「夏酒ってこうじゃなくっちゃ!」って酒
「灘の酒」っていうと、白鶴とか大関とか、全国区大手が幅をきかせているのはその通りだけど、小規模な酒蔵も混在している。
この「仙介」(せんすけ)を作る泉酒造さんは、地元でも人気で、日本酒にちょっとこだわりがある人が好んで飲んでいたりする。もちろん地元なので、入手性もそんなに悪くはないが、どこでも買えるほどではない。
泉酒造さんは阪神淡路大震災で壊滅的なダメージを受けて、一時休業、その後委託醸造で復活し、近年やっと自前でも酒造りができるようになったという酒蔵。
代表銘柄「仙介」は、酒造好適米を使い、普通に美味しく造るというコンセプトのシリーズ。もう一つの銘柄、等外米を使い、酒呑み好みのコクのある感じの酒を造るシリーズが、「琥泉」(こせん)であると、酒蔵の人が話をされていた。
さて、この「仙介 夏純米 一火」は、その名の通り夏酒であって、これがまた、純米の美味しさを有しつつ、スッキリサッパリ、爽やかな呑み口に仕上げてある。全体を通して淡い苦味もあり、食事にもよく合う。匠の技のように、非常〜によく出来たお酒。体の中を涼風が駆け抜けるような感じ。まさに夏酒。これ、呑んでみればわかる。一回火入れだけど、微ガス感もあり、フレッシュさも持ち合わせているから驚きだ。試飲して気がついたら手にとっていた。。そしてこれ飲んだら、他の「仙介」も気になってくる〜そんなお酒。
夏っぽい食事の傍らに置いて、食事と共に、皿が空いたら、単独でも楽しめる。夏酒ってこうじゃなくっちゃね!って思う。個人的感想ですけどね。
筆者 facebook 2023年6月 投稿より抜粋