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無題

新年度から2週間が経ってぼーっと考えていたので書き溜め。

私は2018年5月29日にとある場所にある人を無理に嫌いになろうとするように託けた文章を書いていた事をふと思い出した。

実際嫌いであったかというとそうではないと思う。

好きだった感情は忘れないように大切に鍵付きの宝箱に入れておくね。

と文末に書いてあった。
あの時は自分の精神もぐちゃぐちゃだったし、でも自分がマイナスなことを考えてるのが1番嫌だったんだと思う。
そういう性格なので。

だからあんまり考えないようにしてたし、実際他に好きなものもあったのでそこに頼ることで気に病む必要が無かった。
気に病みたくなかった。

結局私の心は修復されることはなかった。
信じていたからこそ裏切られたと思ってしまっていたから。
私は私のときめきを信じて生きていたいから。

結局あの人は1年後にいなくなってしまった。
喧騒の中、涙と、旅立ちの噂だけ残して。

その話を目にしたとき、胸がギューッとなった。
あ、こんなんでも私、少しは気にかけてたんだ。と。

彼の最後?のインタビューにあった。

悩むこともあると思うけど。
(中略)
いろんなことあったけど、楽しいのはずっと楽しいから。

決めているのかなあ、なんてちょびっとだけ思っていたら。ね。

私はこの人と同じ齢である。
私は人より2年早く決断をする時期があったけれども、周りの人は去年から今年の春が決断の時期なんだな、と舞う桜を見ていた。

真実を私達はきっと一生知り得ることはないと思う。
けど、私は貴方の人生の大切な時間を消費して幸せを沢山貰ったから、それはどんなに貴方のファンと名乗れなくなってもその時間は絶対に忘れることはできないからこそ、自分の幸せの為に選び、そして歩んでいくことを受け入れ、そして応援したいな、と感じた。

私の世界は変わっていくし、アイドルという名前と顔と声しか知らない他人の世界なんて私の知らないところで変わっていく。
変わっていくことを名前と顔と声しか知らない私のような人間が感じ取れてしまう特異な世界にその人は身を置いていただけなのである。

新しい環境に足を踏み入れることはとても勇気が要ることだと思う。
惰性の円環の中で泳いでいる私にとっては十分過ぎるぐらいに尊敬に値する行為だ。

だから、せめて、思い出の中だけの人になってしまったとしても、この世界の何処かで、幸せになっていてほしいなと思う。

結局、最後まで嫌いになれなかったな。

おしまい。

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