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【総移動距離6000km】青春18きっぷで日本縦断旅をした話 5日目【新潟→函館】

どうも。εカタクチイワシです。長年の夢だった「青春18きっぷを使って鉄道で日本縦断」をやったときの記録です。12日間旅行したうちの7日間かけて南は鹿児島県の枕崎から、北は北海道の稚内まで旅行しました。

前日(4日目)の記事はこちら↓

前日は名古屋から長野を経由して新潟まで来ました。日本縦断旅行5日目の今日は日本海沿いを進んで青森まで行き、そこからフェリーで津軽海峡を渡って北海道は函館まで向かいます。


北海道&東日本パスとは

今日からは青春18きっぷではなく、北海道&東日本パスを使っていきます。北海道&東日本パスは

  • 使用開始日から連続した7日間有効

  • JR東日本、JR北海道、青い森鉄道、いわて銀河鉄道、北越急行の普通列車、BRTが乗り放題

  • 料金は11330円(1日あたり1600円程度)

という、18きっぷよりもコスパのいいきっぷなんです。また、18きっぷと同じように追加料金を払えば普通車指定席、グリーン車自由席にも乗れます。これは使わない選択肢がない。

新潟 6:06 → 新発田 6:44

おはようございます。昨日はホテルに着いたのが23時ごろで、就寝したのは1時を過ぎていたんですが、なぜかすっきり起きれました。朝早くから活動するのに体が慣れたのかな。
今日も今日とて乗り鉄旅やっていきます。
新潟を6時過ぎに出発。

朝早すぎて売店も開いてません。おかげで新潟の名物駅弁、えんがわ寿司を食べ損ねました。新潟に来てお目当てのもの一つも食べれていない。また新潟に来たときは絶対に食べてやる。
行く末をなくした食欲を黙らせるために外を眺めていると、あたり一面が田んぼの景色が目に入ってきます。さすが日本一の穀倉地帯。ひたすらに青い稲が広がっています。もうあと少しで新米の季節だなあ。じゅるり。
食欲を抑えきれず、頭の中がお昼ご飯のことでいっぱいになっているうちに新発田に到着です。

新発田 6:48 → 酒田 9:33

新発田を出て少しすると村上に着きます。少し停車時間があったので写真をパシャリ。この写真のためだけに村上春樹の作品を持ってきたといっても過言ではありません。(普通に村上春樹が好きなだけ)

村上春樹は最近のお気に入り


新発田から村上まではさっきと似たような景色が続きます。ひたすら田んぼ。うーん、そろそろ飽きてきたな。すると、列車はこの思いを組み取ったかのように日本海沿いに出ます。日本海沿いは山がすぐそこまで差し迫っており、険しい海岸線をトンネルと切通を使って抜けていきます。こんなところに駅を作って誰が使うねん、と思わずツッコミたくなるほどに険しいです。


海岸線すぐそこを走るので窓からはどこまでも広がる日本海が見えます。普段は海とは縁がないところで生活しているので水平線が見えるとテンションが上がります。


日本海とはいったんおさらばして鶴岡あたりからは再び田んぼの中を走っていき、酒田に着きます。

酒田 9:44 → 秋田 11:36

電車に乗り換えて北上していきます。

写真中央の電車に乗り換え


酒田を出ると東側に鳥海山が見えるはずです。海側に座っていたので見えませんでしたが。
山形の山と言えばまずこいつが浮かびます。標高は2236mで、山形県の最高峰、東北地方で2番目に高い山です。山頂に雪が積もった姿が富士山に似ているので、出羽富士または庄内富士と呼ばれて親しまれています。
小学校の社会の教科書にこの山が出てきたのが記憶にあるんですが、一度この目で見てみたかった。
海岸線沿いに進んだり、街中を進んだりしながら北に進むと秋田に到着します。

秋田駅周りを探索

さすが新幹線が通っているだけあって駅の中は随分立派です。
改札を出るとなまはげのお面と4mくらいある秋田犬バルーンが迎えてくれます。

キュートななまはげ


少し早いですがここで昼食をとることにします。秋田といえばきりたんぽや稲庭うどん、比内地鶏などグルメなものがたくさんありますが、今回は横手焼そばをいただきます。はじめは比内地鶏の親子丼を食べるつもりだったんですが、あまりにも並んでいる人が多かったのでパスしました。


