対にボールを奪取時の前線の枚数は少なくなり、より丁寧にボールをつなぐ技術が求められるなど、実際はこんなに単純な話ではないと思います。

中盤の選手が最終ラインの空いたスペースをカバーする守り方は失点の少ないセレッソ大阪が徹底して行っており、守備に苦しむエスパルスでもいつか見てみたいと思いました。

4.おわりに

これで7連敗と長い長いトンネルを中々抜け出すことが出来ず、苦しい時期が続いています。
試合終了後のクラモフスキー監督の表情や声も元気がなく、心配になりますが、チームで団結して少しでも良い方向に進んでほしいと思います。

昨シーズンから戦い方がガラッと変わり、突き抜けるためにはチーム、サポーター共にもがき苦しむ時なのかもしれません。

過密日程での連敗で、選手たちは体力的、精神的にも苦しい中、サポーターが出来ることは応援することのみ!
次節の熱い戦いに期待したいです!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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