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『弱い人代表』益子直美さんが伝えたいこと

「どうしたら自分を好きになれる?」

自分を知り、
知識を得ることで解決策を探したら、
予想を超える明るい景色が広がっていた…。

益子 直美  masuko naomi
1966年生まれ。バレーボール元日本代表。現役引退後、タレント、スポーツキャスターに転身。一般社団法人監督が怒ってはいけない大会代表理事を務め、『監督が怒ってはいけない大会がやって来た』(方丈社)を発刊。公益財団法人日本スポーツ協会副会長、日本スポーツ少年団本部長。


益子直美さんのアップデート考


「こんなに楽しい人生になるとは!!」と笑う、バレーボール元日本代表・益子直美さんのアップデート成功体験を伺いました。

苦手分野のアップデートを重ねたら、嫌いだった自分が好きになれました。

女子バレー界を席巻した益子さんですが、現役時代は高圧的な指導で心に傷を負い「重圧に耐え切れないから試合に出たくない」と願うほど、実はメンタルが弱かったそう。50歳になる頃、益子さんは昔の自分を解放すべく、メンタルの勉強を始めます。


益子:わかったのが、メンタルを測るのは『強いか弱いか』ではなく『安定か不安定か』。メンタルは弱くても大丈夫。安定するよう、整えればいいんだ!目から鱗が落ち、スーッと楽になりました。


弱かった自分を愛せるようになった益子さんは今、“弱い人代表”として、「心の成長を阻止し、考える機会を奪ってしまう、怒る指導をやめよう」のメッセージ発言をライフワークにしています。

勝負ごとより楽しい方が、
感情は揺れ動いた方が、
我慢するより頼った方が、
私は幸せ!

ネガティブな記憶をポジティブなアクションへ変換した益子さん。その境地にたどり着くまでには、数々のアップデートヒストリーがありました。

益子:最初の転機は妊活に必死だった45歳の頃。苦しい思いをしながらも不妊治療をやめられない私に、夫が「子どもが欲しくて結婚したわけじゃない。二人で笑顔のある人生を作ろう」と言ってくれました。

選手時代の厳しい練習経験から、我慢は美徳で「きつい方がためになる」に重きをおいてきた私に「笑える方が楽しい」が許されたような、ゆるく楽しい選択基準がアップデートされたできごとです。


そして、東京の産婦人科から物理的に自分を遠ざけるように、湘南エリアへ転居。すると季節の花が視界へ飛び込んでくるようになりました。


益子:きれい。四季っていいなと、ガーデニングが趣味に。選手時代から、試合の勝敗で感情がアップダウンしないよう、感受性にふたをするのがクセで、草花の成長に一喜一憂する余裕がなかったんです。自然が多い環境へ移り住んだことで、その感受性のふたが…パカッと取り払われました(笑)。

益子さんのご自宅の庭の一角
植物と一緒に暮らしていると、いつもパワーがもらえます。成長に感動したり、種の形まで知ってワクワクしたりと、心の栄養になっています。

その後、益子さんは心房細動という病気を経て、次なる意識のアップデートが起こります。


益子:病気が回復した50歳の誕生日に、夫から電動アシストの自転車をプレゼントされました。アスリートで体力には自信があったのに、心臓の病気を経験するなんて。機械に頼るなんて負けだ、悔しい。それが、乗ってみたら…なんて快適なの!?と感動。変な意地は張らず、便利な道具、そして親切な人にはどんどん頼っていこう!きつい方より、やっぱり笑える方が楽しい!!また一皮むけました。


益子さんは更年期にイライラしやすくなってしまったと言いますが、アンガーマネージメントを学ぶなどして、今では自分なりの対処法で、怒りの感情ともうまく付き合えているそうです。


益子:大沢誉志幸さんの「そして僕は途方に暮れる」という曲が好きで、イラッとしたら、この曲を思い出すようにしています。すると、優しいメロディに乗せて、ただただ途方に暮れる思いに。怒りに対しても、途方に暮れて…それで終わり!不思議と、スパッと切り替えられるんです。


ご自身らしいセルフケア習慣探しを見習いたい益子さんに、アップデートのコツを聞いてみると「嫌いだったり、苦手だったりすることにこそ興味を向けてみるといいですよ」とのこと。あえてネガティブポイントに好奇心を持って対峙してみると、やり慣れたものとは違う方法論が見つかるから、それをコツコツ実践してみるのがおすすめだとか。


益子:価値観をガラッと変えるのは大変。だからベイビーステップで少しずつ、まずは動いてみることが大切だと思います。アップデートの第一歩は、自分に向き合い、知ることから。自分の本質や弱点解決法が正しくわかって来ると、楽しいですよ!


アップデートを重ねた益子直美さんの“今”


老眼の読書はオーディオブックで解決
便利な道具には頼るのが信条。「紙の本も好きですが、難しい心理学の本は読み進めるのが少し大変…それがオーディオブックなら、目もラクで内容が頭に入りやすいんです。」
胃腸が弱いので朝食はスムージーに
「消化の負担は少ないけれどパワーになる実感がある、スムージーの朝食が今の私の体調にはぴったり。」フルーツを入れたり、青汁を牛乳や豆乳で割ったりと、色々試しているそう。
プチプラで買ったトートバッグをリメイクする趣味も
選手時代の遠征先で買ったエルメスのスカーフを、持ち手に巻いておしゃれを楽しんでいます。自己流リメイクの時間がマインドフルネスに。


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