横手焼そばは甘め濃いめのソースと上に乗った目玉焼きが相性抜群でした。全体的に味が濃いめだったのでご飯が欲しくなりました。あと、添えられた福神漬けがいい仕事してました。
駅前のアーケードでは竿灯まつりムードがすごかったです。東北の夏祭りはどれも行ったことがないので行ってみたい。

実演してた


ババヘラを求めて再び駅の周りをブラブラ。ババヘラとは秋田で露店で売られているアイスのことで、販売員の中年の女性(ババ)がヘラでアイスを盛り付けることから名前が付けられています。
駅の周りをぐるっと一周しても見つからず。調べてみるとだいぶ離れたところに露店があるようですが、時間の関係上行くのは難しそうです。暑いから食べたかった。
お土産屋さんを冷やかすだけ冷やかして時間をつぶし、あとで食べる用の比内地鶏の鶏めしを買い、この旅の大目玉「リゾートしらかみ」に乗っていきます。

秋田 14:00 → 青森 19:38

リゾートしらかみは全席指定席の観光列車です。北海道&東日本パスや18きっぷを使用していても指定席券を購入すれば乗ることができます。
この列車は途中の東能代から五能線を走って少し大回りをして青森に向かいます。
この列車のいいところは、なんといっても目の前に広がる日本海の絶景を楽しめるところです!窓も大きく、絶景ポイントでは徐行運転をしてくれるので自然の雄大さが味わえます。
今日中に青森に着くなら新潟を9時前に出発してもよかったんですが、この列車に乗るためだけにバスセンターのカレーやえんがわ寿司を我慢して朝早い電車に乗りました。それほどしてまでこの列車に乗りたかったんです。マジでこの列車に乗るのを楽しみにしていました。
秋田駅の電光掲示板に並んでいる「リゾートしらかみ」の文字を見るだけでテンションが上がります。いよいよご待望のリゾートしらかみとご対面。


うん、思っていた通りのかっこよさです。
今回は3編成のうち青池編成でした。それぞれの編成で車内の装飾が変わってくるのでいつか3編成すべてコンプリートしてみたいですね。


車内に入ってみると窓は大きく、座席の足元は新幹線の比でないほど広いです。これなら5時間超えの長旅も快適に過ごせそうです。
いよいよ出発。ディーゼルエンジンの音を響かせながら奥羽本線を北上していきます。
かつて日本で二番目に大きかった湖、八郎潟を進行方向左手に見ながら進んでいき、東能代で進行方向を変えます。
ここから五能線に入り、海岸線に沿って行きます。海側の座席からはどこまでも広がる日本海が見渡せます。ごつごつした岩は同じものはひとつとしてなく、見ていて飽きませんでした。


ここらは偏西風がよく吹くのか、発電用の風車が何本もたっていました。


しばらくすると進行方向左後ろに白神山地が見えます。遠くから見るとただの山にしか見えなかったので、白神山地の原生林の雄大さを感じるにはもっと近くに行く必要がありますね。

奥に見える山々が白神山地


ここで秋田駅で買った鶏めしと車内で売られていたりんごサイダーをいただきます。

鶏めしとりんごサイダー
鶏めしのなか

鶏めしは見た目こそ何とも言えないですが、味は抜群で、鶏のうまみを口いっぱいに感じられる切り身と少し甘めでごはんの進む鶏そぼろがサイコーでした。
りんごサイダーは微炭酸でこれでもかというほどりんごを感じました。100%ジュースよりもりんごの主張が強かった気がする。値段はそこそこするけどまた飲みたいです。
深浦で秋田行きのリゾートしらかみ号と行き違いをするので15分ほど停車します。

橅編成の秋田行きと行き違い


せっかくなので駅の周りを散策しましたが、潮の匂いと湿った風が心地よかったです。夏の地獄の猛暑なんて知りません。

駅の近くに神社があった


深浦を出て少しすると千畳敷に観光停車します。
千畳敷は緑っぽいような、灰っぽいような色で、すぐ近くまで波が来て打ち上げられるので迫力がありました。ここらの岩は今まで見てきたものよりもヘンテコな形をしたものが多かったです。ウミネコが鳴いていたのも新鮮でした。

