![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/113425221/rectangle_large_type_2_220783274b4d78f4363675946a8edaee.jpeg?width=1200)
ハードルが高い酒
「酒は天の美禄」という言葉がある。「お酒は天(神様)からの(禄)賜り物」ってことで、探してみると、この言葉に由来する酒の銘柄がいくつかある。
![](https://assets.st-note.com/img/1692029566383-rfljnPDpWk.jpg?width=1200)
この「王禄」もその言葉に由来する。こちらは島根県のお酒だ。
島根県って、「豊の秋」とか「李白」などが有名どころだけど、他にも特徴的な酒蔵がいくつかある。この「王禄」もそう。取り扱い店が少ないと思うので、入手は難しい方だと思う。
何故取り扱い店が少ないのか?王禄が造るお酒の流通や保存の過程において、温度管理の条件がかなり厳しいというのが、その理由の一つらしい。「そんなに繊細なお酒なの?」これはどうかわからないけど、とにかく王禄酒造さんが酒販店に課す温度管理のハードルが高いらしい。そのため、地元でも常時取り扱いの酒販店が少ないと聞く。
造りにこだわりがあるのか、熟成を基本としているからか、他の銘柄より少し割高だ。先のハードルをクリアした酒販店には、2021年と2022年があったが、これは熟成向きかな?と思って、敢えて若い方を買ってみた。できるだけ素の味を味わってみたかったからだ。
旨甘ではあるが厚みは控えめ、軽い苦味雑味も薄く感じる。フィニッシュにはアルコールのボリュームもある。まだガス感もかすかにある。これは精米歩合が80だそうだが、80にしては澄んだイメージ。
これだけの味がありながら、綺麗にまとまっており、全体が品よく軽めの印象を与えるため、スルスルとイケて、妙に後を引く。確かに美味い。中毒性は無いものの、ふと手に取らせるような魅力がある。面白い。さらに米を研いだ種別も気になるところだ。お高いけどね。。
家庭でも保存のハードルをクリアしないとね。しっかり温度管理して、抜栓後は早めに飲むべし。
著者 facebook 2023年5月投稿より抜粋