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ADS-win 特定点リストとソーラーアイビューの見かたについて

確認申請で、形状図と等時間図の整合が取れていない、という指摘を受けた・・・というお問い合わせをいただくことがあります。
等時間図の中で、日が当たる時間が生じた場合に上記現象が発生します。
今回は、このような事態にお役立ちの特定点リストとソーラーアイビューの見かたについてご案内いたします。

下図のような敷地と建物があります。
日影規制条件は【 5時間/3時間 測定面高さ:4m 】です。

日影計算結果は以下の通りとなります。本来、形状図の折れ目と形状図が交わる部分にズレが生じている部分があります。

このような場合、特定点を入力して実際の日影時間を確認します。

1.特定点の入力


日影計算>特定点にて、特定点を入力します。
特定点は、平面図上の何処にでも入力可能ですが、確認申請に提出する場合は、規制ライン上に入力するのが原則となります。

特定点の入力方法は、以下の通り種類があります。
 ・個別
 ・個数
 ・ピッチ
 ・規制ライン上(時計回り)
 ・規制ライン上(反時計回り)

詳しい解説は、リファレンスマニュアル P253 をご参照ください。
https://www.epcot.co.jp/pdf/ads10.01referencemanual.pdf

               図

規制ライン上に特定点を入力
特定点リスト

特定点を入力することで、プロパティ画面に特定点リストが表示されます。
リスト内の棒グラフで、緑色に塗りつぶされている部分が、日影になっている時間帯です。塗りつぶされていない黒色の部分は日向の部分となります。

特定点No.1と6では、日影時間の間に黒色の部分があり、日影ではない時間が生じます。形状図の中には途中で日が当たる時間も含まれている為、等時間図との整合が取れていないように受け取られる場合があるのです。
表の中の[日影時間]を確認しますと、3時間以内におさまっているので、日影計算はクリア出来ているということになります。

2.ソーラーアイビューの見かた


次に、ソーラーアイビューでも実際の日向時間を見てみましょう。
ソーラーアイビューとは、太陽の位置からの見え方を確認できる機能です。
ご自身が、太陽になったつもりでご覧ください。

それでは、特定点No.1の見え方について解説します。
棒グラフの一目盛りは30分です。
特定点No.1は、10時25分頃から10時50分頃まで日向となっています。

1.アイソメ図横の[ソーラーアイビュー]を選択します。
 現在設定されている時間帯も表示されています。

2.[表示項目の設定]を開きます。
 [ソーラーアイビュー]タブを選択します。
 間隔を[15分刻み]に設定し、OKを押下します。          


次に、右向きの矢印ボタンで15分ごとに視点を切り替えていくことで、以下のような結果となります。※隠線処理表示としています。

・10時15分:特定点No.1は見えていない=日影になっている


・10時30分:特定点No.1が見えている=日向になっている


・11時00分:特定点No.1は見えていない=再び日影になっている


特定点リストの空白となる時間帯の10時30分頃では、特定点が見えており、実際に日向になっているということが確認できます。

特定点とソーラーアイビュー、日影のご検討に是非ご活用ください。

◆操作動画はこちら◆
【ADS10】1分解説/ソーラーアイビューで確認する方法
 ※記事本文とは別のサンプルとなります。

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