お地蔵さんが彫ってある


そのまま日本海に沿いながら進んでいき、鰺ヶ沢を過ぎると津軽平野を東に突っ切っていきます。
車窓からの景色はまた田んぼだらけの田園風景に戻ります。
途中木造に停車。この駅の駅舎は土偶が張り付けてあり、そのインパクトは絶大です。しかも列車が通ると目が赤色に光るんです。一回外から見てみたいものです。

木造駅舎(旅東北HPより)


そして津軽鉄道が分岐する五所川原で進路を南に変えて弘前を目指していきます。
五能線の「五」は五所川原、「能」は能代から来ています。五能線はこの先川部(弘前のあたり)まで伸びているんですが、川部から五所川原までは私鉄が、五所川原から東能代までは国鉄が線路を引いていたため、こういう名前になりました。
ここから先は一気にリンゴ畑が増えていきます。
川部で再び方向転換し、弘前へ。
弘前でまたまた方向を変え、終点青森に向かいます。弘前はお城が有名なので行ってみたいですね。
青森の手前で津軽線から来た青森行きの電車と並走します。


当初は津軽線と北海道新幹線を使って函館まで行くつもりだったんですが、それをすると丸一日潰れてしまうので止めました。津軽線が復旧しないまま廃線になってしまう可能性もあるので近いうちに来ようと思います。
そんなこんなで青森に到着。優雅な時間でした。

青森駅舎

青森ねぶた祭を見物

駅から出ると地響きのようなものがします。ねぶたが通る場所に近づくにつれ、その音は大きくなり、笛の音が聞こえてきます。さらに手振り鉦の音が響き、そこにハネトのラッセーラという掛け声が加わってきます。このねぶた囃子の盛り上がり方は尋常ではなく、熱気と迫力でこれに勝るものはないと確信できます。「熱狂」を言い表すならこの祭りがぴったりだと思いました。

囃子を奏でる


ねぶたはひとつひとつ題材や構図が異なっており、個性的ですごく生き生きしていました。今にも動き出しそうなほど躍動感がありました。


ねぶたはてっきり電源を使って動かすものだと思っていましたが、人力で動かしているのを見てびっくりしました。沿道の観客の歓声に応えるべく、正面が右に左に動いていたのであれを動かす人は大変だなあとしみじみ思いました。
青森に着く時間が遅かったのですべてのねぶたを見ることができませんでしたが、とても楽しいひと時でした。マジで興奮した。来年は誰かとこの楽しさを味わいたい。

夕食は味噌カレー牛乳ラーメンを食べるつもりだったんですが、閉まっちゃっていたので、コンビニで適当に済ませます。どんな味なのかすごく気になっていたので食べられないのが悔しい。

味噌カレー牛乳ラーメン

青森港 23:30 → 函館港 3:20

青森駅周辺を散策して時間をつぶし、青森港へ徒歩で移動します。
青森駅から海へ伸びる線路がどうなっているのか見たかったんですが、封鎖されていました。残念。


夜風が涼しく、北国まで来たことを実感します。いよいよ本州を離れて北海道へ。ここまでの旅程を思い返すとどこかぐっとくるものがあります。でも稚内はまだまだ先。700km以上も離れています。北海道広すぎないか。

だいぶ進んできた


フェリーに乗り込みいよいよ出発。今のうちに寝ておかないと後々しんどいので乗り込んですぐ寝ることにします。

青函フェリーに乗り込む

明日は北海道に上陸して午前中は函館を観光し、そこから北海道第一の都市、札幌へ向かいます。それでは。

本日の移動距離

羽越本線(新潟ー秋田)273km
奥羽本線(秋田ー東能代)56.7km
五能線(東能代ー弘前)153.5km
奥羽本線(弘前ー青森)37.4km
青函フェリー(青森港ー函館港)122km

合計 642.6km
本日までの移動距離 3392.6km 


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