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原稿を描くときにやってること


https://twitter.com/_srtr/status/1663097483277524992?s=61&t=30gN59iG8TiZPYMarO0r4g

1話目アップしたときにツイートしていた進捗表と付箋のことを、反省と整理するために書いておこうと思います。

今の連載が始まる前に描いていた『サナダくん』の連載進行は、1ヶ月でネーム+原稿でした。2週ネーム・2週作画という感じ。加えて(今も)別の外出する仕事もやってました。
『正しい恋とよこしまな愛』を描き始める時に担当さんに何日必要ですか?と聞かれて流石に同じペース(ネームは5話目までできているので、作画のみだけど)は難しいと思うとお伝えして、自分的に3w、1ヶ月あるとしたら余裕で完成すると思っていました。

無理だった。
びっくりするぐらいに無理。
連載のペースに戻すのは難しいけど、それにしたって見通しが当たらない。あとn日に終わる!って思うのに全然終わらない。
何かがおかしい。何でだ?と思って、考えはしたけど具体性がなくてこれはダメだ…自分の残りの作業が見えてないんだ…!と思い、色々準備してみました。



以前からやっていたこと

カレンダー

いつもやってるやつはカレンダーです。

ひと月ごとプリントアウトして使用しています。
アラクネカレンダーさんのカレンダーは色々とカスタムできてとても便利。

黄緑の×が仕事に行っている日。東京?は結局行きました
  • 在宅できない日、家やプライベートの予定など、描けない日に『×』を記入する

  • 理想の作業進行のイメージを描き込む→「下描き〆」「線画〆」「背景〆」「仕上げ〆」みたいな感じ。実際は入り乱れていくけど、一旦〆切から逆算して書き込む。書きこんでいる日にちが下書き終了予定になって慌てたことがあった。

  • 他の予定やその月にやらなくてはいけないことなども都度書き込んで、大きなメモ帳として活用する

×の日は初めからその日は描かないと決めておく。理想は毎日描くかも知れないけど結局罪悪感が勝つ。無理。特に本年度の金曜は朝6時起きてから帰宅は22時台で、そんな日まで作業を充てると心が死ぬ。運良くできたらすごい!と思うで良いかなと思って捨てました。

タイマー


奥はIKEA、手前は文房具のショップで購入

タイマーはトーン作業に入ったら使います。
「n分でトーンを貼る」と決めて、開始と同時に押して鳴るまでに終わるか、先に終わるか。私は20分。

時間こそ人それぞれなのですが、まずは普通にトーンを貼って時間を確認して、あとはタイムアタックを繰り返して短縮できる時間をチェックしました。
なので、トーン大好きだったりする方はもう少し多い時間でいいと思う。
個人的にアナログ時代からトーンが苦手で使うトーンを絞っているのと、デジタルになってトーン作業が1番時間を短縮できるな…!!と思ったので。

・よく使うトーンを決める→これは私が大好きな谷川史子先生が、あまりトーンの種類を使わないと随分昔の後書きかに書かれていて、私も同じにしよう!と思ったのがきっかけ。
正直『トーンを探す時間』これがネックなんですよね…何種類か置いてみて、挙句に合うトーンがないとか1番目のトーンに戻るみたいな。マジで無駄な時間。時間制限があると、是非もののトーン(キャラクターに必要だったり、演出として決めているトーン)から先に貼ってしまうんですよね。なので、20分以内で貼り終わらない、迷っているトーンは一旦切り捨てます(作業だけが残ってるならそのトーンは貼ってしまう)。迷ってるってことは余分な演出というか、決め手がない。演出決まっているとトーンもすんなり決まる。後日いいトーン見つけるかも知れないし。
ただ、先に描いたけどトーンに作画ボリューム当ててる人はそうは思えないと思うので…あくまで私の考え方、ということでお願いします。

ちなみに20分より先に終わったら余った時間は気分転換にのんびりしたり、先に進めてもいいし、自由に使います。
20分という目安もあるので、残りのトーン作業のトータル時間も予想できるので、前作の時は眠れる時間の算出にも助かりました。


新しく始めたこと

進捗表を作った

経験からくる予測が全く機能しなくて、気が付いたのは
・今までは24ページだったのが、一話目は40ページ
倍近くあるので、残りの作業量のイメージが「正しくない」のではないかと思った。昔ゲーム会社にお世話になっていた時、複数人でキャラクターの顔グラを制作してたのだけど、それを思い出して進捗表を作成して、進行状態を可視化した。

同一の日にちの作業は同じペンの色。この時はペンの色が少なかったので後日追加。

項目は
「キャラペン入れ」→大体この作業終わってから進捗に記入していく
「背景」→埋まるのが1番遅い
「ベタ・効果」→ベタ大好き!ここの効果は「手書き」の効果です
「トーン」→デジタル楽でいい…
「効果線」→クリスタの機能を使うもの
「仕上げ」→書き文字やホワイトなど…
「完了」→自己満足でしかない
「メモ」→モブとか背景の場所、面倒なことを書き出しておく

ベタ・効果以降は人それぞれだけど、私はこんな感じです。
この前に枠線、セリフや吹き出しありますけど省いてます。

ページ数のところに濃いめのペンを入れているのは
・背景面倒/描きたくないものがある(料理やモブなど…)
該当ページは時間がかかっても許されるページとして意識して他のページのペースを上げる。
この進捗表はかなり効果がありました。視覚的に分かりやすいし、後回しの作業をどのタイミングで描くかペースを決めれるのがよかった。同じ日に描きたくないから、今日ここのページはやってしまうか〜!みたいに。
あとはチェック入れるのが楽しい。

自分はNumbersで作成しました。簡単にできるよ。
一応雛形みたいな感じで置いておきます。

付箋が偉大だった

いやー付箋。使ってなかったわけではないのですが、使い方を変えました。

ひどい字だけど許して欲しい

ピンクは『重要度が高くて手をつけてないページ』
打ち消し引いた時の安心感すごい。

黄緑は『描くのを忘れそうなもの』
原稿描いてて後から付け足したりしたり、毎回出ないけど描写忘れてたら困るものって、原稿開いた時には気がつくけど他の部分の作画やったりしてうっかり忘れちゃうな…と思ったので、都度チェックせずに、最後にまとめてチェックする、と決めた。

青は『その日一日の作業量+残りページ数のチェック』
毎日の確認用。進捗表は全体のイメージで、青の付箋は1日のみの作業量。作業終わりの時間も記入してました。これを先に描いていたカレンダーに終わったら貼り付けていく。
カレンダーにも『残りnページ」って描いてたけど締め切り近いと机の前のカレンダーに手を伸ばす時間すら惜しい。付箋はiPadの台に貼り付けられるので、作画中集中力を切らすことが無くてよかったです。

以上です。
実際これをやり始めたタイミングが遅くて締め切りは吹っ飛んだのですが(大変申し訳ないことをしてしまった)、自分の抱えてるものが明確になった分楽になりました。
大したことじゃないかも知れないけど…笑

後で知ったことですが、予定より『やったこと』を書いていく方が良いそうです。
40ページくらいだと進捗表あった方が私は良いけど、今書いている30ページくらいだと以前のやり方でも把握はできそう。
でも、ペンとかで消していくのは楽しいのでもう少しやってみます。改善点も出てきたらまた。

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