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Eat, Live and Love.

<マガジン味付>ジャンク☆☆☆☆☆ 甘さ☆☆☆☆ 外国で暮らしたときにみつめてきた風景や、瞑想に参加したときの記録・海外出産のときに目にした出来事などをストーリー仕立てでお届け…
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#外国暮らし

淡水と淡水魚のマリアージュ

フランスに初めて渡って地上に足を踏み下ろしたときの感覚は、今でも忘れない。 その場所の空気に肌を触れさせた瞬間に出てきたフレーズは、 「ああ、水が合うってこれか」だった。 ほとんど、自分でも意味がわからなかったが、ただそう思った。

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ヒッピーの髭

思い出す限り、10年前の当時だけが そのヒッピー男が唯一 髭の長さをまだ気にしていた 我々の貴重な青春時代であった。 わたしは上海にいた。 暗黒時代真っ盛りの時期、最後「光」に向かうために必要な経験をしていたころで そんな時、わたしはヒッピー男に出逢ったのだった。 ヒッピーは、わたしの光となった。 ○ 一応、アメリカ文化やらヒッピー文化に馴染みのない諸君のために ヒッピーについて説明をすると、60年代世紀のスーパースタービートルズの時代に「戦争反対」と書かれたボードを掲

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ホーボーケンと秋とパセリ一把3

つづき 所帯染みた家家を横目に歩くと 一軒だけ小さめのスーパーがあって 手ぶらで訪れるつもりしかなかったわたしは 特に何かを買う予定もなく、 ぶらりと その古くて汚い、店の自動ドアをくぐった。 ドアが開く瞬間の 独特の乾いた、アメリカのgrocery store 食料品店の匂い。 マンハッタンにも同じように山ほどのスーパーと呼ぶにふさわしいような店もあったが、 わたしはその、スーパーマーケットではなく”食料品店”という言い方が とても、好きだった。 それは

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Eating, me and...

ごはんを作るシゴトをしている。 毎日、毎食、毎回真剣だ。 何十食も立て続けにフライパンを振っていると 次第にやっつけシゴトになってくる。 レストランで働いたことのあるひとはわかるとおもう。 日々当たり前に 山のように捨てられる残り物や食材達。 にんじんの端っこや 容器からあぶれたインゲンは まだ人の口へ行くのを楽しみに待っているのに 色んな理由から 次々とゴミ箱へ捨てられてゆく。 だから私は一日に 何十本ものにんじんやたまねぎを 腕に抱えてめちゃくちゃに愛を注

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Champagne grapes

わたしが ニューヨークなんて場違いな場所に住んでいる理由というのは 10個か500個くらいあるのだけども そのうちのひとつは やさいとくだものが、 日本よりもよっぽど安くてクリーンなものが たらふく食べられるというとこにある まあ世界のどこもかしこも オーガニック流行りにゃ変わりないのだろうけど 日本に帰ったときに 食べ物がとっても割高で にんじん一本100円した日にゃ 目玉が飛び出るほど驚いてしまったのをおもいだすわけです ◯ 季節ものの小さなつぶつぶ

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夢は、アイスクリーム屋さん

 Put your records on/ CORINNE BAILEY コリーヌ・ベイリー・レイ「プット・ユア・レコーズ・オン」 コリーヌの一番大好きな曲。 嬉しいときも、気楽なときも、悲しいときもずっと大好きで 昔も今もずっとかわらずに好きな聴いてきている曲。 わたしはものすごく根暗なんだけど、 そのもっと奥は相当な根アカなんでしょうね。 なんていうか、悲観してセンチメンタルに浸り、 悲しみ泣いて、ロマンチックに自分の陰の部分にどっぷり溺れて 海のそこを泳ぐの

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missin'

背筋にぞくっと何かが通り、 その匂いの中に全部融けたら、 "ああ、生きてゆけるわ."と 思う。 たぶん、anise seedとcardamonのせいかもしれない。 死ぬまで生きればいいし、 使えるまで使えばいい。 lemonの匂いと 昨日のフィルターがかった夕陽に救われて 故郷に帰る。 何かを恋しがる、 mother to be. organic. June 28, 2009 Néné Table in NY ◯ June 07, 2017 追記

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水の無い台所- June

思い思いの水無月は こっちでもあっちでも着実に過ぎて行って 水のない月の間わたしは混乱したまま 気づいたら時間だけが過ぎていた そんな夜 久しぶりにもう一度 色々な事を素直に楽しいと感じられて もう一度シンプルに、いこうとやっと思えて 食べる事も料理をすることも 苦しくてしょうがなかった数日を抜けて カリフラワーを食べたときに、 なんと、カリフラワーの味がした。 そのとき本当にほっとして にんじんが、甘いと感じられる そんなあたりまえの感覚を失っていたわ

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おかしやさんの彼女

どこにでもある死ぬほどありきたりなハナシで申し訳ないんだけど ちっさい商店街の角っこにあるおかしやさんの そこでいつもお店に立ってる彼女が 気になって 最初にここに引っ越してきたときに 地元の店が立ち並ぶ並木路を探検してふらり入った角っこの店 薄っぺらいクッキーみたいのをあったかいうちにくるくる巻いてあるお菓子 お店の前で熱いなか次々に くるくる くるくる くるくる  お菓子を巻いてくんだ ちょっと離れたところから くるくる くるくる くるくる 巻かれてくお菓子を

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IKEA

いつか、がいこくにすんでいたとき とても寂しくなると わたしはイケアに行った。 フランスで暮らした小さな古い、rue dupet のアパートには イケアのポエングが置いてあって わたしは窓際のその上に腰掛けて 毎日フランス語で「どうしたしまして」を 完璧なアッシュの音が発音できるまで 繰り返して喉を震わせた。 イケアは 世界のどこでもあった。 上海に引っ越して その街の激しい混沌としたエネルギーのなかで こころぼそくなったときに わたしを慰めるの

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レモン味のキスと月夜のアーティチョーク

マンハッタンの島から出て一駅くらいの Queensboro Plazaの駅で、黄色から紫の線に乗り換えるために一度プラットホームに降りて、 そうしてもうじき次の日になるような深い時間でも、絶え間なく動いている人達の間で私はずっと月を探していた。 みえるのは、Citi bankのよく目立つ高いビルの光だけで、 あとはあまり何も見えなかったし、いつもは五月蝿い各国の声もあまり耳にはいらなかった。 長い一日が終わって、私はずっと彼のことばかり考えていて、雲隠れした月を見つけ

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