中国領事館員、監視潜り抜け政治亡命 5年越しに語られる決死行の一部始終(下)
前回:政治亡命を試みる中国領事館職員の董さんは秘密のルートでSIMカードを入手し、脱出ルートも確保した。あとはチャンスを待つだけだったが、それは思いもよらない形で訪れた。
続き:
災い転じて福となる
2018年5月6日は日曜日だった。董さんは昼間から教会に向かったが、領事館に帰ると上司の黄氏から複数の不在着信が残っていた。上司は董さんを呼び出すと終始険しい表情で叱責したが、教会への訪問については特別触れなかった。
翌日、勤務以来ずっと領事館で管理されていたパスポートが一時的に職員の元に戻ってきた。新たに配属された者は自動車協会でニュージーランドの免許証に切り替える必要があったからだ。
切り替え手続きが終わると、上司は董さんをオフィスに呼び出し、「紀律違反処分通知書」にサインするよう命じた。「今回は中程度の規律違反で、まだ重度ではない。重度の規律違反であれば、サインするまでもなく、そのまま帰国だ」。
部屋で上司の叱責を受けていると…………
●続きはこちら:
●合わせて読みたい:
●大紀元エポックタイムズ: