【お笑い】M-1グランプリ 2024
第20回大会ということで、記念大会でした。逆に20年もやってるんだと驚きもありますね。
こうやって歴代王者を見ると、そうそうたるメンバーですね。マヂカルラブリーや錦鯉の暗黒時代もありましたが、それもいい思い出です。
敗者復活も含めて10組が決勝で漫才を披露しました。
1組ずつ見ていきます。
令和ロマン
昨年王者がいきなり登場でざわつきましたね。
子供のために親ができることと言えば良い名前を付けることという内容の
ネタでした。しかも苗字が大事ということで、婿入りかという点も良かった
のですが、学校の席順が五十音順ということを考えて、渡辺さんと結婚するのが大事という無茶な内容でした。渡辺イジリもおもしろく、難しい渡邉を
簡単な方で書いて許してくれる人は優しいけど、齋藤は厳しいというボケも
よく作り込まれてました。王者らしい安心感のある内容で、個人的にも結構
笑いました。
ヤーレンズ
昨年は決勝を勝ち抜いてファイナルラウンドまで進出するも、僅差で令和ロマンに敗れたリベンジの大会となりました。昨年の評価は、個人的には令和ロマンよりヤーレンズの方が良かったと思ってたので、かなり期待していました。今回のネタはおむすび屋さん。石川啄木の作品からお店の名前を決めたのに、店主の名前が石川さゆみで石川さゆりから取るだろという流れなんて最高でした。ちょいちょい内容間違えてしょぼんとするところも、テンポを落ち着ける意味でよくできてました。しかしEquinoxの評価とは裏腹に、審査員の評価は皆揃って低評価で驚きました。事実上の一騎打ちと思ってただけに残念です。
真空ジェシカ
21年から連続で決勝進出も、Equinoxは毎年低評価となっています。
たぶんツボが少し違うのかなという印象です。今年も商店街のネタでしたが、人気のあるお店順になっているという伏線からのオチや、商店街会長の
お店がこだわりの鎖を作っているお店ということで、チェーン店と鎖のチェーンを掛けてたりと作り込みは良かったです。ただ爆発的な笑いを感じなかったのですが、審査員には伝わってんでしょうね。
マエリカ
敗者復活からの参戦です。敗者復活を始めてじっくり見ましたが、後攻披露の方が圧倒的に有利に見えました。先行して勝ち続けてるのは、ほんとに差があったときという感じに思えました。マエリカのネタは同窓会でした。
過去を振り返りながらありがちなあだ名や好きだった人の話で盛り上げます。しかしパンチが弱かった印象で、審査員の評価も低かったですね。
ダイタク
双子の漫才師で初めて拝見しました。笑い飯方式で交互にボケるのを
息の合った双子でやるのは特性を活かした良いスタイルだったと思います。
個人的には面白かったのですが、基本的に双子ネタだけで終始進めたことで、展開の広がりを狭めてしまったかなと思いました。ただ実力はあるように思えましたので、今後も注目したいです。
ジョックロック
こちらも初めて拝見しました。序盤病院へ運ばれた方の個人情報が、
マイナンバーカードからわかるという掴みはかなり面白かったです。
審査員の講評でも言われてましたが、ツッコミまでいかないと笑えない
ネタ構成になっているのが少し残念でしたね。ボケた時点で笑えるネタが
もう少しあれば評価も変わった気がします。
バッテリィズ
シンプルに頭の悪い人とその人に内容を教えるという会話形式の漫才でした。このケースでいくと、少し違う解釈をしてボケるというのが王道なところを、頭が悪くて知らない理解できないというスタイルはありそうでなかった新鮮さを感じました。頭の悪さがどのレベルか理解できていないことで、
想像力を超える展開が作れたことが爆発に繋がった気がします。ソクラテス連れてこいという展開からすでに亡くなってますという回答に、すぐに謝るという頭の悪い中にも礼儀正しい点が結構評価されてましたね。ただ個人評価は4位なんですけどね。
ママタルト
銭湯での話でしたが、これまでの壁を超えることなく、おもしろさもなく
他のコンビとはかなりの差がありました。これなら他のコンビを選んで欲しかったなぁと思ってしまうほど残念でした。
エバース
初めてみましたが、今回の初見の方では最高に良かったコンビです。15年後に桜の木の下で再会しようと約束した内容でした。ただその日が閏年の2月29日だったので、28日か1日のどっちに行くべきかというところからスタート。今はショッピングモールになってるという点や3階のお店がポムの樹という実在するお店を出したりしながら笑える点を多く作っていたところにセンスを感じました。個人的に3位の評価でしたが、審査員評価は4位でかつ1点差というところからも惜しかったです。
トム・ブラウン
いつもの合体ネタかなと思ってましたが、キャバクラでのお酒の断り方というテーマでしたが、初っ端から意味不明な展開全開でした。いきなりホストが殺されるところはスルーされて、話が進むところなど全くわかりませんでしたが、同じネタをしつこく繰り返すところに笑ってしまいました。ただ
M-1ぽさは皆無で、ライブとかでやるようなネタですね。それでもこういう
自分たちのスタイルを貫き通すのはさすがでした。
決勝進出はバッテリィズ・令和ロマン・真空ジェシカの3組でした。
バッテリィズはファーストラウンドでスタイルが披露されてしまったので、
新鮮さという点では魅力が減るので、内容がどうなるかという点が
注目ポイントだと思ってました。普通にいけば令和ロマンという組み合わせなので、一騎打ちだとの予想です。
結果は僅差で令和ロマン。個人的には令和ロマンの圧勝でしたが、審査員票は僅差ですね。真空ジェシカのアンジェラアキネタは全く笑えませんでした。顔芸で行けるほどM-1決勝は甘くないです。
さて審査員も一新されて新たな大会となりました。
その審査員の採点は以下の通りです。
大吉・石田・柴田の3人は上下9点差をつけてしっかり採点している気がします。塙・若林・海原は上下の差が小さく、こちらの評価が悪くて、前者の3人の評価が高い人がトータル得点が伸びやすい傾向になりますね。
エバースは1位1人、2位の得点を5人からもらえてます。一方で3位通過の真空ジェシカは1位評価を2人から、3位を2人からということで、点差を大きくしている大吉がこの2組の間に3点差を付けたことが効いたかなと思いました。
全体的に初見でもおもしろいコンビが増え、大会全体としてのレベルが良くなってきているのを実感しましたので、満足度は高かった印象です。ただ
ヤーレンズがイマイチ評価されないのが理解できず、令和ロマンを倒せるようなコンビが出現するのかまだまだ新星への期待が残ります。来年への期待という点ではエバースの飛躍を楽しみにしています。