救いの確信の罠
はじめに
これは、かつて私を捕らえていた罠の話です。
以前の私は「福音の三要素」なるものを知っているだけで、
自分の天国行きは確定しているのだと思っていました。
そればかりか、その確信がない人を、不信仰だとさえ思っていました。
ところが、それは大間違いだったのです。
聖書の教え
「自分の天国行きは確定している」そんな考え方を、聖書は明確に否定しています。
以前の私は、自分の救いの達成に努める人々を、完全に見下していました。
「神の恵みも知らない人々」と決めつけ、裁いていたのです。
あなたはどうでしょうか。
以前の私と同じように、救いの達成に努める人々を、見下してはいないでしょうか。
もしそうなら、あなたは失格者になろうとしています。
すぐにでも、聖書に立ち返らなくてはなりません。
救いの確信を持つ人々
終わりの日、救いの確信を持つ人々がことごとく追い出されてしまう様子を、主は次のように述べられました。
追い出されてしまったのは、救いの確信を持っていた人たちです。
確信を持っていたとしても、それは何の意味もないのです。
主の教えは続きます。
私たちの結果を変えるのは、行いです。
行う者だけが堅く立ち、行わない者はひどい倒れ方をする、これが主の教えです。
すると必ず、こう叫ぶ人たちが現れます。
「行いがなければ救われないというなら、それは異端だ!」
以前の私も、そう叫んでいたに違いありません。
しかし、それはこう叫んでいるのと同じではありませんか?
「おい、イエス! 行いが必要だと言うおまえは、異端だ!」
何ということでしょう。
いつから私たちは、主を否定するようになってしまったのでしょうか。
「行いは必要ない」とする教えは、人の勝手な教えであることを覚えてください。
本当の救いの確信
どのようなカルト集団も、救いの確信は持っているものです。
しかし、それが彼らを救うのではありません。
本当の救いの確信は、自分の救いが完成しているとか、天国行きが確定しているなどと思い込むことではありません。
イエス・キリストという医者によって、罪の病が癒やされ、義に生きられるようになる、それを信じることが、本当の救いの確信です。
そのためには、従順を貫かなければなりません。
医者に従う人だけが、その治療を受けられるからです。
御子に従わない者は、命に与らない。
このことを、あなたは本当に理解しているでしょうか。
憂慮すべきこと
するとある人は、自分の救いが確定していないことを知って、心配に取り憑かれてしまうかもしれません。
しかし憂慮すべきことは、自分の救いが確定していないことではありません。
神様の命令を思い出してください。
憂慮すべきは、完全でなくとも構わないと考えていた、己の不従順です。
これは滅びを招きます。
平安を得るには、「本当の恵み」を知る必要があります。
本当の恵み
聖書の教える「恵み」とは何でしょう。もう罪を犯してもよくなったということでしょうか。多くの説教者が、そのようなニュアンスで教えています。
しかし、それは滅びの教えです。
恵みとは、その真逆です。
「もうけっして罪を犯すまい」そのような思いを、私たちの中に芽生えさせてくださること。そして、その実現に向けて助けをくださること、それが恵みです。
「信じる者は裁かれない」とは、そういう意味です。
神の助けを信じて義に歩む人は、けっして有罪の判決を受けることはなくなるからです。
十字架の犠牲は、まさにそのためだったと書かれています。
この恵みを受け取ってください。
主はあなたを癒やそうと、戸をたたいて待っておられます。
救いの確信を得る方法
救いの確信を得たければ、自分があの取税人のようであるかを確かめてみてください。
あなたはこの取税人のようだったでしょうか?
それとも以前の私のように、「自分の天国行きは確定している」と考え、そうでない人々を見下すような人だったでしょうか。
それはパリサイ人の姿です。
そんな人が、どうして胸を打ちながら「罪人の私をお赦しください」と言えるでしょう。
取税人は、「自分の天国行きが確定している」などとは考えていません。
罪から離れたいのに、どうしてもそれができない自分を嘆き、助けを求めて神の前にひれ伏したのです。
これこそが、従順な人の姿、癒やされる人の姿です。
自分がこのようであるならば、私たちは救いの確信を持ち続けることができます。
おわりに
間違った確信を持つことは、とても恐ろしいことです。
とはいえ、どんなに警告しようとも、多くの人は耳障りの良い教えを手放さず、広い門から入って行くでしょう。聖書がそのように教えているからです。
あなたはどうしますか?
どんな教えも、聖書に優先されてはなりません。
聖書をよく吟味し、広い道から狭い道へと方向転換しましょう。
正しいのは、いつだって聖書だからです。
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